山川発電所

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山川発電所
山川発電所
中央が蒸気タービン・発電機・復水器のある建屋、右が冷却塔
種類 地熱発電所
電気事業者 九電みらいエナジー
所在地 日本の旗 日本
鹿児島県指宿市山川小川2303番地
北緯31度11分27秒 東経130度36分51.2秒 / 北緯31.19083度 東経130.614222度 / 31.19083; 130.614222座標: 北緯31度11分27秒 東経130度36分51.2秒 / 北緯31.19083度 東経130.614222度 / 31.19083; 130.614222
1号機
出力 3万 kW
燃料 地熱
着工日 1993年9月
営業運転開始日 1995年3月1日
公式サイト:九州電力山川発電所
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山川発電所(やまがわはつでんしょ)は、鹿児島県指宿市山川小川にある、九電みらいエナジー九州電力の子会社)が運営する出力3万キロワット地熱発電所

概要[編集]

地熱によって加熱された高温の蒸気を利用して発電を行う。阿多カルデラ内部の地熱地帯にあたり近くに伏目温泉がある。国内の地熱発電所の殆どは山間部の高地にあるが[1]、山川発電所はの近くの低地(標高43メートル)に位置して海も見えるという特異な存在である。

2009年2月現在、深さ1600mから2100mの井戸が12本あり、合計で1時間あたり225トンの蒸気を得ている。発電に利用された後の熱水は9本の還元井で地下に戻される。運転監視は約80km離れた川内発電所で行っている。

発電所には展示館が併設されており、見学が可能である。

発電設備[編集]

  • 山川発電所[2]
    • 定格出力:30,000kW
    • 営業運転開始:1995年平成7年)3月
  • 山川バイナリー発電所[3]
    • 定格出力:4,990kW
    • 営業運転開始:2018年(平成30年)2月


歴史[編集]

  • 1977年昭和52年) - 石油資源開発株式会社により地質等の調査を開始。
  • 1988年(昭和63年)10月 - 石油資源開発と九州電力が地熱発電に関する基本協定を締結。
  • 1988年12月 - 九州地熱株式会社が設立され、石油資源開発から開発事業を引き継ぐ。
  • 1990年平成2年) - 噴気試験によって3万キロワットの発電が可能であることが確認される。
  • 1993年(平成5年)9月 - 発電所建設に着工。蒸気生産設備を九州地熱株式会社が運営し、発電設備を九州電力が運営することとなった。
  • 1995年(平成7年)3月1日 - 営業運転を開始。指宿市山川町開聞町の約1万5000世帯に電力を供給する。日本では7番目、九州では大岳発電所八丁原発電所に次いで3番目の事業用地熱発電所である。
  • 2005年(平成17年)2月1日 - 九州地熱株式会社の事業撤退に伴い、蒸気生産設備が九州電力へ譲渡された[4]
  • 2016年8月 - 山川バイナリー発電所の建設地に有った、公園、駐車場の移設工事を開始。
  • 2017年5月 - 山川バイナリー発電所の発電設備工事開始、同年10月に試験と試運転開始し、2018年2月に営業運転を開始した。
  • 2024年4月 - 山川発電所が九州電力から九電みらいエナジー株式会社(九州電力の子会社)に移管された[5]

出典[編集]

  1. ^ 八丁原発電所は標高1100メートルに位置する。
  2. ^ 九州電力 山川発電所”. 九州電力. 2022年3月2日閲覧。
  3. ^ 山川バイナリー発電所”. 2022年3月2日閲覧。
  4. ^ 『朝日新聞』2004年7月27日付朝刊
  5. ^ 九州電力株式会社; 九電みらいエナジー株式会社 (2024年4月1日). “九電グループの地熱事業を九電みらいエナジー株式会社へ統合しました: 日本トップクラスの再エネ事業者へ”. 九州電力株式会社. 2024年4月21日閲覧。

参考文献[編集]

  • 山川町編 『山川町史(増補版)』 山川町長中村治男、2000年。

外部リンク[編集]