第196回国会
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第196回国会(だい196かいこっかい)とは、2018年(平成30年)1月22日に召集された通常国会。会期は同年6月20日までの150日間の予定であったが32日間延長され、同年7月22日までの182日間であった[1]。
各党・会派の議席数
[編集] 衆議院[編集]
| 参議院[編集]
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今国会の動き
[編集]召集前
[編集]2017年(平成29年)
[編集]- 12月8日 - 無所属で民進党・新緑風会所属の川田龍平参議院議員が立憲民主党に入党届を提出[4]。
- 12月9日 - 第195回国会が閉会。
- 12月11日 - 有田芳生参議院議員が民進党に離党届を提出[5]。
- 12月21日 - 風間直樹参議院議員が民進党への離党届と立憲民主党への入党届を提出。有田芳生参議院議員も立憲民主党に入党届を提出[6]。
- 12月22日 - 江崎孝参議院議員が民進党への離党届と立憲民主党への入党届を提出[7]。
- 12月26日 - 山尾志桜里衆議院議員が立憲民主党に入党届を提出。民進党の蓮舫元代表も離党届と立憲民主党への入党届を提出[8]。
- 27日 - 黒岩宇洋衆議院議員が民進党に離党届を提出[9]。
2018年(平成30年)
[編集]- 1月12日 - 「平成三十年一月二十二日に、国会の常会を東京に召集する詔書」が公布[11]。
- 1月17日 - 立憲民主党が会派「立憲民主党」の結成を参議院事務局に届け出た。会派の代表は福山哲郎幹事長が務め、参議院議員6人が参加[12]。
会期中
[編集]1月
[編集]- 1月22日 - 召集。
- 1月24日 - 代表質問1日目。衆議院本会議で、立憲民主党の枝野幸男代表と希望の党の玉木雄一郎代表、自由民主党の二階俊博幹事長が質疑を行い、安倍晋三内閣総理大臣と麻生太郎財務大臣、加藤勝信厚生労働大臣及び小野寺五典防衛大臣が答弁を行った[20][21]。
- 1月25日
- 代表質問2日目。
- 1月26日 - 代表質問3日目。参議院本会議で、公明党の山口那津男代表と日本共産党の小池晃書記局長、日本維新の会の片山虎之助共同代表、民進党の藤田幸久議員、自由民主党の松村祥史議員、社会民主党の福島瑞穂副党首、立憲民主党の福山哲郎幹事長が質疑を行い、安倍晋三内閣総理大臣が答弁を行った[26][27]。
- 1月29日 - 安倍晋三内閣総理大臣は衆議院予算委員会で「平成25年度労働時間等総合実態調査」[28][29] を根拠に「裁量労働制のほうが一般労働者より労働時間が短いというデータもある」旨答弁したが、野党議員らから疑問が出され、その後2月14日に謝罪し答弁を撤回した[30]。
- 1月30日 - 衆議院本会議で、平成29年度補正予算案が与党の自由民主党・公明党と日本維新の会の賛成多数で可決[31]。
2月
[編集]- 2月1日
- 2月14日 - 前日に衆議院本会議で国会同意人事が同意されたのに続き、参議院本会議で国会同意人事が同意された。この国会同意人事では、12機関の28人[注釈 8][36]。
- 2月27日 - 衆議院予算委員会で、平成30年度予算が与党の自民・公明両党の賛成多数で可決された。立憲民主・希望・民進・自由・社民の野党5党は、裁量労働制をめぐる厚生労働省の不適切データ問題で反発しており、可決直後、河村建夫予算委員長の解任決議案を提出した[37]。
- 2月28日
- 3月30日 - 平時・災害時の貨物物流で重要な道路区間を国土交通大臣が「重要物流道路」に指定する制度を創設する改正道路法と道路改築費に対する補助金・交付金のかさ上げ措置を10年間延長する改正道路整備事業財政特別措置法が成立[40]。
3月
[編集]- 3月12日 - 財務省は学校法人森友学園への国有地売却に関する問題で14の決裁文書の書き換えを認める調査結果を国会に報告した[41]。
- 3月16日 - 日本銀行の黒田東彦総裁を再任させるなどの国会同意人事が衆参両院の本会議で自民・公明両党などの賛成多数でそれぞれ可決した。9機関の27人[注釈 9][42]。
- 3月20日 - 学校法人森友学園への国有地売却に関する財務省決裁文書の改竄をめぐり、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問を27日午前に実施することを参議院予算委員会が全会一致で議決した[43][44]。22日には衆議院予算委員会も佐川前長官の証人喚問を27日午後に実施することを全会一致で議決した[45]。
- 3月27日 - 衆参両院の予算委員会で、佐川宣寿前国税庁長官[46] に対する証人喚問が実施された。安倍総理や昭恵総理夫人の関与については明確に否定したが、改竄の経緯や自身の関与などについては「刑事訴追の恐れ」を理由に証言拒否を連発した[47]。
- 3月28日
- 3月30日
4月
[編集]5月
[編集]- 5月1日 - 安住淳衆議院議員が民進党に離党届を提出[61]。
- 5月7日
- 5月8日
- 5月9日
- 5月10日 - 衆参両院の予算委員会にて、加計学園問題をめぐり柳瀬唯夫元内閣総理大臣秘書官の参考人招致が実施された。柳瀬元秘書官は加計学園関係者と首相官邸で3回面会したと認めたが、愛媛県や今治市の職員と会った認識はないと説明した[69]。
- 5月11日 - 相続登記がなく持ち主がはっきりしない農地を賃貸しやすくする農業経営基盤強化促進法などの改正法が成立[70]。
- 5月16日
- 5月18日
- アメリカ合衆国を除く環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の新協定「TPP11」の承認案が衆院本会議で与党と日本維新の会、希望の党の賛成多数で可決され、参議院に送付された。同日、立憲民主党など野党5党は茂木敏充経済再生担当大臣に対する不信任決議案を衆議院に提出し、これを受けTPP関連法案の採択を予定していた衆議院内閣委員会は散会となった[74][75]。
- 運送や海商に関する規定を見直す改正商法が成立。商法は六法の中で唯一、片仮名交じりの文語体表記が残っていたが、今回の改正により全文が口語体となる[76]。
- インターネット上で、著作物の利用を拡大する改正著作権法が成立[77]。
- 事業者に対し、スロープやエレベーターなどの設置を盛り込んだ計画策定を義務付ける改正バリアフリー法が成立[78]。
- 農協職員らが対象の農林年金の早期解散に向けた改正農林年金廃止法が成立[79]。
- 5月22日 - 衆議院本会議において茂木敏充経済再生担当大臣に対する不信任決議案の採決が行われ、自民・公明与党両党や日本維新の会、希望の党などの反対多数で否決[80]。
- 5月23日
- 5月24日 - 衆議院本会議にて、委員会運営が強引だとして野党6党派が提出した高鳥修一厚生労働委員長の解任決議案を与党などの反対多数で否決した[84]。
- 5月25日
- 衆議院本会議にて、働き方改革関連法案の審議をめぐり野党6党派が提出した加藤勝信厚生労働大臣に対する不信任決議案を与党などの反対多数で否決した。与党は本会議終了後に衆議院厚生労働委員会を再開し同法案を可決した[85]。
- 東京23区の大学の定員増を原則10年間禁じる地域大学振興法が成立[86]。
- 所有者が手入れできない人工林を市町村が管理する「森林バンク」制度の創設に向けた森林経営管理法が成立[87]。
- 国勢調査や家計調査といった国が行う統計調査のデータについて、大学などの一般の研究者も使えるようにする改正統計法が成立[88]。
- タブレット端末などで利用できる「デジタル教科書」を正式な教科書と同様に使えるよう認める改正学校教育法が成立[89]。
- 5月31日 - 衆議院本会議にて働き方改革関連法案が自民、公明両党と日本維新の会、希望の党などの賛成多数で可決され、衆院通過した[90]。
6月
[編集]- 6月1日
- 6月6日
- 6月7日
- 6月8日
- 6月13日
- 成人年齢を現行の20歳から18歳に引き下げる改正民法が成立[103]。
- 大型船を解体して鉄などをリサイクルする業務に関し、5年ごとの許可制とする船舶リサイクル法が成立[104]。
- 地方自治体による公共施設等運営の導入促進を目指した改正PFI法が成立[105]。
- 東京五輪が開催される2020年に限り「体育の日」「海の日」「山の日」を開閉会式前後に移す改正東京五輪・パラリンピック特別措置法が成立[106]。
- 2020年から「体育の日」を「スポーツの日」に改称する改正祝日法が成立[106]。
- 「国民体育大会」を「国民スポーツ大会」に改める改正スポーツ基本法が成立[106]。
- ドーピング防止を国の責務と位置づけるドーピング防止活動推進法が成立[106]。
- アメリカを除く11カ国が参加する環太平洋パートナーシップ協定が参議院本会議で承認された[107]。
- 6月14日 - 衆議院本会議にて、統合型リゾート実施法案の審議が不足しているにもかかわらず採決を強行しようとしているとして野党6党派が提出した山際大志郎内閣委員長の解任決議案を与党などの反対多数で否決[108]。
- 6月15日
- 6月19日
- 6月20日
- 6月27日
- 6月28日 - 参院厚生労働委員会にて自民、公明の与党両党と日本維新の会などの賛成多数で働き方改革関連法案を可決。立憲民主党、共産党、自由党、社民党の野党4党が27日に提出した島村大厚生労働委員長の解任決議案については、参院野党第1党の国民民主党が加わらなかったため本会議には上程されないこととなった[121]。
- 6月29日
- 政府が今国会の最重要法案としてきた働き方改革関連法案が、参院本会議で自民、公明、維新の会、希望の党、無所属クラブの賛成多数で可決、成立[122]。
- アメリカを除く11カ国による環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)関連法が参議院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立[123]。
7月
[編集]- 7月6日
- 7月10日 - 衆議院本会議で、平成30年7月豪雨について被災自治体との緊密な連携の下、迅速で万全の対策を政府に求める決議「平成三十年七月豪雨の災害対策に関する決議案」[126] が全会一致で採択された[127]。翌11日には参議院本会議においても同様の決議が全会一致で採択された[128]。
- 7月17日 - 衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会にて、立憲民主党など野党が提出した平沢勝栄委員長の不信任動議を反対多数で否決した後、参議院定数を6増する公職選挙法改正案を賛成多数で可決[129]。
- 7月18日
- 7月19日
- 20日
- 22日- 会期末。
委員会・審査会・調査会
[編集]
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脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 議長:大島理森(自由民主党)、副議長:赤松広隆(立憲民主党)を含む。
- ^ 議長:伊達忠一(自由民主党)、副議長:郡司彰(無所属)を含む。
- ^ “主な式典におけるおことば(平成30年):天皇陛下のおことば”. 宮内庁. 2018年1月26日閲覧。
- ^ “第196回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説”. 首相官邸. 2018年1月26日閲覧。
- ^ “第196回国会における河野外務大臣の外交演説”. 外務省. 2018年1月26日閲覧。
- ^ “第196回国会における麻生財務大臣の財政演説”. 財務省. 2018年1月26日閲覧。
- ^ “第196回国会における経済演説”. 内閣府. 2018年1月26日閲覧。
- ^ 以下のとおり。出典:“第196回国会 議院運営委員会 第5号(平成30年2月13日(火曜日)”. 衆議院. 2018年3月12日閲覧。
検査官に森田祐司を再任(2月20日任期満了)
総合科学技術・イノベーション会議議員に小林喜光・松尾清一・梶原ゆみ子を起用(2月28日任期満了の久間和生・原山優子・内山田竹志の後任)及び橋本和仁を再任(2月28日任期満了)
公正取引委員会委員長に杉本和行を再任(3月4日任期満了)
国家公安委員会委員に小田尚を起用(3月4日任期満了の奥野知秀の後任)
電波監理審議会委員に吉田進を再任(3月1日任期満了)、長田三紀を起用(3月1日任期満了の松崎陽子の後任)
日本放送協会(NHK)経営委員会委員に槍田松瑩(2月28日辞職の本田勝彦の後任)・村田晃嗣(2017年12月11日辞職の宮原秀夫の後任)を起用、佐藤友美子(2月21日任期満了)・葛西雅子・森下俊三(いずれも2月28日任期満了)を再任
中央更生保護審査会委員に岳野尚代(3月5日任期満了)・加藤朋寛(3月5日任期満了の増田暢也の後任)を起用
労働保険審査会委員に井上繁規・東郷眞子を再任(いずれも3月1日任期満了)
中央社会保険医療協議会公益委員に田辺国昭(4月7日任期満了)・岡村由美(3月1日任期満了)を再任
社会保険審査会委員に後藤昭夫(3月31日任期満了)・中森正二(3月7日任期満了の森俊介の後任)を再任
調達価格等算定委員会委員に松村敏弘・大石美奈子を起用(3月4日任期満了の植田和弘・辰巳菊の後任)、山内弘隆・高村ゆかり・山地憲治を再任(いずれも3月4日任期満了)
運輸審議会委員に山田攝子を再任(3月1日任期満了) - ^ 以下のとおり。出典:“衆議院本会議 議事経過 第196回国会(平成30年3月16日)”. 衆議院. 2018年3月20日閲覧。
人事官:立花宏を任命
食品安全委員会委員:佐藤洋・川西徹・香西みどり・吉田緑・堀口逸子・伊藤充を任命
行政不服審査会委員:交告尚史・中山ひとみ・戸塚誠を任命
国地方係争処理委員会委員:富越和厚・成瀬純子・牛尾陽子・辻琢也・齋藤誠を任命
労働保険審査会委員:渡邉英寿を任命
再就職等監視委員会:委員長に井上弘通を、委員に伊東研祐・篠原文也・平田眞理子・鍋島美香を任命
公害健康被害補償不服審査会委員:佐脇浩・佐々木隆一郎を任命
日本銀行:総裁に黒田東彦を、副総裁に若田部昌澄・雨宮正佳を任命
運輸審議会委員:和田貴志を任命
出典
[編集]- ^ “7月22日まで国会延長与党、カジノや公選法成立期す”. 日本経済新聞. (2018年6月20日) 2018年6月20日閲覧。
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- ^ 会派別所属議員数一覧 参議院
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- ^ "民進から立憲へ、乗り換え相次ぐ 有田氏「正直な選択」". 朝日新聞. 11 December 2017. 2018年1月26日閲覧。
- ^ "民進・風間直樹参院議員が離党届提出→立憲民主党へ入党届 有田芳生参院議員も". 産経新聞. 21 December 2017. 2018年1月26日閲覧。
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- ^ "蓮舫氏が民進党に離党届 立憲民主入党へ 立民は山尾志桜里氏ら入党承認 衆参計で野党第一党に". 産経新聞. 26 December 2017. 2018年1月26日閲覧。
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- ^ 中継及びニュースでの氏名テロップ、その他メディアでの肩書きは文書の書き換え(改ざん)が行われた当時の役職であった「財務省前理財局長」も併記されていたり、「前国税庁長官」の肩書きが無く「財務省前理財局長」だけなど各社によって表記は異なっている。
- ^ “佐川氏、証言拒否55回 真相解明「裁判で」”. 毎日新聞. (2018年3月27日) 2018年3月29日閲覧。
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