朴性厚

ウィキペディアから無料の百科事典

パク・ソンフ
朴性厚
プロフィール
国籍 大韓民国の旗 大韓民国
出身校 千代田工科芸術専門学校
職業 アニメーター
アニメ監督
所属 E&H production(代表取締役社長)
ジャンル アニメーション
交流関係 平松禎史
金濟亨
代表作 監督
牙狼-GARO- -VANISHING LINE-
THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール
呪術廻戦
受賞 日本アカデミー賞
優秀アニメーション作品賞
2021年劇場版 呪術廻戦0
テンプレートを表示
パク・ソンフ
各種表記
ハングル 박성후
漢字 朴性厚
発音: パク・ソンフ
英語表記: Park Sunghoo
テンプレートを表示

朴 性厚(パク・ソンフ、박성후) は、韓国アニメーターアニメ監督。株式会社E&H production英語版代表取締役社長[1]

日本で活動している韓国人アニメーター。

概要[編集]

小学生の頃に『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』を観て衝撃を受け、アニメーション業界で働くことを決める。

韓国では、中学と高校で芸術を学び、アニメーション学部のある大学に入学した。大学在学中、視野を広げるためにピクサー・アニメーション・スタジオのあるアメリカか『超時空要塞マクロス』を産んだ日本に留学することを決心する。結果的に手書きアニメーションの強さから留学先として日本を選び、千代田工科芸術専門学校に入学した[2][3]。卒業後はスタジオコメットに入社し、「おねがいマイメロディ」などの制作に携わる[4][5]

アクションを得意とするアニメーター・演出家であり、作画枚数(フレーム)を少なく使う代わりに、カメラ視点を大きく振る手法を活用する。

かつてはC2CGONZOを主な活動拠点としていたが、丸山正雄の目に留まりMAPPAで監督として『牙狼-GARO- -VANISHING LINE-』でデビューして以来、MAPPAをメインに2021年まで活動した。

2021年3月、アニメーションスタジオとして株式会社E&H productionを設立し、代表取締役社長に就任した[1]。2022年には朴が10年間構想していた企画を基にしたオリジナルアニメーション「Project BULLET/BULLET(仮)」の制作を発表している[6]

人物[編集]

業界でも認められる実力者であり、『ゾンビランドサガ』のキャラクターデザインを担当したアニメーターである深川可純は、インタビューの中で彼を天才と表現した[7]

子どもの頃の好きなアニメは『ドラゴンクエスト』であり、後にスタジオコメットに参加することを選んだ理由の1つとなった[4]

お気に入りの映画の1つに『ドランクモンキー 酔拳』を挙げており、ジャッキー・チェンのファンである[8]

インスピレーションを与えた映画と俳優には、それぞれ『ダークナイト』と「ソン・ガンホ」の名を挙げている。

「もしも、アニメ業界で働いていないならば、旅人になるだろう」と『THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール』のインタビューの中で答えている[4]

サービス精神も旺盛であり、2020年9月27日には『THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール』を毎週レビューした韓国人YouTuberであるタンジノル(단지널)に感謝の意味で礼電を送った[9][10]

関連人物[編集]

よく一緒に作業するアニメーターには、平松禎史や、同じ韓国人アニメーターである金濟亨がいる[11]

2021年に朴が設立した株式会社E&H productionにはMAPPAで活躍したクリエイターが多く移籍しており、『呪術廻戦』『劇場版 呪術廻戦0』の副監督や『GRANBLUE FANTASY The Animation Season 2』の監督を務めた梅本唯、『体操ザムライ』監督で『ダンス・ダンス・ダンスール』助監督の清水久敏のほか、複数の作品でメインアニメーターを務めた佐野誉幸、西澤千恵、3D監督の申在勲、朴昌楫など多くのクリエイターとともに独立している[12]

参加作品[編集]

テレビアニメ[編集]

2004年
  • BLEACH(2004年 - 2012年) - 原画(350話)
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
  • DAYS - 原画(6話)
  • ユーリ!!! on ICE - チーフアニメーター(OP)、メインアニメーター(12話・ED)、原画(12話)
2017年
  • 牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE- - 監督、絵コンテ(1話・2話・3話・8話・17話・19話 共同・23話・24話)、演出(1話・8話・24話)作画監督(1話 共同・24話 共同)、アクション作画監督(14話 共同)、ゲストキャラクターデザイン(1話)、ホラーデザイン原案(17話 共同・20話・23話 共同)、原画(1話・2話・8話・24話)
  • 神撃のバハムート VIRGIN SOUL - 原画(7話)
  • 賭ケグルイ - 原画
2018年
  • 宇宙戦艦ティラミス - 絵コンテ、演出、作画監督、原画(OP 一人原画)
  • BANANA FISH - 演出補佐(13話)、原画(OP2・10話)
  • ゾンビランドサガ - 絵コンテ、演出、原画(OP)、作画監督(OP 共同)、原画(9話 OPに登場するバックダンサーゾンビのデザインも担当)
2020年

劇場アニメ[編集]

2009年
2010年
  • ブレイク ブレイド(-2011年) - 作画監督(第五章 共同)、メカニック作画監督(第六章 共同)、原画(第五章・第六章)
2011年
2012年
2013年
2016年
2021年

OVA[編集]

2008年

Webアニメ[編集]

2016年
2018年
2024年

脚注[編集]

  1. ^ a b company E&H production”. 2022年7月6日閲覧。
  2. ^ UK Anime Network - UK Anime Network Articles”. test.uk-anime.net. 2020年12月11日閲覧。
  3. ^ Director of The God Of High School Talks Animation and Martial Arts” (英語). Otaku USA Magazine (2020年7月24日). 2021年1月10日閲覧。
  4. ^ a b c Alison & Co (2020年7月22日). “Interview with Sunghoo Park Director of The God of High School” (英語). Invision Game Community. 2020年12月11日閲覧。
  5. ^ The God of High School - Entrevista com o diretor Sunghoo Park” (ポルトガル語). ptAnime (2020年10月4日). 2020年12月11日閲覧。
  6. ^ Project BULLET/BULLET:朴性厚監督ストーリー原案のオリジナルアニメ ディズニープラスで配信” (2022年11月30日). 2022年12月1日閲覧。
  7. ^ アニメーター/イラストレーター・深川可純 ロングインタビュー!(アニメ・ゲームの“中の人” 第31回) - アキバ総研”. akiba-souken.com. 2020年11月16日閲覧。
  8. ^ Interview with Rising Star Sunghoo Park, Director of The God of High School” (英語). Anime News Network. 2020年12月11日閲覧。
  9. ^ 단지널 자캐”. image.dcinside.com. 2020年11月16日閲覧。
  10. ^ ㅇㅇ. “"그 유튜버" 성후형에게 축전 받음 - 갓오브하이스쿨 갤러리” (朝鮮語). 디시인사이드. 2020年11月16日閲覧。
  11. ^ 박성후 - 나무위키”. namu.wiki. 2020年11月16日閲覧。
  12. ^ company E&H production”. 2022年12月2日閲覧。