アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ
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アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ Antony & the Johnsons | |
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アノーニ(2008年) | |
基本情報 | |
出身地 | アメリカ合衆国 ニューヨーク |
ジャンル | アート・ポップ、バロック・ポップ、チェンバー・ポップ、アヴァン・ポップ |
活動期間 | 1995年 - 2015年、2023年 - |
レーベル | シークレットリー・カナディアン ラフ・トレード |
公式サイト | www |
メンバー | アノーニ ロブ・ムース ジミー・ホガース レオ・エイブラハムズ クリス・ヴァタラロ サム・ディクソン |
旧メンバー | ルーベン・ブッチャート タラ・コーエン ベイビー・ディー ジョアン・ワッサー マキシム・モストン ダグ・ウィーゼルマン ジェフ・ラングストン ジュリア・ケント パーカー・キンドレッド トーマス・バートレット ガエル・ラコトンドラベ |
アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ(Antony & the Johnsons)は、イングランド出身のアノーニによってアメリカ合衆国ニューヨークで結成されたプロジェクト・アンサンブル。
来歴
[編集]1971年、ボーカルのアノーニはイングランド南東部のサセックス・チチェスターに生まれる。1977年にアムステルダムに、10歳の頃にカリフォルニアのサンノゼに移住。1990年、ニューヨークに移りニューヨーク大学の実験演劇コースに入学した。1992年、ジョアンナ・コンスタンティンらと共に前衛的なパフォーマンス・グループ、ブラックリップスを結成。1995年、ブラックリップスは解散し、新たな音楽グループ、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズを率いて活動を始める[1]。バンドの名前は、自身の出生名(アントニー)とトランスジェンダーの権利運動のパイオニア、マーシャ・P・ジョンソンの名前からきている[2]。
2000年、イギリスのレーベル「Durtro」より、デビュー・アルバム『アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ』を発表。翌2001年にリリースしたEP『I Fell in Love With a Dead Boy』がプロデューサーのハル・ウィルナーの目に留まり、ウィルナーを通じてルー・リードに紹介される。2003年、ルー・リードの世界ツアーでバック・ボーカルに抜擢され、アルバムの録音にも参加した[1]。
2005年、セカンド・アルバム『アイ・アム・ア・バード・ナウ』をリリース。マーキュリー賞を受賞した。『モジョ』誌の「アルバム・オブ・ザ・イヤー」にも選出された[1]。
2009年、サード・アルバム『クライング・ライト』をリリース。アルバムカバーに大野一雄の写真を起用した。音楽メディアの年間ベストアルバム・リストでは、ピッチフォークで16位[3]、『スピン』誌で18位[4]、ステレオガムで50位に選ばれた[5]。翌年、大野の死を受けて、トリビュートライブを行った[6]。
2010年、アルバム『スワンライツ』をリリース。ステレオガムの年間ベストアルバム・リストで8位に選ばれた[7]。
2012年、ライブ・アルバム『カット・ザ・ワールド』をラフ・トレード・レコードからリリース。
2015年、ボーカルのアノーニは、出生名であるアントニー・ヘガティから、プライベートで使っていた名前であるアノーニに改名することを発表した。それにともない名称もアノーニ・アンド・ザ・ジョンソンズ(Anohni and the Johnsons)に変わっている。
メンバー
[編集]現在のメンバー
[編集]- アノーニ (Anohni) – リード・ボーカル、ピアノ (1995年– )
- ジョアンナ・コンスタンティン (Johanna Constantine) – ダンサー (1995年– )
- マキシム・モストン (Maxim Moston) – ヴァイオリン (1999年– )
- ジュリア・ケント (Julia Kent) – チェロ (1999年– )
- ロブ・ムース (Rob Moose) – ギター、ヴァイオリン (2004年– )
- ダグ・ウィーゼルマン (Doug Wieselman) – ギター、クラリネット、サクソフォーン (2004年– )
- ガエル・ラコトンドラベ (Gael Rakotondrabe) – ピアノ (2010年– )
- ジミー・ホガース (Jimmy Hogarth) – ギター (2023年)
- レオ・エイブラハムズ (Leo Abrahams) – ギター、ピアノ (2023年)
- クリス・ヴァタラロ (Chris Vatalaro) – ドラム (2023年)
- サム・ディクソン (Sam Dixon) – ベース (2023年)
旧メンバー
[編集]- ジュリア・ヤスダ (Julia Yasuda) – ナレーター/パフォーマー/モデル (1996年–2018年)
- ルーベン・ブッチャート (Reuben Butchart) – ピアノ (1998年–2001年)
- タラ・コーエン (Tahrah Cohen) – ドラム (1997年–2005年)
- ベイビー・ディー (Baby Dee) – ハープ (1997年–1998年)
- ジョアン・ワッサー (Joan Wasser) – ヴィオラ (1999年–2005年)
- ジェフ・ラングストン (Jeff Langston) – ベース (2000年–2009年)
- パーカー・キンドレッド (Parker Kindred) – ドラム (2004年–2009年)
- トーマス・バートレット (Thomas Bartlett) – ピアノ (2010年–2022年)
ディスコグラフィ
[編集]スタジオ・アルバム
[編集]- 『アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ』 - Antony and the Johnsons (2000年、Durtro) ※全英118位
- 『アイ・アム・ア・バード・ナウ』 - I Am a Bird Now (2005年、Secretly Canadian) ※全英16位
- 『クライング・ライト』 - The Crying Light (2009年、Secretly Canadian) ※全英18位
- 『スワンライツ』 - Swanlights (2010年、Secretly Canadian) ※全英28位
- 『マイ・バック・ワズ・ア・ブリッジ・フォー・ユー・トゥ・クロス』 - My Back Was a Bridge for You to Cross (2023年、Secretly Canadian) ※アノーニ・アンド・ザ・ジョンソンズ名義
ライブ・アルバム
[編集]- 『カット・ザ・ワールド』 - Cut the World (2012年、Rough Trade) ※全英41位
- Del suo veloce volo (2013年、Universal Music) ※Antony / Battiato Featuring Alice名義
EP
[編集]- I Fell in Love with a Dead Boy (2001年、Durtro / 2006年、Rebis Musicより再発売)
- Live At Saint Olave's Church (2003年、Durtro) ※カレント93とのスプリット盤
- The Lake (EP) (2004年、Secretly Canadian)
- Hope There's Someone (2005年、Secretly Canadian) ※全英44位
- You Are My Sister (2005年、Secretly Canadian, Rough Trade) ※全英39位
- Another World (EP) (2008年、Secretly Canadian) ※全米179位、全英6位
- Thank You for Your Love (2010年、Secretly Canadian)
- Swanlights EP (2011年、Secretly Canadian and Rough Trade)
- "Cut the World (live)" (2012年、Secretly Canadian)
脚注
[編集]- ^ a b c “ANTONY & THE JOHNSONS アーティスト情報 P-VINE,Inc.”. 2012年6月25日閲覧。
- ^ "Marsha P. Johnson (1944–1992) Activist, Drag Mother." A Gender Variance Who's Who. May 2, 2009. Under Creative Commons License: Attribution
- ^ “Staff Lists: The Top 50 Albums of 2009, Features, Pitchfork”. 2012年6月25日閲覧。
- ^ “The 40 Best Albums of 2009”. 2012年6月25日閲覧。
- ^ “Best Album 2009”. 2012年6月25日閲覧。
- ^ “Fluid Voice With a Fluid Persona Firmly Attached”. New York Times. (October 31, 2010)
- ^ “Stereogum’s Top 50 Albums Of 2010 - Stereogum.”. 2012年6月25日閲覧。