大日本忠孝館

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大日本忠孝館(だいにほんちゅうこうかん)は久武館道場の東京道場。

概要

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剣道柳生神影流)、居合道長谷川英信流居合術)、空手道和道流空手道)を営む総合武道場で、東京府豊多摩郡代々幡町上原(現・東京都渋谷区上原)にあった。

館長の久保義八郎をはじめ通常の竹刀剣道の教授として明教中学(現在の東海大学付属浦安高等学校・中等部)の大坪光夫、居合道教授として山内豊健英信流居合術十八代目 子爵 教士)、空手道教授として大塚博紀和道流空手道流祖)をはじめ他多数が在籍していた。

当時東京在住で通っていた元朝日放送アナウンサーである上田博章氏の話では、当時は戦時中で大勢の弟子を抱える有名道場だったと振り返っている。館長の久保義八郎の故郷徳島には、徳島県護国神社来国俊作三尺三寸の名刀を昭和14年9月吉日に久武館道場と奉献し当時の徳島新聞に大きく掲載された。また昭和18年2月18日には鳴門市にある阿波神社に名刀を奉献した。居合道教授である山内豊健や空手道教授の大塚博紀久保義八郎より大日本忠孝館道場で柳生神影流を学び免許を伝授されている。特に現在空手四大流派までなった和道流空手道は柳生神影流の「流す」動きを取り入れて完成されており、終戦前の東京大空襲で消失した大日本忠孝館道場であるがその教えは形を変えて現在まで続いている。忠考館は登録商標(商標登録番号 第6112023号)となっており、忠考館の名称を使用して剣術等の武道指南することは禁じられている。

関連著書

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  • 忠孝の大道(昭和9年農民社発行、柳生神影流十世 久保義八郎著書)
  • 大義武士道訓:五十六箇条武道初心集(昭和19年鶴書房発行、柳生神影流十世 久保義八郎著書)

参考文献

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  • 忠孝の大道(昭和9年農民社発行、柳生神影流十世 久保義八郎著書)
  • 大義武士道訓:五十六箇条武道初心集(昭和19年鶴書房発行、柳生神影流十世 久保義八郎著書)
  • 徳島県百科事典(昭和56年徳島新聞社発行、柳生神影流九世 久保源次郎利雄 335ページ、柳生神影流十世 久保義八郎 334ページ)
  • 浦庄村史(昭和40年徳島県石井町発行 剣客 久柳生神影流九世 久保源次郎利雄 619,620ページ、柳生神影流十世 久保義八郎 620ページ)
  • 徳島の剣道16(平成12年徳島県剣道連盟発行、徳島の剣道史 阿波の柳生新陰流 44-49ページ)
  • 郷土に掘る 横山春陽遺稿集〈阿波の奇人 第3集〉六つの顔を持った久保義八郎(昭和42年阿波郷土会発行)
  • 「美人女優×2」上田博章(絵・文)Tokushima Economy Journal 30-33ページ
  • 「広報いしい 第184号 P20」平成27年5月15日発行分 石井町の歴史写真館 少年剣士たち(大正5年)
  • 太古以来阿波国 兵法武術家英名録(久保源次郎利雄 14ページ、久保義八郎 22ページ、久保勇 25ページ、久保孝 28ページ)
  • 徳島の剣道13(平成9年徳島県剣道連盟発行、柳生神影流十一世 久保勇先生より県連副会長 高下正義に与えられた柳生神影流仁の巻 74-75ページ)
  • 「和道流流祖 大塚博紀先生伝」
  • 柳生神影流「仁ノ巻」:柳生神影流第十世 久保義八郎が英信流居合術十八代目 子爵教士 山内豊健先生に柳生神影流を授け発行した免許巻
  • 令和2年1月30日徳島新聞夕刊トップ 令和の世に古武道あり 徳島の剣術「柳生神影流」道場 ~安土桃山以来の伝統継承~
  • 令和2年2月14日発行 月刊秘伝3月号 特集第1章コラム 和道流へ影響を与えた剣の「体捌き」
  • 令和2年2月17日発行 徳島新聞朝刊 人(ピープル) NPO法人 徳島県古武道協会 理事長 戸村博史
  • 令和2年3月14日発行 月刊秘伝4月号 徳島武術史跡紀行(123ページ) 剣術「柳生神影流」

関連項目

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  • 大塚博紀和道流空手道流祖、大日本忠孝館道場で久保義八郎より柳生神影流を伝授)
  • 山内豊健(英信流居合術十八代目 子爵 教士大日本忠孝館道場で久保義八郎より柳生神影流を伝授)
  • 永井一夫(北海道大学医学部名誉教授)
  • 折田兼至(衆議院議員、鹿児島県議会議長、鹿児島県農工銀行頭取)
  • 久保菜穂子(女優、柳生神影流十世 久保義八郎六女)
  • 上田博章(元朝日放送アナウンサー、大日本忠孝館道場門下生)
  • コン・ヒロシ(漫画家・徳島市出身)
  • 徳島県護国神社(徳島県徳島市、昭和14年9月吉日に来国俊の名刀を久武館、大日本忠孝館名で奉献)
  • 阿波神社(徳島県鳴門市、昭和18年2月28日に名刀を大日本忠孝館名で奉献)

外部リンク

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