北山形駅
ウィキペディアから無料の百科事典
北山形駅 | |
---|---|
東口(2023年9月) | |
きたやまがた Kita-Yamagata | |
所在地 | 山形県山形市宮町一丁目9-46 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
電報略号 | ヤカ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 5面6線 |
乗車人員 -統計年度- | 1,478人/日(降車客含まず) -2022年- |
開業年月日 | 1921年(大正10年)7月20日 |
乗入路線 3 路線 | |
所属路線 | ■奥羽本線(山形線) (■仙山線[* 1]直通含む) |
キロ程 | 89.0 km(福島起点) |
◄山形 (1.9 km) (2.9 km) 羽前千歳► | |
所属路線 | ■左沢線[* 1] |
キロ程 | 0.0 km(北山形起点) |
◄[* 2](山形) (- km) (3.1 km) 東金井► | |
備考 | |
北山形駅(きたやまがたえき)は、山形県山形市宮町一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
乗入路線[編集]
当駅に乗入れている路線は、線路名称上は、当駅の所属線である奥羽本線[1]と、当駅を起点とする左沢線の2路線である。奥羽本線は在来線としての愛称として「山形線」が設定されている。また、左沢線は当駅から1つ南隣の奥羽本線山形駅まで乗入れている他、奥羽本線の1つ北隣にある羽前千歳駅を終点とする仙山線の列車も当駅を経由して山形駅まで乗り入れている。この両路線は軌間1,435 mmの標準軌の線路を使用する山形新幹線及び山形線とは異なり、一般的なJR在来線同様軌間1,067 mmの狭軌であるため、両路線列車は山形駅 - 当駅 - 羽前千歳駅間では標準軌と並行して設けられた狭軌の単線を走行する。
歴史[編集]
左沢線の途中駅として開設、後から奥羽本線列車が停車するようになった経緯があるため、左沢線起点は長らく山形駅となっており、1998年に同線起点が当駅に移るまで、山形 - 北山形は左沢線と奥羽本線の重複区間となっていた。
年表[編集]
- 1921年(大正10年)7月20日:鉄道省左沢軽便線の駅として開設[2]。
- 1922年(大正11年)9月22日:左沢軽便線が左沢線へ改称[3]。
- 1927年(昭和2年)9月11日:奥羽本線列車が停車するようになる[4]。
- 1933年(昭和8年)10月17日:仙山西線(現・仙山線羽前千歳 - 山寺間)開通[5]。東口使用開始。
- 1956年(昭和31年)10月19日:東口駅舎改築、駅前広場に小便小僧像を設置[新聞 1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR東日本の駅となる[1]。
- 1998年(平成10年)7月2日:左沢線起点が山形駅から当駅に移り山形 - 北山形の重複が解消。
- 1999年(平成11年)頃:山形新幹線新庄延伸工事の進捗に伴い仙山線用4番線ホーム使用開始。以降のホーム番号がずれ、左沢線ホームは5、6番線と改称。
- 2013年(平成25年)7月20日:夜に当駅構内の信号機器室から火災が発生。制御機器が焼損し信号制御が不能になった。原因は、羽前千歳駅に隣接する変電所内で蛇によるショートが発生し、高圧電流が駅構内の信号機器室に流れ込んだことによる。この影響で奥羽本線山形 - 天童間は21日まで、山形新幹線 山形 - 新庄間、仙山線 作並 - 山形間および左沢線 山形 - 羽前山辺間は26日まで運休となった[新聞 2][新聞 3]。
- 2014年(平成26年)6月10日:新西口駅舎が完成[新聞 4]。
- 2016年(平成28年)11月26日:新東口駅舎の使用を開始[報道 1]。
- 2023年(令和5年)3月16日:駅ホームと連絡通路を結ぶエレベーターが使用を開始[報道 2]。
- 2024年(令和6年)3月16日:ICカード「Suica」の利用が可能となる[報道 3][報道 4]。
- 東口旧駅舎(2005年5月)
- 西口旧駅舎(2005年5月)
駅構造[編集]
地上駅である。東口駅舎に接して単式ホーム1面1線(1番線)、奥に島式ホーム1面2線(2・3番線)、さらに奥に単式ホーム1面1線(4番線)、ここまでのホームとYの字を成すようにして相対式ホーム2面2線(5・6番線)と合計5面6線を有する。6番線ホームに接して西口駅舎がある。1・2番線の線路が標準軌、ほかは狭軌となっている。5本のホームが長い跨線橋で結ばれている。
元来この駅は左沢線のみの停車駅で当時は今の西口駅舎と5・6番線のみであった。しかし後に奥羽本線・仙山線も停車するようになり1 - 3番線と左沢線の4・5番線(当時)のY字構造になった。そして山形新幹線の新庄延伸に伴い、仙山線用ホームとして4番線が設置され、これに伴い左沢線ホームは5・6番線に番号がずれ、最終的に今の構造となった。
1・2番線を奥羽本線(山形線)列車、3・4番線を仙山線列車、5・6番線を左沢線列車が使用している。1番線は1線スルー化されている。
1 - 4番線・6番線は6両編成に、5番線は4両編成にそれぞれ対応している。山形新幹線開通前までは、1番線は12両編成に対応するなど各ホームは現在より長かった。1番線新庄側にその名残が見える。
利用客が多い東口駅舎のみ駅員が配置されており、駅事務室や有人窓口がある。山形駅管理の業務委託駅(JR東日本東北総合サービス受託)。みどりの窓口設置駅である。東口・西口両方に自動券売機がそれぞれ1台ずつ設置されている。また簡易Suica改札機も東口・西口に設置している。
また、国の法律に基づき、1日平均乗車数が約3000人いる鉄道駅について 「段差の解消」等のバリアフリー化を促していて、当駅もこの対象となっていた。そのためJRは駅連絡通路と駅ホームを繋ぐエレベーターを新設する整備を進め、2023年3月16日の午後から使用開始されている[6][報道 2]。なお、エレベーターは計4基設置され、そのうち4・5番線については平面で連絡出来る通路が増設され、その中間にエレベーターが設置された。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | ■山形線 | 上り | 山形・福島方面[7] | 主に1番線を使用 |
下り | 新庄方面[7] | |||
3 | ■仙山線 | 上り | 山寺・仙台方面[7] | |
下り | 山形方面 | |||
4 | 上り | 山寺・仙台方面[7] | 列車交換時に使用 | |
5 | ■左沢線 | 上り | 山形方面 | 列車交換時に使用 |
6 | 上り | 山形方面 | ||
下り | 寒河江・左沢方面[7] |
- 東口改札(2024年3月)
- 西口改札(2024年3月)
- 1 - 4番線ホーム(2023年9月)
- 5・6番線ホーム(2023年9月)
利用状況[編集]
JR東日本によると、2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員は1,478人である[利用客数 1]。
1994年度(平成6年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員 | 出典 |
1994年(平成 | 6年)1,110 | [利用客数 2] |
1995年(平成 | 7年)1,610 | |
1996年(平成 | 8年)1,620 | |
1997年(平成 | 9年)1,500 | |
1998年(平成10年) | 1,480 | |
1999年(平成11年) | 1,510 | |
2000年(平成12年) | 1,647 | [利用客数 3] |
2001年(平成13年) | 1,622 | [利用客数 4] |
2002年(平成14年) | 1,708 | [利用客数 5] |
2003年(平成15年) | 1,731 | [利用客数 6] |
2004年(平成16年) | 1,697 | [利用客数 7] |
2005年(平成17年) | 1,662 | [利用客数 8] |
2006年(平成18年) | 1,634 | [利用客数 9] |
2007年(平成19年) | 1,613 | [利用客数 10] |
2008年(平成20年) | 1,620 | [利用客数 11] |
2009年(平成21年) | 1,629 | [利用客数 12] |
2010年(平成22年) | 1,621 | [利用客数 13] |
2011年(平成23年) | 1,547 | [利用客数 14] |
2012年(平成24年) | 1,538 | [利用客数 15] |
2013年(平成25年) | 1,558 | [利用客数 16] |
2014年(平成26年) | 1,493 | [利用客数 17] |
2015年(平成27年) | 1,554 | [利用客数 18] |
2016年(平成28年) | 1,565 | [利用客数 19] |
2017年(平成29年) | 1,581 | [利用客数 20] |
2018年(平成30年) | 1,590 | [利用客数 21] |
2019年(令和元年) | 1,552 | [利用客数 22] |
2020年(令和 | 2年)1,351 | [利用客数 23] |
2021年(令和 | 3年)1,417 | [利用客数 24] |
2022年(令和 | 4年)1,478 | [利用客数 1] |
駅周辺[編集]
東口には以前は交番やバス路線があったが、交番は山形市大野目に移転、バス路線は利用客減少に伴い廃止された。交番跡地はアパートの駐車場となっており、バス停跡には石製ベンチと点字ブロックが残されている。
分岐点通過列車に対する区間外乗車の特例[編集]
特例として、左沢線(東金井駅以遠)普通列車(当駅停車の「さくらんぼ風っこ号」、SL列車等の臨時快速列車を含む)等と当駅を通過する列車(現在、定期列車では山形新幹線の列車のみ)相互間を山形駅で改札口を出ずに乗り継ぐ場合に限り、当駅 - 山形駅間は区間外乗車が認められていて運賃計算には含まれないこととなっている。なお、当駅に停車する列車同士の乗継の場合と、営業キロ101 km以上の長距離乗車券であっても山形駅で途中下車する場合はこの特例の対象外となり、当駅 - 山形駅間往復運賃(300円)が必要となる。
隣の駅[編集]
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■山形線(奥羽本線)
- ■仙山線(羽前千歳駅 - 山形駅間は奥羽本線)
- □快速・■普通
- 羽前千歳駅 - 北山形駅 - 山形駅
- □快速・■普通
- ■左沢線(山形駅 - 当駅間は奥羽本線)
- 山形駅 - 北山形駅 - 東金井駅
脚注[編集]
記事本文[編集]
- ^ a b 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、530頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 「鉄道省告示第84・85号」『官報』1921年7月16日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「鉄道省告示第109号」『官報』1922年9月2日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「鉄道省告示第201号」『官報』1927年9月9日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「鉄道省告示第478号」『官報』1933年10月12日 (国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ “「あらゆる人に利用しやすい駅に」北山形駅バリアフリー化工事終える・県内JR11駅整備完了”. さくらんぼテレビ. 2023年3月20日閲覧。
- ^ a b c d e “時刻表 北山形駅”. 東日本旅客鉄道. 2019年8月17日閲覧。
報道発表資料[編集]
- ^ 『奥羽本線「北山形駅」がリニューアルいたします。』(PDF)(プレスリリース)JR東日本 仙台支社、2016年11月24日 。2016年12月12日閲覧。
- ^ a b 『「館腰駅」「南福島駅」「北山形駅」のバリアフリー化について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道東北本部、2023年2月20日。 オリジナルの2023年2月20日時点におけるアーカイブ 。2023年2月20日閲覧。
- ^ 『山形県のSuica利用がますます便利になります!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道東北本部、2023年12月15日。 オリジナルの2023年12月15日時点におけるアーカイブ 。2023年12月15日閲覧。
- ^ 『山形県におけるSuicaご利用駅の拡大について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2022年7月22日。 オリジナルの2022年7月22日時点におけるアーカイブ 。2022年7月22日閲覧。
新聞記事[編集]
- ^ “JR北山形駅 「小便小僧」の衣替え スキーウェアに変身”. 山形新聞: p. 16. (1993年1月14日)
- ^ 『つばさなど区間運休、JR仙台支社長が陳謝 28日の再開めざす』山形新聞 2013年7月26日
- ^ 『北山形駅火災で区間運休のつばさなど運行再開』山形新聞 2013年7月27日
- ^ “北山形駅の西口新駅舎完成”. 山形新聞. (2014年6月11日). オリジナルの2015年4月21日時点におけるアーカイブ。 202-12-26閲覧。
- ^ “北山形駅の小便小僧が錦織選手に衣替え”. 産経新聞. (2014年9月20日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “小便小僧の衣替え、続けます NPO法人が引き継ぎ”. 産経新聞. (2015年3月5日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “小便小僧、八村選手のユニホーム姿に 北山形駅”. 山形新聞. (2019年12月17日). オリジナルの2020年2月12日時点におけるアーカイブ。 2020年4月19日閲覧。
利用状況[編集]
- ^ a b “各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。
- ^ 山形市交通マスタープラン 山形市の交通と課題
- ^ “各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月18日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月16日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月12日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月27日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月11日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 駅の情報(北山形駅):JR東日本