岩代太郎

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岩代いわしろ 太郎たろう
IWASHIRO Taro
生誕 (1965-05-01) 1965年5月1日(58歳)
日本の旗 日本東京府世田谷区
学歴 和光小学校
和光中学校
東京都立芸術高等学校
東京藝術大学
ジャンル 近代音楽映画音楽
職業 作曲家編曲家ピアニスト音楽プロデューサー

岩代 太郎 (いわしろ たろう、1965年5月1日 - )は、日本作曲家編曲家ピアニスト音楽プロデューサー

来歴[編集]

東京都出身。世田谷区育ち[1]。教育者岩代吉親を祖父に、作曲家岩代浩一を父に持つ。

和光小学校和光中学校を卒業。中学3年生の夏から本格的に作曲とピアノのレッスンを始め[2]東京都立芸術高等学校に入学。高校卒業後、1浪ののち、東京藝術大学音楽学部作曲科に入学する。1989年に東京藝術大学音楽学部作曲科を首席卒業、1991年に同大学院修士課程を首席修了する。南弘明近藤譲松下功黛敏郎に師事した[1]。大学院在学中、サクソフォーン奏者雲井雅人の演奏からサクソフォーンのための作曲を思いつき[3]寺山修司の詩「世界のいちばん遠い土地へ」(『寺山修司少女詩集』角川文庫所収)からの霊感を受けて、寺山の詩をタイトルとするサクソフォーン協奏曲を書き始める。完成した「TO THE FARTHEST LAND OF THE WORLD(世界のいちばん遠い土地へ)〜ソプラノ・サックスとオーケストラの為のコンチェルト〜」は、1990年から1991年にかけて行われたシルクロード国際管弦楽作曲コンクール[注 1] に応募され、杜鳴心團伊玖磨黛敏郎山田一雄松村禎三ら同コンクール審査委員から高い評価を得て最優秀賞を受賞、1991年2月17日サントリーホールにて雲井雅人の独奏、井上道義指揮東京都交響楽団により演奏された。また同曲ならびに音楽研究科作曲専攻修了作品「A White Room In Mid-Summer」は、大学院修了作品中の最優秀作品として東京芸大に買い上げられ、スコア(原譜)は同大学資料館に永久保存されている。以後、多彩なジャンルで活動しており、特に近年では映画音楽を数多く手掛けている。

2003年6月9日、当時日本テレビのアナウンサーだった松本志のぶと結婚した。

2006年より東京都交響楽団の理事に就任し、同楽団と共に活動の幅を広げている。

2008年に開催された北京オリンピックではアーティスティックスイミング日本代表(マーメイド・ジャパン)の音楽を手掛け、話題となった。同年にはアジア各国や欧米で劇場公開されたジョン・ウー監督作品『レッドクリフ』の音楽を担当するなど、近年では映画音楽を数多く手がけている。

2009年天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」の奉祝曲を委嘱され、同祭典において『奉祝曲 組曲「太陽の国」』を発表した。

ニューズウィーク』日本版では、「世界が尊敬する日本人100人」の特集記事において、北野武田村響隈研吾らと共に紹介されている。

受賞歴[編集]

主な作品[編集]

純音楽[編集]

  • TO THE FARTHEST LAND OF THE WORLD(世界のいちばん遠い土地へ)〜ソプラノ・サックスとオーケストラの為のコンチェルト〜(1991年)
  • A White Room In Mid-Summer
  • INTO THE SILENCE 〜オカリナとオーケストラの為のコンチェルト〜(1995年)
  • 交響詩「潮騒のうた」(1998年)
  • 交響歌集「36億年のいのち」(1998年)
  • 交響曲「MANGA SYMPHONY 〇」(2018年)
  • 器楽曲「The F50」for Violin and Acoustic Piano inspired by original motion picture 「Fukushima 50」(2020年)

CD[編集]

  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム〜It's」(ファンハウス, 1994年)
  • 小説「血玉髄の夜」岩代太郎音楽集~山藍紫姫子の世界スペシャル(ユニバーサル ミュージック,1996年)
  • 「岩代太郎オリジナル・サウンドトラック集〜クローズ・ユア・アイズ」(EMIミュージック・ジャパン, 1997年)
  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム〜オープン・ユア・アイズ」(EMIミュージック・ジャパン, 1997年)
  • 「メロディアス・ムーブメント」(ソニー・ミュージックレコーズ, 2000年)
  • 「ALL ALONE」(プライエイド, 2000年)
  • 「ハーモニー・オブ・サイレンス」(プライエイド, 2001年)
  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム〜12 VOX」(ソニーレコード, 2001年)
  • 「ザ・ゲート・オブ・ライツ」(プライエイド, 2001年)
  • 「On The Sixth Line」(プライエイド, 2002年)
  • 「Self-Notes 〜The Romantic Contemporary〜」(キングレコード, 2003年)
  • 「Tact Taro Best Works 2000-2005」(avex trax, 2006年)
  • 「Tact II 〜Soundtracky〜」(avex trax, 2012年)
  • 「岩代太郎オリジナルCDアルバム The 30/55」(コロンビアミュージック, 2020年)

映画音楽[編集]

放送音楽[編集]

ドラマ[編集]

ドキュメンタリー番組[編集]

報道番組[編集]

テレビアニメ[編集]

Webアニメ[編集]

ゲーム音楽[編集]

ゲーム音楽のアレンジアルバム[編集]

その他[編集]

楽曲提供[編集]

著書[編集]

  • 『映画音楽太郎主義 サウンドトラックの舞台ウラ』全音楽譜出版社、2016年4月。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 朝日新聞社ユネスコなどが主催。

出典[編集]

  1. ^ a b 日本テレビ音楽株式会社:岩代太郎さんインタビュー”. www.ntvm.co.jp. 2020年11月3日閲覧。
  2. ^ 細川周平片山杜秀『日本の作曲家-近現代音楽人名辞典』日外アソシエーツ、2008年6月、99頁。
  3. ^ 1991年2月17日サントリーホールで開催されたシルクロード国際管弦楽作曲コンクール入賞記念演奏会で配布されたパンフレットに詳述。
  4. ^ 第28屆香港電影金像獎得獎名單”. 香港電影金像奨 Hong Kong Film Awards. 2014年8月3日閲覧。
  5. ^ 第37回日本アカデミー賞優秀作品発表!”. 日本アカデミー賞公式サイト. 2014年1月20日閲覧。
  6. ^ NETFLIX ANNOUNCES PRODUCTION OF THE JOURNALIST STARRING RYOKO YONEKURA”. Netflix Media Center. 2020年9月14日閲覧。
  7. ^ みどりのマキバオー”. ぴえろ公式サイト. 2016年5月16日閲覧。
  8. ^ 翠星のガルガンティア: 作品情報”. アニメハック. 2020年8月26日閲覧。

外部リンク[編集]