4K解像度
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4K解像度(よんケイかいぞうど、フォーケイかいぞうど、英語: 4K resolution)とは、横4000×縦2000前後の画面解像度に対応した映像に対する総称である。
Kは1000を表すSI接頭語の「k」(キロ)の意味(ただし計量法と国際単位系においては、1000を表すキロの記号は小文字の「k」であって、大文字の「K」は使うことができない。大文字の K は温度のSI基本単位であるケルビンの単位記号である。)で、横・縦の解像度を意味する4K2Kとも呼ばれる。現在民生用では「4K解像度」「4K」と言う場合、以下のどちらかを指して使われる。
なお、2024年(令和6年)現在の日本の地上デジタル放送や通常のBlu-rayは、2K放送(Full-HD)以下の解像度がほとんどである。
名称 | 横縦ピクセル | アスペクト比 | 画素数 | 主な用途 |
---|---|---|---|---|
DCI 4K | 4096×2160 | 256:135≈1.90:1=17.1:9 | 8,847,360 | 映画、カメラ |
4K UHDTV | 3840×2160 | 16:9 | 8,294,400 | テレビ放送、テレビ受像機、ディスプレイ |
4K UHDTV
[編集]4K UHDTV(4K UHD)はITUが定めた規格である。フルハイビジョン(1080i)のちょうど4倍の画素数の映像である。日本において単に「4K」という場合には、一般的にはこちらの解像度のことを指すことが多い。
アメリカでは有料ネット配信大手が4Kで自社製作したドラマを配信している[1]。韓国では2012年10月から地上波による送信が行われており、2014年4月には3チャンネルとなった[2]。またケーブルでも放送されている[3]。
日本
[編集]2013年の4K対応テレビの出荷台数は27万台であった[4][5]。放送では2014年6月2日にChannel 4Kが開局して4K狭帯域衛星放送を開始した[6]。またISDB方式による4K広帯域衛星放送が2016年に一般には受信できない試験放送として開始され[6][7]、民放キー局とNHKが行う一放送は2018年から行われる[8]。この2つのサービスにはアンテナやチューナに互換性がない。圧縮方式にH.265(HEVC)、テレビとの接続にHDMI 2.0、HDCP 2.2を採用している。
名称 | 偏波 | 放送方式 | 開始時期 |
---|---|---|---|
BS(試験放送) | 右旋円偏波 | ISDB-S | 2016年[9] |
BS | 右旋円偏波/左旋円偏波 | ISDB-S | 2018年12月[10] |
110度CS | 左旋円偏波 | ISDB-S | 2018年12月 |
CS(124/128度) | DVB-S2 | 2014年 |
DCI 4K
[編集]DCI 4K (フル4K)は、映画制作会社が加盟する団体 Digital Cinema Initiatives(DCI)で定められている4Kである。そのうち、もっとも使用されるアスペクト比で使用されるのが4096×2160である。
ハリウッドのフィルム市場のある米国において、単に「4K」と言った場合には、こちらのデジタルシネマ規格のDCI 4K (フル4K)を指す場合が多い。
DCI 4Kには4096×2160のほかに、別のアスペクト比、シネスコ(2.39:1)やビスタ(1.85:1)向けの解像度がある。これらは4096×2160をアスペクトに合わせてカットしたもので映画の上映で使われている。
この解像度で撮影するカメラも、Canon EOS-1D CやSony CineAlta F65など、一般向けに市場に出ている。
その他の4K
[編集]デジタルシネマを撮影する用途で開発されたカメラでは、以下の解像度が使用される[11]が、これ以外にも複数のフォーマットがある。
アスペクト | 解像度 |
---|---|
1.90:1 | 4096×2160 |
16:9 | 4096×2304 |
2:1 | 4096×2048 |
- ダルサ オリジン - 1.98:1(4046×2048)
- レッド・デジタル・シネマカメラ・カンパニー レッドワン - 4K(4096×2304)4.5K(4480×1920)
- 2007年8月から販売、邦画を含む多くの映画撮影で使用されている。
ストリーミング
[編集]YouTubeでは、2010年7月より4K(4096×2304)に対応した[13][14]。現在ではUHD(2160p、3840×2160)で表示されるようになった。
歴史
[編集]- 2006年10月、ダルサ オリジンのカメラが有料で貸し出される。
- 2007年8月31日、レッドワンの受注販売開始[15]。
- 2011年12月、世界初のテレビ受像機が東芝から発売される[6]。
- 2013年、アメリカのSEIKIから538ドル(39インチ)と低価格のテレビが発売される[16]。
2K・8Kとの比較
[編集]画素数 (横×縦) | アスペクト比 (横:縦) | 画素数 | |
---|---|---|---|
2K | 2048×1080 | 1.90:1 | 2,211,840 |
4K | 4096×2160 | 1.90:1 | 8,847,360 |
通称 | 画素数 (横×縦) | アスペクト比 (横:縦) | 画素数 | |
---|---|---|---|---|
2K(1080i) | フルハイビジョン | 1920×1080 | 1.78:1 | 2,073,600 |
4K(2160p) | 4K UHD・QFHD・4K ウルトラHD | 3840×2160 | 1.78:1 | 8,294,400 |
8K(4320p) | スーパーハイビジョン・8K UHD | 7680×4320 | 1.78:1 | 33,177,600 |
脚注
[編集]- ^ アマゾンスタジオ、オリジナルコンテンツは全て4Kで制作する方針 zakkamekka 2014年5月28日
- ^ ZKKA MEKKA 2014年2月17日 韓国地上波局、700Mhz帯でのUHD実験放送を4月から実施
- ^ 韓国ケーブルテレビ、史上初4K試験放送を開始。 ZAKKA MEKKA 2013年7月19日
- ^ 本田雅一 (2020年1月4日). “テレビ局、4K化で存在感薄く 8K制作も視野に入れた“黒船””. アイティメディア. 2021年11月8日閲覧。
- ^ 慶尾六郎 (2015年2月12日). “4K/8Kなど高画質化技術に果たして一般ユーザーはついて行けるのか?”. エコノミックニュース. 2021年11月8日閲覧。
- ^ a b c 4Kテレビ放送、来夏開始 総務省方針8Kも2年前倒し SankeiBiz 2013年1月28日
- ^ 4K/8K衛星放送の仕様がほぼ固まる、120pやIPパケットでの多重化方式を採用 日経テクノロジー 2014年1月26日
- ^ 新4K8K衛星放送に参入する事業者総務省
- ^ NHKは2016年8月1日、A-PABが2017年4月1日開始された、チューナは一般には販売されない。
- ^ 実用放送は2018年12月からで、それ以前にチューナやチューナ内蔵テレビが一般に販売される
- ^ ポストHDの行く末は? 2012-05-23 pronews
- ^ 2012-07-31 pronews [4K High Resolution!]Vol.01 各社の4Kへの取り組みを俯瞰する
- ^ [1] 2010年7月14日 youtube日本公式 2010年7月14日
- ^ What's bigger than 1080p? 4K video comes to YouTube youtube 2010年7月9日
- ^ [2] filmmake rmagazine 2008年4月
- ^ 50型で1500ドルを切る4Kテレビ、新興メーカーSEIKIが今月発売 2013-04-17 japanese.engadget
関連項目
[編集]- 画面解像度
- 超解像技術
- 1080p - 水平解像度1,920×1,080のデジタルビデオフォーマット
- 1440p – テレビ以外のコンピューターモニターの使用を目的とした、垂直解像度1440のデジタルビデオ形式
- 2K解像度 – 水平解像度が約2,000ピクセルのデジタルビデオフォーマット
- 5K解像度 – 水平解像度が約5,000ピクセル、カメラ及びコンピューターモニターで使用される
- 8K解像度 – 水平解像度が約8,000ピクセルのデジタルビデオフォーマット
- 10K解像度 – テレビ以外のコンピューターモニターの使用を目的とした、水平解像度が約10,000ピクセルのデジタルビデオ形式
- 16K解像度 – 実験的なVRフォーマット
- 画面アスペクト比 – 画像の幅と高さの比例関係
- ディスプレイ解像度