素集合
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2つの集合が交わりを持たない (disjoint) あるいは互いに素(たがいにそ、英語: mutually disjoint)であるとは、それらが共通の元を持たぬことをいう。一般に、与えられた集合族が互いに素(英語: pairwise disjoint)、あるいは素集合系(そしゅうごうけい、英語: disjoint sets)であるとは、その集合族に属するどの2つの集合を選んでも、その2つの共通部分が空集合であることをいう。例えば、{1, 2, 3} と {4, 5, 6} は互いに素である。
概要
[編集]2つの集合 A と B が互いに素であるとは、それらの共通部分が空集合であること、すなわち、
であることを意味する。
この定義は任意の個数の集合に拡張できる。集合族が互いに素であるとは、その集合族に属するどの2つの集合の共通部分も空集合であることをいう。つまり、I を添字集合として I のそれぞれの元 i について、Ai という集合が対応しているとき、集合族 {Ai : i ∈ I} が「互いに素」であるとは、i ≠ j である任意の i と j について、
が成り立つことをいう。例えば、{ {1}, {2}, {3}, … } は互いに素な集合族である。
{Ai} が(少なくとも2つの集合を含む)互いに素な集合族であるとき、その共通部分は明らかに空集合である。すなわち、
が成り立つ。しかし、その逆は真ではない。例えば、集合族 {{1, 2}, {2, 3}, {3, 1}} の共通部分は空集合だが、互いに素ではない({1, 2} と {2, 3} の共通部分は {2})。
集合 X の分割とは、その直和が X に等しい集合族のことである。すなわち、各 Ai が X の部分集合である族 {Ai : i ∈ I} であり、互いに素であると同時に
が成り立つものである。通常は、各 Ai が空でないことを要請する。