洞爺湖温泉
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洞爺湖温泉 | |
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通称「見晴台」から眺めた洞爺湖温泉街(2008年5月) | |
温泉情報 | |
所在地 | 虻田郡洞爺湖町 |
座標 | 北緯42度33分51秒 東経140度49分04秒 / 北緯42.56417度 東経140.81778度座標: 北緯42度33分51秒 東経140度49分04秒 / 北緯42.56417度 東経140.81778度 |
交通 | 道南バス洞爺湖温泉ターミナル 道央自動車道虻田洞爺湖IC 北海道旅客鉄道(JR北海道)洞爺駅 |
泉質 | ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉[1] |
泉温(摂氏) | 50.3[1] |
湧出量 | 1,410 L/min(混合)[1] |
pH | 6.7[1] |
液性の分類 | 中性[1] |
浸透圧の分類 | 低張性[1] |
統計年 | 2015年(平成27年) |
外部リンク | 洞爺湖温泉観光協会 |
洞爺湖温泉(とうやこおんせん、英: Lake Toya Onsen)は、北海道虻田郡洞爺湖町にある温泉、または洞爺湖町と有珠郡壮瞥町の地名。
泉質
[編集]- 洞爺湖温泉(源泉名:洞爺5・6・9・12・13号、共同1・2・4・5・6号、KH-1混合泉)[1]
- 湧出地:北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉78-325[1]
- 泉質:ナトリウム・カルシウム—塩化物温泉(中性低張性高温泉)(旧泉質名:含塩化土類—食塩泉)[1]
温泉街
[編集]洞爺湖の南側湖畔にホテル・旅館・飲食店・みやげ物店などが温泉街を形成しており、無料の足湯や手湯がある。温泉街の湖畔には遊歩道や遊覧船の発着場がある[2][3]。また、野外彫刻を展示している「とうや湖ぐるっと彫刻公園」があり[4]、気軽に彫刻を鑑賞することができる。山側には2000年(平成12年)の「有珠山噴火」で形成された火口があり、間近で見学することができる(立入禁止区域あり)。
- 温泉街(2013年9月)
- 湖畔遊歩道(2013年9月)
- 「北海道洞爺湖サミット宣言の地」碑(2013年9月)
- 「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」から眺めた温泉街(2013年9月)
歴史
[編集]1917年(大正6年)6月、三松正夫、杉山春巳、安西岩吉の3人が湖岸で43℃の源泉を発見した。これは、1910年(明治43年)に発生した有珠山の寄生火山(側火山)である「四十三山」(明治新山)の噴火活動によって誕生したものと考えられている。三松らは翌月に北海道庁から利用許可を受け、同年秋には「竜湖館」[注 1]という温泉宿を始め、洞爺湖の温泉旅館第1号になった。なお、開湯当初は「床丹温泉」(とこたん)という名前であったが、湖名にちなんで「洞爺湖温泉」と改称した。
年表
- 1929年(昭和 4年):日本国有鉄道(国鉄)虻田駅(現在の洞爺駅)—洞爺湖畔間に「洞爺湖電気鉄道」開通し[注 2]、温泉街の形成始まる。
- 1948年(昭和23年):「洞爺湖温泉観光協会」設立。
- 1949年(昭和24年):「支笏洞爺国立公園」指定[7]。
- 1960年(昭和35年):「洞爺湖温泉利用協同組合」設立し、源泉の共同管理開始。
- 1977年(昭和52年):有珠山噴火し、翌年まで水蒸気爆発が続く。
- 1982年(昭和57年):『洞爺湖ロングラン花火大会』初開催。
- 2000年(平成12年):有珠山噴火。
- 2001年(平成13年):湖畔沿いに足湯「洞龍(とうろん)の湯」開設[8]。
- 2006年(平成18年):虻田町と洞爺村が合併した「洞爺湖町」が誕生し、旧虻田町の住所が「字洞爺湖温泉町」から「洞爺湖温泉」と変更[9]。
- 2007年(平成19年):国道230号新ルート開通[10]。「噴水広場」完成[11]。
- 2008年(平成20年):ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパにて『第34回主要国首脳会議」(北海道洞爺湖サミット)開催[12]。「洞爺湖有珠山ジオパーク」が「日本ジオパーク」認定[13]。
- 2009年(平成21年):洞爺湖有珠山ジオパークが「世界ジオパーク」認定[13]。
- 2016年(平成28年):『開湯100年感謝祭』開催[14]。
- 2017年(平成29年):源泉を利用した地熱発電「洞爺湖温泉KH-1地熱発電所」運用開始[15]。北海道道2号洞爺湖登別線・眺湖通の新道路全線開通[16]。
イベント
[編集]- 『洞爺湖温泉冬まつり』(2月)
- 『洞爺湖ロングラン花火大会』(4月下旬から10月)
- 『洞爺湖マラソン』(5月)[17]
- 『TOYAKOマンガ・アニメフェスタ』(6月)
- 『洞爺湖温泉夏まつり』(7月下旬から8月中旬)
- 『北海道ツーデーマーチ』(9月)
- 『洞爺湖温泉イルミネーショントンネル』(11月上旬から3月上旬)
洞爺湖温泉(地名)
[編集]洞爺湖温泉 | |
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国 | 日本 |
都道府県 | 北海道 |
市町村 | 洞爺湖町 |
人口 (平成28年3月31日住民基本台帳)[18] | |
• 合計 | 1,091人 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 | 049-5721 |
市外局番 | 0142[19] |
ナンバープレート | 室蘭 |
自動車登録住所コード | 62 802 0531[20] |
洞爺湖温泉 | |
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国 | 日本 |
都道府県 | 北海道 |
市町村 | 壮瞥町 |
人口 (平成25年3月31日住民基本台帳)[21] | |
• 合計 | 58人 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 | 049-5731、052-0107 |
市外局番 | 0142[19] |
ナンバープレート | 室蘭 |
自動車登録住所コード | 62 801 0718[22] |
洞爺湖温泉(とうやこおんせん)は、虻田郡洞爺湖町と有珠郡壮瞥町の地名。温泉街の大半は洞爺湖町にあるが、旧「日鐵湖翠荘」より東側は壮瞥町となる[注 1]。「洞爺湖温泉観光協会」の所在地は洞爺湖町にあるが、壮瞥町の施設も加盟している。地元では「洞爺湖温泉」の呼称に「湖」を抜いて「洞爺温泉」と称する場合があり、旧洞爺村温泉が「洞爺温泉」になっても郵便局[23]、NTT電話交換ビル(旧電話交換所)[24][25]、信用金庫[26]、ガソリンスタンドなどにその表記が見られる[27]。また、地区の通称として「温泉地区」という呼称があるほか[28]。「洞爺」の語源となったアイヌ語の「トヤ」は、元来旧洞爺村洞爺町(とうやまち)付近を指す地名であるが、洞爺湖温泉が発展したことから「向洞爺」(むこうどうや)と呼称する場合がある[要出典]。
交通
[編集]鉄道は北海道旅客鉄道(JR北海道)洞爺駅が最寄駅、高速道路は道央自動車道虻田洞爺湖ICが最寄ICになっている。
バス
- 洞爺湖温泉バスターミナル(北海道洞爺湖サミット記念館内)(2013年9月)
道路
船舶
- 遊覧船と中島(2013年9月)
- 洞爺湖汽船所有双胴船「エスポアール」(2022年6月)
施設
[編集]洞爺湖町
- 北海道洞爺湖サミット記念館(洞爺湖観光情報センター)(2013年9月)
- 洞爺湖ビジターセンター・火山科学館(2007年9月)
壮瞥町
洞爺湖温泉が舞台(ロケ地)となった作品
[編集]脚注
[編集]注釈
- ^ a b 虻田町史によると、「竜湖館」は1917年(大正6年)創業後、1927年(昭和2年)「一号館」へ、1935年(昭和10年)「第一ホテル」へと改称している[5]。その後、1941年(昭和16年)日本製鐵が買収し「日鉄会館(洞爺会館)」と改称、戦後財閥解体により1950年(昭和25年)に発足した後継会社の富士製鐵が引継ぎ「富士鉄会館」となるが、現在この場所に建物は所在しない[5]。1944年(昭和19年)当時、日鉄会館の西隣となる場所(町域は壮瞥町)に所在した「洞爺湖温泉ホテル」を日本製鐵が保養施設として買収し「湖翠荘」と改称[5]、平成26年3月31日に閉鎖となるまで「日鐵湖翠荘」として所在し、閉鎖後に新日鉄住金健康保険組合は「湖翠荘」を政建へ売却している[6]。
- ^ 「洞爺湖電気鉄道」は1941年(昭和16年)に廃止となった。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l “洞爺湖温泉の泉質”. 洞爺湖温泉利用協同組合. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “湖畔遊歩道”. 洞爺湖町. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “洞爺湖汽船”. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “とうや湖ぐるっと彫刻公園”. 洞爺湖町. 2017年10月21日閲覧。
- ^ a b c 藤本和徳 (2011). 鳥瞰図に見る洞爺湖温泉街の変遷 (PDF). 北海道地質研究所報告第82号 (Report). 北海道立総合研究機構. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “株式会社政建”. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “支笏洞爺国立公園”. 北海道地方環境事務所. 環境省. 2014年8月8日閲覧。
- ^ “洞爺湖温泉の「洞龍の湯」塗り替え、気持ち良く足湯を”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2011年4月28日) 2017年10月22日閲覧。
- ^ “合併後の住所一覧”. 洞爺湖町. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “洞爺湖経済動脈が復活、国道230号新ルート開通”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2007年3月28日) 2017年10月21日閲覧。
- ^ “湖畔の憩い、洞爺協会病院跡に噴水広場オープン”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2007年8月4日) 2017年10月22日閲覧。
- ^ “北海道洞爺湖サミット”. 外務省. 2014年8月10日閲覧。
- ^ a b “日本ジオパークネットワーク”. 2014年8月8日閲覧。
- ^ “洞爺湖温泉開湯100年の節目祝いモニュメント除幕”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2016年7月25日) 2017年10月22日閲覧。
- ^ “洞爺湖で新泉源を利用した地熱発電所の本運用開始”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2017年3月11日) 2017年10月22日閲覧。
- ^ “洞爺湖温泉街バイパスが開通、道路幅広く安全性高まる”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2017年3月17日) 2017年9月27日閲覧。
- ^ “洞爺湖マラソン【公式】”. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “洞爺湖町の概要 平成29年度版” (PDF). 洞爺湖町. p. 10. 2017年10月21日閲覧。
- ^ a b “市外局番の一覧” (PDF). 総務省. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “住所コード検索 虻田郡倶知安町”. 自動車登録関係コード検索システム. 国土交通省. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “壮瞥町定住促進・公共施設有効活用計画 -平成25〜29年度-” (PDF). 壮瞥町. p. 9. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “住所コード検索 有珠郡壮瞥町”. 自動車登録関係コード検索システム. 国土交通省. 2017年10月21日閲覧。
- ^ “洞爺温泉郵便局”. 日本郵政. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “有珠山噴火時における通信確保等の対応状況について”. 北海道地方非常通信協議会 会報第34号. 総務省北海道総合通信局. 2017年10月22日閲覧。
- ^ 『壮瞥町壮瞥温泉西部地区周辺の電話回復について』(プレスリリース)東日本電信電話(NTT東日本)、2000年4月27日 。2017年10月22日閲覧。
- ^ “店舗のご案内”. 伊達信用金庫. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “(株)洞爺給油センター 洞爺温泉SS”. 出光興産. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “議会日程 H26.11月日程”. 洞爺湖町議会. 洞爺湖町. 2017年10月22日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 洞爺湖温泉観光協会
- Lake Toya Hot spring, Hokkaido, Japan (laketoya.eng) - Facebook
- 洞爺湖温泉飲食店組合
防災