BBN Butterfly
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BBN Buttefly(BBN バタフライ)は、BBNテクノロジーズによって(Pluribusの設計に基づいて)1980年代に開発された超並列マシン。その名称は基盤となるバタフライ式マルチステージ交換ネットワークに由来する。各マシンは最大512個のプロセッサ(CPU)で構成され、各プロセッサにローカルメモリが付属し、各プロセッサが他の全プロセッサのローカルメモリにアクセス可能となっている(ただし、そのレイテンシはローカルメモリに比較して15倍)。プロセッサには一般のマイクロプロセッサを使用した。メモリアドレス空間は共有されている。
第一世代はモトローラのMC68000を使用し[1]、その後MC68010版が続いた。バタフライ接続はこのコンピュータのために開発された。第二世代と第三世代の GP-1000 はMC68020を使用し最大256CPUとした。後期の TC-2000 はモトローラの88100を採用し、最大512CPUとしている[2]。
元々は、音声や動画を広帯域ネットワーク上で転送するための ST-II プロトコルのルーターボイス・ファンネルとして開発された。バタフライはその後、国防高等研究計画局のARPANETの後継である高速な衛星広帯域ネットワーク[3]のルーターとしても使われた。このネットワークは後に惑星広帯域ネットワーク[4]となった。
バタフライ上では当初独自オペレーティングシステム「クリサリス」[5]が動作していたが、1989年にMachオペレーティングシステムに移行した。ハードウェアはNUMAだが、理論上対称型マルチプロセッシングとして動作する。
実際の最大構成のシステムは、ローレンス・リバモア研究所の123プロセッサ以上を搭載したシステム(フォールトトレラント性のために冗長性を持たせている)である。ほとんどのシステムは16プロセッサ程度の規模だった。DARPA内にも少なくとも1システムが納入された。
バタフライ向けに開発された並列プログラム用デバッガTotalViewはプラットフォームより長生きし、他の様々な超並列マシンにも移植された。
脚注
[編集]- ^ Rettberg, R„ С Wyman, D. Hunt, M. Hoffman. P. Carvey, B. Hyde. W. Clark, and M. Kraley, August 1979, Development of a Voice Funnel, Bolt Beranek and Newman Inc., Report No. 4098 ,, System: Design Report.
- ^ Patrick R. Amestoy; Michel J. Daydé; Iain S. Duff; Pierre Morère (October 9, 1992), “Linear Algebra Calculations on a virtual shared memory computer”, Int Journal of High Speed Computing 7: pp. 21–43, 1992 February 22, 2010閲覧。
- ^ 英: Satellite Wideband Network
- ^ 英: Terrestrial Wideband Network
- ^ 英: Chrysalis