青山広美

ウィキペディアから無料の百科事典

青山 広美
生誕 1961年6月
日本の旗 日本宮城県仙台市
職業 漫画家漫画原作者
活動期間 1980年代前半 -
ジャンル 青年漫画
麻雀漫画
少女漫画など
代表作トーキョーゲーム
バード 〜砂漠の勝負師〜
ギャンブルフィッシュ」など
受賞プチフラワー』新人賞佳作
テンプレートを表示

青山 広美(あおやま ひろみ、本名未公表、1961年6月[1] - )は、日本漫画家漫画原作者男性宮城県仙台市出身[1]上智大学外国語学部ロシア語学科中退。以前は青山パセリ名義を使用していたが、現在は全て青山広美名義で作品を発表している。

代表作に「トーキョーゲーム」「バード 〜砂漠の勝負師〜」「ギャンブルフィッシュ」など[2]

来歴

[編集]

小学生の頃から少年漫画や姉が買っていた少女漫画を読み、萩尾望都大島弓子などの漫画家に影響を受ける[1]。大学の漫画研究会への入会を期に漫画を描き始め、在学中の1980年代前半に青山パセリ名義で『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)にてデビュー[1]。同誌などに多数の短編麻雀漫画を執筆[3]

その後、本人の長年の希望であった少女漫画執筆のために青山広美名義で『プチフラワー』(小学館)の新人賞(PFコミックスクール)へ「箱舟の朝」を投稿し佳作を受賞する[1]。その受賞作が同誌に掲載され少女漫画デビュー。その後も何本か読み切りを執筆した。これと並行して青山パセリ名義での青年漫画も引き続き執筆していたため、1990年頃から1992年頃までは2つのペンネームを使い分けていたが、「パワーボムTHEATER」連載終了後に青山広美名義に統一した。

青山広美名義にペンネーム統一後は『近代麻雀』(竹書房)、『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)などに作品を連載し活動。近年は山根和俊などとコンビを組み、主に漫画原作者として作品を発表し続けている。

なおアニメーターのSUEZEN(飯田史雄)と仲が良い。[要出典]

作風

[編集]

麻雀を中心としたギャンブル漫画を多く執筆する。この内「バード〜砂漠の勝負師〜」は麻雀漫画史上初めて、理詰めで絶対不可能とされていた「全自動卓による天和」のイカサマを描いた作品として名高い(現実世界でそれが可能かは別論として、理論的には証明された)。[要出典]この作品で用いられた奇術トリックによる着想は、後の「ギャンブルフィッシュ」にも大きく活かされている。

その一方で、『プチフラワー』に掲載された何作かの短編漫画や「トーキョーゲーム」などの作品には、多くのSF要素が組み込まれている。また野球漫画格闘漫画推理漫画も執筆しており、作品におけるジャンルの幅は広い。[3]

また、ストーリーを作るのが好きと発言しており、何人かの漫画家に原作を提供している[1]。元々「ダイヤモンド」は原作を担当するつもりだったが、適当な人物が見つからず自分で描くことになったという[1]

作品一覧

[編集]

未単行本化作品の内「真剣師MARIA!」「箱舟の朝」「おはよう」「月の都 銀の花」「夏至祭」「天使は雨の夜に」は、携帯コミックサイト『ケータイ★まんが王国』にて配信中。

連載

[編集]

読み切り

[編集]
  • 雀鬼涙雨(『増刊 特集漫画トピックス』) - 青山パセリ名義。単行本『フラクタル・パセリ』に収録。
  • エリア(『アメージングコミックス』1988年春の号(第1号)) - 青山パセリ名義。単行本『パワーボムTHEATER』第5巻に収録。
  • ラヴィング・ユー(『ガッツ麻雀』1990年2月号) - 青山パセリ名義。単行本未収録。
  • 箱舟の朝(『プチフラワー』1990年5月号) - 第55回PFコミックスクール佳作受賞作品、青山広美名義での初掲載作品。単行本未収録。
  • おはよう(『プチフラワー』1991年1月号) - 単行本未収録。
  • ルミネ前 午後3時(『プチフラワー』1991年5月号) - 単行本未収録。
  • その声のとどく時(『プチフラワー』1991年11月号) - 単行本未収録。
  • マグネシウムの海(『近代麻雀オリジナル』1992年10月号) - 単行本未収録。
  • 月の都 銀の花(『プチフラワー』1992年11月号) - 単行本未収録。
  • 夏至祭(『プチフラワー』1994年11月号) - 単行本未収録。
  • 真夜中の宮殿(『まんがジャパンダ』No.1,No.3) - 単行本未収録。
  • 九蓮宝燈殺人事件(『近代麻雀オリジナル』)[注 5]
  • 大三元殺人事件(『近代麻雀オリジナル』)[注 5]
  • 大四喜殺人事件(『近代麻雀オリジナル』)[注 5]
  • 国士無双殺人事件(『近代麻雀オリジナル』)[注 5]
  • 黄金のマッセ(『ビッグコミックスペリオール増刊』2001年5月20日号) - 原作担当、作画:若狭たけし。単行本未収録。
  • ラスベガスキング(『近代麻雀オリジナル増刊ウイニング』2001年秋号、『近代麻雀』2002年2月1日号,10月15日号) - 原作担当、作画:せきやてつじ。後に連載化。
  • ケビン・ランデルマン物語(『格闘チャンピオン』(2004年12月発売)) - 単行本未収録。
  • 天使は雨の夜に[注 6] - 単行本未収録。

この他に『週刊漫画ゴラク』や『傑作麻雀劇画』などに掲載された短編が何作品か存在する。

書籍

[編集]

青山自身による作画作品

[編集]

『ダイヤモンド』と『格闘太陽伝ガチ』は、コンテンツワークスが運営するウェブサイト「コミックパーク」にてオンデマンド印刷版が販売されている[1]

原作担当作品

[編集]

インタビュー

[編集]
  • 2023年10月19日 青山広美インタビュー前編 ギャグに始まり少女漫画、SF麻雀漫画まで多様な漫画家生活初期[3]
  • 2023年10月26日 青山広美インタビュー 後編 麻雀漫画史に残る大傑作『バード』、驚きの創作秘話![4]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ ルー・テーズの死去に伴って第4巻より変更された。
  2. ^ 前述のルー・テーズ死去に伴って、第4巻より記載されている。
  3. ^ 第1部終了扱い。
  4. ^ a b 電子書籍は発売中。
  5. ^ a b c d 単行本『九蓮宝燈殺人事件』に収録。4作品とも「事件編」と「解決編」の2編が存在。
  6. ^ いつ、どの雑誌に、どのペンネームで掲載された作品か不明。
  7. ^ a b 第2巻以降は未刊行。
  8. ^ ブラックジャック編とビリヤード編を収録。

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g ナマズの巣13号”. 小学館:コミック. 小学館. 2001年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年4月7日閲覧。
  2. ^ このマンガがすごい! 2010』(第1刷)宝島社、2009年12月24日、79頁。ISBN 978-4-7966-7515-4 
  3. ^ a b c 青山広美インタビュー前編 ギャグに始まり少女漫画、SF麻雀漫画まで多様な漫画家生活初期”. 2023年10月26日閲覧。
  4. ^ 青山広美インタビュー 後編 麻雀漫画史に残る大傑作『バード』、驚きの創作秘話!”. 2023年10月26日閲覧。