Avahi

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Avahi
開発元 The Avahi Project
最新版
0.8 / 2020年2月18日 (4年前) (2020-02-18)[1]
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
C言語
対応OS
種別 ネットワーク
ライセンス LGPL
公式サイト www.avahi.org ウィキデータを編集
テンプレートを表示

Avahi(アバヒ)は、Zeroconfフリーソフトウェア実装であり、マルチキャストDNS/DNS-SD サービスディレクトリのためのシステムを含む。

概要[編集]

Avahi は、特定の構成情報のないローカルネットワーク上のサービスホストの発行と発見を可能とする。例えば、ネットワークに接続したとき、即座にプリンタを検出し、ファイルを探し出し、他者と会話できるようにする。GNU Lesser General Public License (LGPL) の条件でライセンス提供される。

Avahi はBonjourのZeroconf仕様の実装であり、マルチキャストDNS、DNS-SD、RFC 3927/IPv4LL を実装している。各種言語バインディングを提供しており(PythonMonoなど)、多くの LinuxBSD 系のディストリビューションに付随して出荷されている。モジュール化されているため、Avahi は GNOMEGNOME VFSKDEKIOなどに組み込まれている。

Avahi プロジェクトは、Bonjourのライセンスに関する論争から開始された。その後、Bonjour のライセンスは問題のないApache Licenseで提供されるようになった。しかし、そのころには既に Avahi が GNU/Linux などのフリーなオペレーティングシステムでのデファクトスタンダードの地位を築いていた。

Appleでの Zeroconf 技術開発に携わった Stuart Cheshire は Avahi の状況について「アップルの実装に取って代わる」勢いであると述べた[2]

歴史[編集]

Avahi の開発は Lennart Poettering と Trent Lloyd が当初行った。Poettering は 2004 年後半から FlexMDNS という名称で Zeroconf 機能の実装を行っていた。また、Lloyd は2004年前半から Avahi という名称で同様のプロジェクトを開始していた。両者のプロジェクトが2005年に合併し、名称としては Avahi が存続したが、コードの多くは FlexMDNS のものが存続している。

当初、Avahi は freedesktop.org 傘下のプロジェクトとして開発が行われていたが、2006年1月リリースの 0.6.2 より The Avahi Project として独立した[3]。ただし、Avahi は freedesktop.org の D-Bus を利用している。

Avahi とは、キツネザル下目インドリ科ウーリーキツネザル(アバヒ属)のことであり、マダガスカルだけに棲む霊長類である。Trent Lloyd がこの名前を気に入って採用した。ロゴもこれを反映してキツネザルの顔になっている。[4]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Releases”. GitHub. 2020年8月19日閲覧。
  2. ^ Stuart Cheshire (November 2,2005) "Zero Configuration Networking with Bonjour" Google TechTalks.(flash形式のビデオ)
  3. ^ Milestone Avahi 0.6.2 – Avahi
  4. ^ Avahi talk by Poettering/Lloyd at linux.conf.au 2007.(OGG形式のビデオ)

外部リンク[編集]