UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ

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UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ

トロフィー
開始年 2021年
主催 UEFA
地域 ヨーロッパ
参加チーム数 32 (グループステージ)
+8 (ヨーロッパリーグ)
前回優勝 イングランド ウェストハム・ユナイテッド (1回目)
最多優勝 イタリア ローマ
イングランド ウェストハム・ユナイテッド (1回)
TV放送 UEFA.tv[注釈 1]
サイト 公式サイト
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UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ: UEFA Europa Conference League)は、欧州サッカー連盟(UEFA)が主催する、ヨーロッパクラブチームによるサッカーの国際大会である。2024–25シーズンからUEFAカンファレンスリーグ: UEFA Conference League)に名称変更予定である。この大会への参加資格は、各国のリーグ戦カップ戦での成績に基づいている。

UEFAチャンピオンズリーグUEFAヨーロッパリーグに次ぐ、ヨーロッパのクラブサッカーの第3層の大会である[1]

概要[編集]

本大会はチャンピオンズリーグ(UCL)、ヨーロッパリーグ(UEL)に次ぐ第3階層のレベルの大会で、従来のUELを分割する形で設立される。

2018-19シーズン以降のUELに直接参加するクラブのうち、UEFAランキング16位以下の国内カップ戦王者、UEFAランキング1位~4位の国内リーグ6位のクラブ、UEFAランキング5位の国内リーグ5位のクラブとUEFAランキング7位以下で国内リーグ成績により出場権を得ていたクラブが、2021-22シーズン以降は、UELの代わりにUECLに出場する。また、同じ年度のUCLの予備予選・予選1回戦敗者とUELの予選3回戦・プレーオフ敗者、グループステージ3位のクラブも本大会に合流する。

グループステージ出場クラブは32クラブ。グループステージの1位はラウンド16進出が決定。2位とUELのグループステージ3位のクラブがラウンド16進出決定戦を戦い、その勝者もラウンド16に進出する。優勝クラブは翌年度のUELのグループステージ出場権を得る。

歴史[編集]

欧州サッカー連盟(UEFA)は、少なくとも2015年から第3階層の大会を追加することを検討していたと報じられており、第3階層の大会は、UEFA加盟国のクラブがチャンピオンズリーグヨーロッパリーグで敗退する通常のステージを超えて、後のステージに進むチャンスを与える手段として機能すると考えられていた[2]。2018年半ばの報道によると、すでに大会の開始に向けて合意に達しており、48クラブからなるヨーロッパリーグのグループステージが2つに分割され、下半分が新大会の核となるものを形成するとされていた[3]

2018年12月2日、UEFAは、暫定的に「Europa League 2(ヨーロッパリーグ2)」"または単に「UEL2」として知られていたこの大会が2021-24年の3年間の競技サイクルの一環として開始されることを発表し、UEFAは新大会が「より多くのクラブとより多くの協会のためのより多くの試合をもたらす」とした[4]。2019年9月24日、大会の正式名称「UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ」が発表された[5]

開催方式[編集]

出場チーム[編集]

出場チーム
初登場 前ラウンド勝者 チャンピオンズリーグ敗者 ヨーロッパリーグ敗者
予選1回戦
(72クラブ)
  • 30位から55位の国内カップ優勝の26クラブ
  • 30位から54位の国内リーグ2位の25クラブ
    リヒテンシュタインは除く)
  • 29位から50位の国内リーグ3位の21クラブ(同上)
予選2回戦 チャンピオンズ・パート
(20クラブ)
  • UEFAチャンピオンズリーグ・予備予選敗者の3クラブ
  • UEFAチャンピオンズリーグ・予選1回戦敗者の17クラブ
メイン・パート
(90クラブ)
  • 16位から29位の国内カップ優勝の14クラブ
  • 16位から29位の国内リーグ2位の14クラブ
  • 13位から28位の国内リーグ3位の16クラブ
  • 7位から15位の国内リーグ4位の9クラブ
  • 6位の国内リーグ5位のクラブ
  • 予選1回戦勝者の36クラブ
予選3回戦 チャンピオンズ・パート
(10クラブ)
  • 予選2回戦勝者の10クラブ
メイン・パート
(52クラブ)
  • 7位から12位の国内リーグ3位の6クラブ
  • 6位の国内リーグ4位のクラブ
  • 予選2回戦勝者の45クラブ
プレーオフ チャンピオンズ・パート
(10クラブ)
  • 予選3回戦勝者の5クラブ
  • UEFAヨーロッパリーグ・予選3回戦
    チャンピオンズ・パートの敗者5クラブ
メイン・パート
(34クラブ)
  • 予選3回戦勝者の26クラブ
  • UEFAヨーロッパリーグ・予選3回戦
    メイン・パートの敗者3クラブ
グループ
ステージ
(32クラブ)
  • プレーオフ勝者(チャンピオンズ・パート)の5クラブ
  • プレーオフ勝者(メイン・パート)の17クラブ
  • UEFAヨーロッパリーグ・プレーオフ
    敗者の10クラブ
決勝トーナメント
プレーオフ
(16クラブ)
  • グループステージ2位の8クラブ
  • UEFAヨーロッパリーグ・グループステージ3位の8クラブ
決勝
トーナメント
(16クラブ)
  • グループステージ1位の8クラブ
  • 決勝トーナメント予選勝者の8クラブ
2024-25シーズンより
出場チーム
初登場 前ラウンド勝者 チャンピオンズリーグ敗者 ヨーロッパリーグ敗者
予選1回戦
(58クラブ)
  • 39位から55位の国内カップ優勝の17クラブ
  • 35位から55位の国内リーグ2位の21クラブ
    リヒテンシュタインは除く)
  • 30位から50位の国内リーグ3位の20クラブ(同上)
予選2回戦 チャンピオンズ・パート
(16クラブ)
  • UEFAチャンピオンズリーグ・予選1回戦敗者の16クラブ
メイン・パート
(88クラブ)
  • 34位から38位の国内カップ優勝の5クラブ
  • 16位から39位の国内リーグ2位の18クラブ
  • 13位から29位の国内リーグ3位の17クラブ
  • 7位から15位の国内リーグ4位の9クラブ
  • 6位の国内リーグ5位のクラブ
  • 予選1回戦勝者の29クラブ
UEFAヨーロッパリーグ予選1回戦敗者の9クラブ
予選3回戦 チャンピオンズ・パート
(8

クラブ)

  • 予選2回戦勝者の8クラブ
メイン・パート
(52クラブ)
  • 予選2回戦勝者の44クラブ
UEFAヨーロッパリーグ予選2回戦敗者の8クラブ
プレーオフ チャンピオンズ・パート
(10クラブ)
  • 予選3回戦勝者の4クラブ
  • UEFAヨーロッパリーグ・予選3回戦
    チャンピオンズ・パートの敗者6クラブ
メイン・パート
(38

クラブ)

  • 予選3回戦勝者の26クラブ
  • UEFAヨーロッパリーグ・予選3回戦
    メイン・パートの敗者7クラブ
グループ
ステージ
(36クラブ)
  • プレーオフ勝者(チャンピオンズ・パート)の5クラブ
  • プレーオフ勝者(メイン・パート)の19クラブ
  • UEFAヨーロッパリーグ・プレーオフ敗者の12クラブ
決勝トーナメント
プレーオフ
(16クラブ)
  • グループステージ全体9位から24位の16クラブ
決勝
トーナメント
(16クラブ)
  • グループステージ1位の8クラブ
  • 決勝トーナメント予選勝者の8クラブ

出場枠[編集]

欧州クラブチーム3大大会の出場枠
UEFAランキング 優勝 2位 3位 4位 5位 6位 CW
1位~4位 GS GS GS GS GS PO GS
5位 GS GS Q3 GS PO GS
6位 GS GS Q3 Q3 Q2 GS
7位 GS Q3 Q3 Q2 PO
8位~9位 GS Q3 Q3 Q2 PO
10位 GS Q2 Q3 Q2 PO
11位~12位 PO Q2 Q3 Q2 PO
13位 Q3 Q2 Q2 Q2 Q3
14位 Q3 Q2 Q2 Q2 Q3
15位 Q2 Q2 Q2 Q2 Q3
16位~17位 Q2 Q2 Q2 Q2
18位~28位 Q1 Q2 Q2 Q2
29位 Q1 Q2 Q1 Q2
30位~50位 Q1 Q1 Q1 Q1
51位 Q1 Q1 Q1
52位~55位 PR Q1 Q1

注:チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグの前年度優勝クラブや国内カップ戦優勝クラブが、出場権獲得圏内のリーグ戦順位だった場合、上表から変更となる。

賞金[編集]

2022/23シーズンの例[6]

総額は2億3500万ユーロに上る。内訳は以下の通り
  • グループステージ出場: 294万ユーロ
  • グループステージでの勝利(1試合あたり): 50万ユーロ
  • グループステージでの引き分け(1試合あたり): 16万6000ユーロ
  • グループステージ1位: 65万ユーロ
  • グループステージ2位: 32万5000ユーロ
  • 決勝トーナメントプレーオフ進出: 30万ユーロ
  • ラウンド16進出: 60万ユーロ
  • 準々決勝進出: 100万ユーロ
  • 準決勝進出: 200万ユーロ
  • 準優勝: 300万ユーロ
  • 優勝: 500万ユーロ

上記はステージ進出ごとに加算されることを意味している。そのためグループステージ全勝で優勝した場合の額は1519万ユーロとなる。加えて以下の額がクラブに与えられる。

過去10年のUEFAの大会におけるパフォーマンスにより定められたランキングに基づく額
最下位の額は4万4500ユーロで順位が1つ上がるたびに4万4500ユーロ加算されていく。最上位の額は142万4000ユーロ。
マーケットプール
総額は2350万ユーロで各国のテレビマーケット、国内カップ戦・リーグ順位、ECLの成績に基づいて配分される。

結果[編集]

年度 優勝 結果 準優勝 会場
2021-22 イタリア ローマ 1 - 0 オランダ フェイエノールト アルバニアの旗 アレーナ・コムバターレティラナ
2022-23 イングランド ウェストハム・ユナイテッド 2 - 1 イタリア フィオレンティーナ チェコの旗 エデン・アレナプラハ
2023-24 ギリシャの旗 OPAPアレーナアテネ
2024-25 ポーランドの旗 ヴロツワフ市立競技場ヴロツワフ

統計[編集]

クラブ別成績[編集]

クラブ名 優勝年度 準優勝年度
イタリア ローマ 1 0 2022
イングランド ウェストハム・ユナイテッド 1 0 2023
オランダ フェイエノールト 0 1 2022
イタリア フィオレンティーナ 0 1 2023

注:優勝年度及び準優勝年度は、優勝が決定した年を並べている。例えば、2021-22年度王者は2022年としている。

クラブ所在国別成績[編集]

国・地域名
 イタリア 1 1
 イングランド 1 0
 オランダ 0 1

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 日本での放送は未展開。

出典[編集]

  1. ^ 'Europa League 2': Uefa confirms new tournament from 2021”. BBC Sport (2018年12月2日). 2018年12月2日閲覧。
  2. ^ Press, Associated (2015年9月16日). “Uefa ponders third competition beneath Champions League and Europa League” (英語). the Guardian. 2021年2月12日閲覧。
  3. ^ Association, Press (2018年9月11日). “Uefa set to introduce third European club competition from 2021-22” (英語). The Guardian. ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/football/2018/sep/11/uefa-third-european-competition-2021 2021年2月12日閲覧。 
  4. ^ UEFA.com (2018年12月2日). “UEFA Executive Committee approves new club competition | Inside UEFA” (英語). UEFA.com. 2021年2月12日閲覧。
  5. ^ UEFA.com (2019年9月24日). “Format change for 2020/21 UEFA Nations League | Inside UEFA” (英語). UEFA.com. 2021年2月12日閲覧。
  6. ^ Distribution to clubs from the 2022/23 UEFA Champions League, UEFA Europa League and UEFA Europa Conference League and the 2022 UEFA Super Cup Payments for the qualifying phases Solidarity payments for non-participating clubs”. UEFA (2022年7月4日). 2022年10月7日閲覧。

外部リンク[編集]