大阪府

おおさかふ ウィキデータを編集
大阪府
大阪城と大阪ビジネスパーク
道頓堀
岸和田だんじり祭
富田林寺内町
百舌鳥古墳群
大阪府旗 大阪府章
大阪府旗 大阪府章
日本の旗 日本
地方 近畿地方
団体コード 27000-8
ISO 3166-2:JP JP-27
面積 1,905.34km2
総人口 8,770,315[編集]
推計人口、2024年10月1日)
人口密度 4,603人/km2
隣接都道府県 京都府の旗 京都府
兵庫県の旗 兵庫県
奈良県の旗 奈良県
和歌山県の旗 和歌山県
府の木 イチョウ
府の花 ウメ
サクラソウ
府の鳥 モズ
大阪府庁
知事 吉村洋文
法人番号 4000020270008 ウィキデータを編集
所在地 540-8570
大阪府大阪市中央区大手前 2丁目 1番22号
北緯34度41分11秒 東経135度31分11秒 / 北緯34.68633度 東経135.51986度 / 34.68633; 135.51986座標: 北緯34度41分11秒 東経135度31分11秒 / 北緯34.68633度 東経135.51986度 / 34.68633; 135.51986
地図
大阪府庁
外部リンク 公式ウェブサイト
大阪府の位置

大阪府行政区画図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキポータル 日本の都道府県/大阪府
ウィキプロジェクト

大阪府(おおさかふ)は、日本近畿地方に位置する府庁所在地大阪市

大阪は商都として、古墳時代(難波時代)より都心上町、安土桃山期以降は船場)を中心に繁栄し続けてきた。「大阪府」は明治期に制定された比較的新しい行政区域であり、実際の都市域とは乖離がある。そのため、大阪の都市勢は府域を越え近隣に広がる(→いわゆる大阪都市圏京阪神大都市圏)。古来よりアジア圏から広く人を求心してきた歴史を有し、大阪市は21世紀においてもアジアで最も住みよい都市[1]として評されている。

概説

淀川河川公園と北梅田地区(大阪市淀川区・北区)

古代、神武天皇が即位前に難波埼(なにわさき)に生国魂神社を創建。弥生時代後期〜古墳時代応神天皇の難波大隅宮や仁徳天皇難波高津宮(なにわのたかつのみや)、欽明天皇の難波祝津宮(なにわのはふりつのみや)など、日本の都は長らく、上町台地上の生国魂神社や大阪城の辺りで営まれた[2]孝徳天皇難波長柄豊碕宮より、日本という国号と共に元号の使用が始まる。また大阪は、河川や堀が多く、水上交通の発達した港湾都市でもあったことから、水都と呼ばれる[3]

そして、現在の大阪府は近畿圏経済交通の中心であり、都市中枢機能を持つ大阪市を中心に世界有数の大都市圏(大阪大都市圏阪神大都市圏京阪神大都市圏)を形成している。府域は全体がこれらの大都市圏に属しており、可住地面積率は全国一で都市化された地域が多い[4]

府庁所在地は大阪市。大阪府は33市(うち政令指定都市2市(31区)、中核市7市、特例市2市)9町1村の43市町村から成る。府内の人口は883万7685人、人口密度は4638.63人/km2(令和2年度国勢調査)である。面積は1905.32km2[5](平方キロメートル)、府下の名目府内総生産は約41兆3204億円(大阪府統計/令和3年/全国2位[6])、平均気温は17.6℃・年間降水量は1219ミリメートル(気象庁/2019年令和元年))である。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる「最も住みやすい都市」ランキング(2019年度版)において、大阪市は、ウィーンメルボルンシドニーに次ぐ世界4位、アジア1位の都市と評価された[7]。また最新の2023年度版でも、ジュネーブトロントに次ぐ世界10位、アジア1位の都市と評価されている[8]。評価理由として、合理的な都市設計、適正な物価、平坦な地形、テロリズムの少なさ、高度な教育・医療などが挙げられている。 アメリカシンクタンクが発表している世界都市ランキング「2020 Global Cities Index(世界都市の指標)」において、世界7位の都市と評価された[9]

令制国摂津国東部(7)および河内国和泉国のそれぞれ全域で構成され、三国の文字を取って摂河泉(せっかせん)とも呼ばれるが、京都府から樫田村全域と亀岡市の一部が越境編入された1958年以降は丹波国南東部(ごく一部)も含むようになっている。なお、堺県編入の1881年から奈良県再設置1887年までは、大和国の全域も含んでいた[10]

中世に「小坂(おさか、おざか)」、「大坂(おさか、おざか)」の名称が登場し、明治に至って「大阪おおさか」と改められた。「坂」は上町台地に由来するといわれる[11]。また、「なみはや」の転訛とされる「なにわ(浪速難波・浪花・浪華)」の呼称も、現在に至るまで大阪都心部の別称としてよく用いられている。

近代以前の大阪府については「大阪」も参照。

地理

大阪府は、近畿地方の中部に位置し、京都府・奈良県・兵庫県・和歌山県と接する。古くから上方へ通じる水上交通の要地である。南西部は大阪湾がある。

かつては面積の最も狭い都道府県(46位は香川県)であったが1988年国土地理院が算定法を見直し、岡山県玉野市との間に境界未定部分がある香川県直島町の面積(14.2km²)を県全体の面積に算入しないことになったため、香川県の面積が減少し大阪府と逆転したことで46位となった[12][13]。その後、大阪府では関西国際空港の開港や大阪市西部の開発などで埋め立てが進められたため、現在では直島町を含めた香川県の参考値をも上回る面積となっている[14]

広袤こうぼう

節内の全座標を示した地図 - OSM
節内の全座標を出力 - KML

国土地理院の全国都道府県市区町村別面積調によると、大阪府の面積は1905.34平方キロメートルである[15]

大阪府の東西南北それぞれの端は以下の位置である[16][17]。北端は天王峠付近、南端は大阪府道751号線の猿坂峠の西南西、東端は田辺西インターチェンジ南西、西端は岬町の住吉神社のすぐ西にある。平成22年国勢調査によると人口重心は大阪市生野区鶴橋1丁目付近にある[18]

重心
北緯34度37分34秒 東経135度30分30秒 / 北緯34.62611度 東経135.50833度 / 34.62611; 135.50833 (大阪府重心)

北端
北緯35度03分05秒 東経135度21分06秒 / 北緯35.05139度 東経135.35167度 / 35.05139; 135.35167 (大阪府最北端)
人口重心
北緯34度39分47.55秒 東経135度31分53.29秒 / 北緯34.6632083度 東経135.5314694度 / 34.6632083; 135.5314694 (大阪府人口重心)
西端
北緯34度18分54秒 東経135度05分36秒 / 北緯34.31500度 東経135.09333度 / 34.31500; 135.09333 (大阪府最西端)
大阪府庁舎所在地
北緯34度41分11秒 東経135度31分12秒 / 北緯34.68639度 東経135.52000度 / 34.68639; 135.52000 (大阪府庁)
東端
北緯34度48分06秒 東経135度44分48秒 / 北緯34.80167度 東経135.74667度 / 34.80167; 135.74667 (大阪府最東端)

南端
北緯34度16分19秒 東経135度06分41秒 / 北緯34.27194度 東経135.11139度 / 34.27194; 135.11139 (大阪府最南端)

地形

気候

大阪市
雨温図説明
123456789101112
 
 
47
 
10
3
 
 
61
 
11
3
 
 
103
 
14
6
 
 
102
 
20
11
 
 
137
 
25
16
 
 
185
 
28
20
 
 
174
 
32
25
 
 
113
 
34
26
 
 
153
 
30
22
 
 
136
 
24
16
 
 
73
 
18
10
 
 
56
 
12
5
気温(°C
総降水量(mm)
出典:気象庁 大阪 平年値(年・月ごとの値)
インペリアル換算
123456789101112
 
 
1.9
 
49
37
 
 
2.4
 
51
38
 
 
4.1
 
58
43
 
 
4
 
68
52
 
 
5.4
 
77
61
 
 
7.3
 
82
69
 
 
6.9
 
89
76
 
 
4.4
 
93
78
 
 
6
 
85
71
 
 
5.4
 
75
61
 
 
2.9
 
64
50
 
 
2.2
 
54
42
気温(°F
総降水量(in)

大阪府内全域が瀬戸内海式気候に属し、年間を通して温暖であり、日本の中では雨の日は少なめで、都心部ではヒートアイランド現象が顕著で、夜間の気温が低下しにくく、夏は熱帯夜も非常に多い。冬季、平野部では積雪はほとんどないことが多く、あっても数センチメートル程度のことが多い。

地域

自然公園

隣接市町村

自治体

現在、大阪府には33市9町1村の計43の自治体がある(このうち、政令指定都市2市、中核市7市、施行時特例市2市)。町の読み方はすべて「ちょう」である。村は千早赤阪村の1村のみで、村を「むら」と読む。大阪府は人口10万人以上の都市が22市と、全国では最も多い。大阪府を8区分すると大阪市、三島地域、豊能地域、泉北地域、泉南地域、南河内地域、中河内地域、北河内地域となる。2006年4月1日に、堺市が政令指定都市へ移行し、福岡県、神奈川県に次いで、複数の政令市を有する都道府県となった。なお、翌2007年の4月1日には、大阪府に続き、静岡県が同じく複数の政令市(静岡市浜松市)を有する都道府県となっている。

市町村一覧

中核市は移行順に、その他の市町村は施行順に並べている。地域区分は大阪府の定義[19]による。

大阪市 三島 豊能 泉北 泉南 南河内 中河内 北河内
政令指定都市            
中核市        
施行時特例市            
その他の市町村  

政令指定都市の行政区

大阪市は当初の4区から5度にわたる再編を経て2017年11月現在は24区。政令指定都市の行政区数としては最多である。なお、最多時はさらに2区多い26区だった。

年月 行政区


1889年4月
1925年4月
1932年4月
1943年4月
1974年4月
1989年2月

2006年4月

歴史

古代〜近代

大伴氏物部氏などが本拠を置いた場所であり、瀬戸内海を経る航路の終着点として住吉大社(大阪市住吉区)近くの住吉津難波津が機能していた。大阪市は古代から港湾都市であり国内流通の中心であった。住吉津はヤマト王権と深い繋がりがあり、住吉津を管理していた住吉大社はヤマト王権直属の神社だった。

応神天皇は難波大隅宮(なにわのおおすみのみや)を行宮とし、「古事記」や「日本書紀」によると大王(おおきみ)と呼称された倭国の首長である仁徳天皇は難波に都を定め皇居を難波高津宮(なにわのたかつのみや)とした。難波の地は他に欽明天皇の難波祝津宮(なにわのはふりつのみや)、孝徳天皇聖武天皇難波宮(なにわのみや)なども営まれた(#概説参照)。また、反正天皇丹比柴籬宮継体天皇が即位した樟葉宮(継体天皇#皇居を参照)、敏達天皇の百済大井宮(敏達天皇#皇居を参照)など、現在の大阪府の土地には多くの天皇のもと宮殿都城や都などが置かれた。大仙陵古墳(仁徳天皇陵/堺市)を始めとする百舌鳥古墳群古市古墳群等大小多数の天皇陵/古墳が河内地域を中心に造られた。また、推古天皇元年(593年)には生國魂神社や住吉大社が既に存在していた上町台地に日本最古とされる寺院である四天王寺(大阪市天王寺区)が聖徳太子により建立された[3]

平安時代においては、淀川の河口に位置するこの地は京都と水運で結ばれ(渡辺津)、この水運を介しての関係はその後明治時代に鉄道が敷設されるまで続くことになる。平安時代初期に征夷大将軍坂上田村麻呂の三男の坂上広野摂津国住吉郡平野荘(大阪市平野区)の領主となり、その子孫といわれる坂上氏の一族が中世の平野の自治を担った。

平安中期になって、源満仲の長男頼光が摂津国の多田(現:兵庫県川西市付近)を、三男頼信が河内国の壺井(現在の羽曳野市)をそれぞれ拠点とした。この内、清和源氏一流の河内源氏が有力となり、頼信の孫の「八幡太郎」として知られる源義家は坂東武者を従えて武家の棟梁となり、大阪府の南河内は武家の中心地となる。この源義家の四代後の子孫が鎌倉幕府を開く源頼朝である。また、源頼光に始まる摂津源氏の郎党で、嵯峨源氏源融の流れを汲む渡辺綱を祖とする渡辺氏は、現在の中之島近くの渡辺津を本拠地とした。

平安時代後期には、河内国の中部にあった元春日と呼ばれた枚岡神社の神主から武士団となった水走氏一族が出て、大和川やその支流の水運を支配して大きな勢力となった。

鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて、河内国に悪党と呼ばれた在地豪族の楠木正成が出て活躍した。正成を初めとする楠木氏は南朝方の有力武将として河内国に寄り度々足利尊氏北朝と戦ったが、正成は湊川の戦いで、その子正行四條畷の戦いで戦死するなどし、やがて勢力を弱めた。

室町時代に入ると河内国には畠山氏が、摂津国・和泉国には細川氏がそれぞれ守護に任ぜられた。ただ両家とも幕府の三管領家に名を連ねる家柄であり、実際の政務は配下の守護代が執り行うことが多かった(なお後に肥後国熊本藩々主となる細川氏は、和泉国守護を務めた分家筋に当たる)。

応仁の乱後、戦国時代に入ると、畠山氏・細川氏共に家督を巡る争いから混乱を極めた。この時期、堺(堺市)は会合衆と呼ばれる富裕な町衆を中心に自治都市を形成しており、それまでの兵庫湊に代わり日明貿易の中継港として隆盛、茶の湯などの文化を育てている。

摂津国の平野郷もまた征夷大将軍坂上田村麻呂の子の坂上広野の子孫といわれる末吉氏を筆頭とする平野七名家を軸に町衆による自治都市として栄え、また摂津国の石山には法華信者との争いから京都を去った浄土真宗蓮如石山本願寺を建立した。一方、新たにこの地域で力を持ったのは細川氏の家臣、阿波国出身の三好氏であり、一時は将軍の後ろ盾となるほどの勢力を誇ったものの、三好長慶の死後はやはり家内の争いによって力を弱め、その後台頭してきた織田信長に屈服した。この地域における勢力を拡大する信長に対して浄土真宗の宗主であった顕如は全国の信徒に蜂起を呼びかけ、また自らも石山本願寺に篭って織田勢と対決した。この石山合戦は10年にも及ぶが、最終的には天正8年(1580年)に本願寺を明け渡すことで終結を迎えた。

信長の死後その領土を継承した豊臣秀吉は、石山本願寺の跡地に自らの居城となる大坂城の築城を開始した。この城は、淀川と大和川の河口であることに由来する地形を利用しており、城下町までも堀で囲って城の一部とする惣構の作りをした巨大なものであった。その無類の堅固さは大坂冬の陣で証明され結局この時、寄せ手は惣構内部に進入することができなかった。しかし、その後の夏の陣までの間に堀は埋め立てられて、城も機能を失い、この戦いによって豊臣氏は滅亡した。

江戸時代に入ると、大坂は全国の経済・商業の一大中心地として再び繁栄し、「天下の台所」と称された。全国からの航路が集まる大坂には、諸藩の蔵屋敷が立ち並び、また諸国からの物産の集積地でもあったためそれらを扱う淀屋など大商人も登場した。中でも年貢米の集積地であった堂島では、世界初の公設先物取引所たる「堂島米会所」が開かれ、中之島とともに大坂経済の中心となった。経済都市として熟成する環境の中で、様々な芸術も成長・発展を遂げた。上方文化の中心は次第に京から大坂へと移り、浮世絵草子の井原西鶴や劇作家の近松門左衛門といった文筆家、上田秋成富永仲基らなど後世の歴史に名を残す多数の優秀な学者を輩出した。また同時代に興った植村文楽軒の芝居を起源とする文楽(大坂人形浄瑠璃芝居)は2009年平成21年)にユネスコ無形文化遺産に登録されている。天保8年(1837年)には陽明学者で私塾洗心洞を構えていた大塩平八郎が窮民救済のため、大塩平八郎の乱を起こした。幕末緒方洪庵が開いていた適塾からは福澤諭吉大村益次郎大鳥圭介など後の明治を代表する才覚を生み出した。なお、江戸時代に置かれた藩は幕府直轄として大坂城(摂津国)があり、高槻藩麻田藩、河内国には丹南藩狭山藩が、和泉国には伯太藩岸和田藩があった。

明治初年の地方制度の変遷

大阪取引所(大阪市中央区)

慶応4年/明治元年1月22日1868年2月15日)に明治政府は大坂鎮台を設置することを決めた。1月27日、大坂鎮台を大坂裁判所[注釈 1]に改称した。4月、大坂裁判所に町地を除く周辺部を管轄する司農局設置。5月2日、大阪府設置。5月19日、奈良県設置。6月8日、大阪府司農局が南北に分割。6月22日、堺県設置。明治2年1月20日1869年2月30日)、北司農局を摂津県、南司農局を河内県に改称。5月10日、摂津県を豊崎県に改称。8月2日、豊崎県を兵庫県、河内県を堺県に編入合併。9月1日、旧豊崎県住吉郡・東成郡西成郡を編入。12月26日、狭山藩を堺県に編入合併。明治3年2月27日1870年3月28日)、堺県石川郡錦部郡の一部を五條県に編入。明治4年7月14日1871年8月29日)、廃藩置県11月20日(12月31日)、高槻県麻田県を大阪府に編入合併。旧豊崎県島上郡島下郡豊島郡能勢郡を編入。明治4年11月22日(1872年1月2日)、岸和田県伯太県吉見県丹南県と五條県の一部を堺県に編入合併。1876年(明治9年)4月18日、奈良県を堺県に編入合併。1881年(明治14年)2月7日、堺県を大阪府に編入合併。1887年(明治20年)11月4日、奈良県を再置。(1873年までの月日は旧暦、現奈良県地域については概略)

大阪府発足当時の管轄地域は、摂津国東成郡61村(大坂町奉行34村、大坂城代役知22村、京都所司代役知2村、小田原藩領5村)、西成郡132村(大坂町奉行117村、旗本領6村、田安徳川家領9村、閑院宮家領2村)、住吉郡37村(大坂町奉行17村、住吉大社領14村、小田原藩領8村)、河内国交野郡1村(加納藩預地)であった。

近現代以降

明治維新後は、首都機能が京都から東京へと移ったことや、蔵屋敷が不要になったことなどもあり、大阪は一時衰えを見せた。明治政府の藩債処分などの影響で大きな打撃を受けた大阪であったが、繊維関係を始めとする軽工業部門を中心に商工業が発展し、「東洋のマンチェスター」「東洋一の商工地」[20]と称せられ、現在も大企業として存続する企業が勃興しメセナが活発に行われた。この時代は「阪神間モダニズム」と呼ばれる。1925年大正14年)には大阪市が周辺地域を合併して市域を拡大させ、当時関東大震災で打撃を受けた東京市を凌ぐ日本最大の人口を有する都市となった(大大阪時代)。

大阪は明治時代初期に大阪鎮台が設置、後に第4師団の編成地になるなど大日本帝国陸軍の一大拠点であった。 1932年(昭和7年)11月には府下および奈良県で陸軍特別大演習が行われ、昭和天皇が行幸。大本営は第4師団司令部に置かれ、御講評場は堺中学校に設けられた[21]

第二次世界大戦が始まった直後の1942年(昭和17年)2月1日からは、早くも味噌醤油配給制となった。当初、大阪府では大阪市、布施市豊中市岸和田市堺市吹田市池田市守口町の7市1町が対象となり、1人当たり味噌は1日3.3匁、醤油は1ヶ月4.5合が割り当てられた[22]。同時期に衣料品も点数切符制になるなど対象品目と対象地域は拡大。市民は耐乏生活を強いられた。 戦争末期には、尼崎の機械工場、中央区の造幣局、中心地の商業地区、港湾施設への徹底的な爆撃(大阪大空襲)のため、都市は灰燼に帰した。また、この時期に空襲を避ける目的で府下に工場移転が行われ、それは戦後の衛星都市での産業の基盤になった。

1945年(昭和20年)9月18日枕崎台風接近により高潮の被害。築港、港、大正、西淀、此花、西、城東、福島方面は湖と化した。浸水家屋約40000戸。罹災者約118000人などの被害[23]。また、1950年(昭和25年)1月30日にも暴風により、沿岸部で約350戸が浸水する被害を出している[24]

戦後高度経済成長期に入ると、阪神工業地帯内でも軽工業の比率が高かった大阪府下の経済は閉塞的な様相を見せるようになった。当時の花形産業だった重工業も、戦後の非武装化によって大阪砲兵工廠がなくなったことにより大打撃を受け(その補完機能としての中小企業は多く、それをルーツとする企業もまだ現在も残ってはいるが)、大阪府のような遠浅の海岸線では誘致および大型化が難しかったこと(その証拠に、阪神間など大型船の入りやすい箇所に多数、重工業は存在している)や公害対策でその他の土地に移転させたことも原因といわれている。

また、戦後の法整備から大阪独自の奉公人制度も衰退し、商業の軸足も東京へと移った。これにより、官には頼らないという土性骨(どしょうぼね、ド根性の意)により大阪文化を支えていた富裕層からの寄付が減少。貧弱な官主導のため、経済・文化力は低下した。これらに加え、1964年昭和39年)に工場等制限法、1972年(昭和47年)に工業再配置促進法、1973年(昭和48年)に工場立地法といった、いわゆる工場三法が次々と制定された。さらに1966年(昭和41年)には中部圏開発整備法が制定され、製造業が近畿圏から中京圏へ流出するきっかけとなり、大阪にとって打撃となった。

1970年(昭和45年)3月15日〜9月13日、吹田市の千里丘陵で日本万国博覧会が開催された。アジア初開催となった1970年大阪万博は、およそ6,421万人の来場者を集め、当時最大規模の万博となった。会場跡地は現在万博記念公園として整備されている。

1987年(昭和62年)、北東縁部が関西文化学術研究都市に指定。1990年(平成2年)、鶴見緑地国際花と緑の博覧会が開催された。

1994年、泉州沖に関西国際空港開港。世界初の完全人工島による海上空港となる。その後、2007年の2期島(第2滑走路)完成により、日本初の完全24時間空港となった。

1995年平成7年)の阪神・淡路大震災では、大阪市では震度4程度[注釈 2]で直接的な被害は少なかったが、豊中市などの地域では強い地震に見舞われ死者9名を出すなど、家屋への大きな被害が発生した。その他、ライフラインの途絶や交通機関の麻痺など少なからず影響を受けた。

1995年(平成7年)11月19日、日本初開催となる第7回APEC首脳会談が大阪市で開催。

1992年(平成4年)頃より、2008年夏季オリンピックを誘致する構想が持ち上がるも、2001年7月のIOC総会で落選(詳細)。

2002年にFIFAワールドカップの一部が長居スタジアムで開催された。開催試合はイングランド戦や決勝トーナメントを決めた日本戦ならびに準々決勝。

2007年には、大阪市の長居スタジアムで2007年世界陸上選手権が開催された。参加国は延べ200ヶ国に達した。

2018年6月18日大阪府北部地震が発生。大阪市北区茶屋町高槻市茨木市枚方市箕面市で震度6弱を観測した。大阪府下で震度6弱を観測する地震が発生したのは統計を取り始めてから初めてのことであった。

2018年11月24日(日本時間)、フランス・パリで開催されたBIE総会によって、2025年国際博覧会の大阪誘致が決定した。

2019年6月28日・29日、日本初開催となる第14回G20サミット(G20大阪サミット)が大阪市住之江区で開催された。日本の安倍首相を議長として、トランプ大統領(米)、プーチン大統領(露)、習近平国家主席(中)、メイ首相(英)、マクロン大統領(仏)、メルケル首相(独)などが一堂に来阪し、日本で行われた国際会議において、過去最大規模のものとなった。

人口

大阪府の人口は、夜間人口が約884万人(全国3位)、昼間人口が約924万人(全国2位)である。昼に通勤通学等により、周辺府県から70万人近くの流入(40万人以上の純流入)がある。人口動態は、他県や外国からの人口流入により、人口は転入超過である一方、死亡数が出生数を大きく上回っているため、近年の推計人口は微減傾向である。2020年の国内転入超過数は、+13,356人(全国5位)、2020年の出生数は速報値基準で63,277人(全国2位)であった。

2015年国勢調査より前回調査からの人口増減を見ると、大阪市内は区によって偏在が見られ、大阪都心9区では人口が増加している一方、北・南端の区は減少傾向にある。府域全体でみると、大阪市北摂地域で人口が増加している一方、河内地域と泉州地域では、人口が減少している。

大阪市、堺市を区に分割した72市区町村の増加率上位は、

  • 1位=大阪市中央区、2位=大阪市浪速区、3位=大阪市北区、4位=大阪市西区、5位=大阪市天王寺区、6位=大阪市福島区

であった一方、減少率上位は

  • 1位=能勢町、2位=千早赤阪村、3位=豊能町、4位=岬町、5位=大阪市西成区、6位=大阪市大正区の順であった[25]

2021年6月に発表された令和2年国勢調査速報値より、大阪府の人口は8,842,523人となり、前回調査から3,054人の増加となった。前回比で減少から増加に転じた自治体は大阪府だけであった。前回調査から人口増減を見ると地域の偏在が大きくなり、大阪市内では都心部と湾岸部・南部の人口偏在がさらに大きくなった。前回同様に北摂地域は増加し、茨木市は28万人、吹田市は38万人、豊中市は再び40万人を突破した。これまで減少気味だった高槻市や摂津市も増加しており、北摂地域の一人勝ち状態が続いている。河内地域では東大阪市が50万人、枚方市は40万人を割り込み、増加したのは守口市と大阪狭山市だけだった。泉北地域、泉南地域では両地域合わせて田尻町以外の全ての自治体で減少している。

大阪府市町村人口増減率分布図(2005年度と2010年度国勢調査から算出)
大阪府と全国の年齢別人口分布(2005年) 大阪府の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 大阪府
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
大阪府(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 7,620,480人
1975年(昭和50年) 8,278,925人
1980年(昭和55年) 8,473,446人
1985年(昭和60年) 8,668,095人
1990年(平成2年) 8,734,516人
1995年(平成7年) 8,797,268人
2000年(平成12年) 8,805,081人
2005年(平成17年) 8,817,166人
2010年(平成22年) 8,865,245人
2015年(平成27年) 8,839,469人
2020年(令和2年) 8,837,685人
総務省統計局 国勢調査より

政治

府政

大阪府庁

大阪府咲洲庁舎

2014年度から大阪府は、住民の健康増進をサポートする為、医薬品、感染症、特定健診、難病助成制度などの健康情報を、府内の185薬局へ提供する事業を実施。来局者の満足度も「概ね好評」[26]

行財政改革

2006年度決算見込みで、4兆3,004億6,100万円の借金を抱え、金額では東京都の約17兆円、北海道の約5兆2,000億円に次ぐ規模であった。なお、平成18年度の実質公債費比率は15.6%と全国で14番目であった[27]。そのため、このままの進度が維持されると、2007年には財政再建団体(民間会社でいう「倒産」)に指定される見通しが示された。行財政改革の進展により2007年度の財政再建団体転落は回避されたかに思えたが、府債(借金)の返済を一部先送りし、3年間で総額約2,600億円の資金を捻出していたに過ぎず、問題の抜本的解決はされていなかった。さらに関西国際空港の第二期工事といった巨大プロジェクトによる多大な負債も抱えているために、財政再建団体転落の可能性は依然としてはらんでいた。その上、2008年1月に「赤字隠し」問題が発覚した。

大阪府は2004年度以降、借金の返済を先送りすることで、赤字を実態より少なく見せかけていた。しかし、返済期限を迎えたため、府債が急増。府の幹部は「隠す意図はなかった」「再建団体に転落しないために、こうした手法を取らざるを得なかった」と語った。地方債の返済方法については、旧自治省の通知で10年目に元金の42%を返済し、残りは借り換える[注釈 3]ことになっている[28]臨時財政対策債[注釈 4]は、1兆7167億円から2兆2,853億円へ増加。府債残高は4兆1,121億円から3兆7,886億円へ減少した[29]。2008年1月4日、当時の太田房江大阪府知事は「再建団体にならないための措置。不適切かもしれないが、やむを得なかった」と述べ、公式に事実を認めた[30]

2008年2月、橋下徹が大阪府知事に就任。「大阪都構想」を唱え、二重行政の解消などによる効率化をバネとした「発展する大阪」を目指すと表明。大阪府と大阪市は、「都構想で生まれる年間の効果額」を最大916億円と試算[31]。就任2年目には、大阪府の財政黒字化を実現した[32]。橋下の大阪市長選挙出馬に伴う2011年大阪府知事選挙では、橋下が代表を務める大阪維新の会幹事長の松井一郎が当選(橋下も大阪市長に当選)。

2012年に府の借金(府債)5,500億円以上の返済を達成し、10億円だった府の貯蓄が800億円と増加した[33]

歴代公選知事

在職期間 氏名 当選回数
1947年4月12日 - 1959年4月22日 赤間文三あかま ぶんぞう 3回
1959年4月25日 - 1971年4月22日 左藤義詮さとう ぎせん 3回
1971年4月23日 - 1979年4月22日 黒田了一くろだ りょういち 2回
1979年4月23日 - 1991年4月22日 岸昌きし さかえ 3回
1991年4月23日 - 1995年4月22日 中川和雄なかがわ かずお 1回
1995年4月23日 - 1999年12月27日 山田勇やまだ いさむ(横山ノック) 2回
2000年2月6日 - 2008年2月5日 齊藤房江さいとう ふさえ(太田房江) 2回
2008年2月6日 - 2011年10月31日 橋下徹はしもと とおる 1回
2011年11月28日[34] - 2019年3月24日 松井一郎まつい いちろう 2回
2019年4月8日 - 吉村洋文よしむら ひろふみ 1回

大阪府議会

財政

平成30年度
  • 財政力指数 0.79
    • Iグループ(財政力指数0.5以上)22自治体中4位
平成19年度
  • 財政力指数 0.79
    • Iグループ(財政力指数0.5以上)17自治体中2位
平成18年度
  • 財政力指数 0.75
    • Iグループ(財政力指数0.5以上)16自治体中3位
  • 標準財政規模 1兆4035億円
  • 一般会計歳入 3兆1137億円
  • 一般会計歳出 3兆1103億円
  • 一般会計の実質収支 △135億1500万円 (赤字)都道府県で実質収支が赤字であるところはめずらしい。
  • 経常収支比率 96.6% (都道府県平均 92.6)
  • 実質公債費比率 16.7% (都道府県平均 14.7%) ※ 注意:太田府知事時代の決算数字操作があり、正確な数字とはいえない
  • 人口一人当たり地方債現在高 49万6296円 (都道府県平均 62万2416円)
  • 人口一人当たり人件費・物件費等決算額 10万6621円 (都道府県平均 12万4759円)
  • 人口100,000人当たり職員数 977.61人 (都道府県平均 1,173.11人)
  • ラスパイレス指数 97.0 (都道府県平均 99.6)

地方債等の残高

  • 普通会計分の地方債残高 4兆3004億6100万円
  • 公営事業等の特別会計分の地方債(企業債)残高 5312億3200万円
  • 第3セクター等(財団法人含む)の債務残高 3722億3900万円
    • 主な内訳 大阪府住宅供給公社分 1390億6000万円 大阪府道路公社分 1218億3600万円 大阪府土地開発公社分 913億6500万円

地方債等の合計 5兆2039億3200万円 (連結会計)

  • 大阪府民一人当たりの地方債等の残高 58万9162円 (連結会計)
    • 県民一人あたりの地方債残高では例えば島根県140万3407円、鳥取県100万9078円など、大阪府より厳しい財政事情の県がある
平成17年度
  • 財政力指数 0.71
    • Iグループ(財政力指数0.5以上)10自治体中3位
平成16年度
  • 財政力指数 0.69
    • Iグループ(財政力指数0.5以上)8自治体中3位

国政

衆議院小選挙区が19。参議院では、全府で1区を構成。

経済・産業

淀屋橋中之島地区(大阪市中央区から北区を望む)

大阪市中央区および北区などの大阪都心6区を都市中枢地区(ダウンタウン)として、大阪都市圏阪神都市圏京阪神大都市圏を形成。これらは世界有数の巨大経済圏であり、大阪府は定義上、全域がこれらの大都市圏に属する。大阪府の府内総生産は41兆円(2019年/全国2位)を上回り、デンマークやマレーシアGDPを凌ぐ経済規模を有している[35]。京阪神大都市圏の域内総生産は80兆円を上回り(世界7位)、地域大国と呼ばれるサウジアラビアトルコGDPに匹敵する。

高槻市枚方市茨木市など大阪北東部の都市は、大阪都市圏でありながら京都市への通勤・通学者も多い。同様に、京都府滋賀県の各都市は定義上では京都都市圏に含まれるものの、大阪への通勤・通学者も多い。兵庫県側でも神戸都市圏との間で同様の事例が発生しており、京阪神は世界的にも珍しい「メトロプレックス(複合都市圏)」(独立した都市圏が連接/一つの大都市圏→いずれも該当)を形成しているとも言える。似たような事例として、アメリカダラス・フォートワース複合都市圏が挙げられる。

大阪府は、工業第2次産業)や商業第3次産業)が高度に発展しており、第1次産業の割合は低い。近年は、国際観光産業も盛んになっており、2019年の外国人観光客の訪問率は全国1位であった。また、今後の府の都市政策として、ライフサイエンス産業や国際金融産業に力を入れるとしている。

イギリスシンクタンクが公表した、2022年の「世界金融センター指数 (GFCI)」において、大阪は世界37位の金融センターと評価されている[36]

経済

府内総生産
年度 名目 実質 確・推
2003年 38兆3236億円 40兆5644億円 確報
2004年 38兆6797億円 40兆7828億円 確報
2005年 39兆1166億円 41兆4826億円 早期推計
2009年 35兆8265億円 38兆8122億円 確報
2014年 38兆1634億円 37兆4439億円 確報
2016年 38兆8032億円 37兆8888億円 確報
2017年 40兆0700億円 38兆9749億円 確報
出典:大阪府民経済計算[37]

産業

大阪府内の主な工業団地

大阪府下に本店、本社を置く主な企業

本店、本社を大阪府に置く大手企業は、東京都に続いて全国で2番目に多い。上場企業は2021年時点で434社であり、全国で2番目に多い[38]

電機・機械
パナソニックホールディングス(門真市)
コンテンツ産業・芸能・スポーツ
食料品・飲料
繊維製品
化学・医薬品
建設・土木
住宅・不動産業
流通・サービス
自動車およびその関連
陸運・海運・空運・倉庫
その他の産業
財団法人、社団法人等

生活

警察

消防

医療・福祉

  • 大阪維新の会は、大阪がん循環予防センターの協力を得て、レセプトデータの分析結果を下に、医療サービス向上の為に必要な予算を捻出する為、病院の経営の見直しを行った[39]
  • 2019年に全国で初めて「小児がん患者の治療費」を公費で負担する制度が、確立された。大阪重粒子線センターでは、放射線をがん細胞に集中して当てる重粒子線治療を行っているが、「小児がん患者の治療費」は、現在、公的医療保険が適用されていない[40]。 

災害拠点病院

保育所

マスメディア

新聞社・通信社

放送局

全国ネットの番組はもちろんのこと、関西2府4県向けのローカル番組も積極的に制作している局が多い。ほとんどが全国ネットワークにおける準キー局に位置付けられている。

広域放送・県域放送・外国語放送

放送対象地域はNHK大阪(総合・FM)、テレビ大阪とエフエム大阪、FM802は大阪府内のみ。FM COCOLOは府内では大阪市・堺市・東大阪市・関西国際空港。他は近畿広域圏(2府4県)。NHK・読売テレビを除くテレビ局は、民放テレビが1局しかない徳島県でもほとんどのケーブルテレビで配信されている。

地上デジタルテレビ・FMラジオの親局送信所・およびFM補完放送のメイン中継局については、大阪府以外も放送対象地域に含む各局は生駒山に置かれている。NHK大阪放送局の総合テレビも府域放送であるが生駒山に設置されている。大阪府のみが放送対象地域の局は、テレビ大阪は生駒山の西麓に、FM各局は大東市の飯盛山に共同設置されている。

大阪府内におけるradikoでのラジオ聴取は大阪府内に所在する局に加え、ラジオ関西Kiss FM KOBEKBS京都も、無料聴取が可能となっている。

コミュニティ放送

ケーブルテレビ

大阪府において業務を行うケーブルテレビは合従連衡が進み、以下のグループに集約されている。

大阪府内でHFC方式のケーブルテレビが視聴できないのは高石市、豊能郡(能勢町・豊能町)、南河内郡(河南町・太子町・千早赤阪村)、枚方市と茨木市の山間部のみ。これらの地域には代替としてFTTH方式のeo光テレビが視聴できる。枚方市はかつてケイ・キャットが提供していたがケイ・オプティコムとの合併、HFC設備の老朽化により提供廃止。

教育

  • 大阪府は、「私立高校は原則無償化」されている。大阪維新の会は、「大阪府議会議員の定数削減」や「問題のある職員を処分する」などをし、予算を確保し、無償化を実現した[41]
  • 大阪府内の大学間の交流、大阪経済界との交流、大阪府内の高校との交流、インターンシップの普及などを目的とした組織として、大学コンソーシアム大阪がある。また、南大阪地域の大学・短期大学による同様の組織として、南大阪地域大学コンソーシアムがある。

大学

国立大学法人

公立大学法人

私立大学

外国大学分校

このほか復旦大学が拠点を開設予定、との報道があった[42]

短期大学

専門学校

高等専門学校

高等学校

中学校

小学校

幼稚園

特別支援学校

学会

  • 日本家庭医療学会 - 主たる事務所が西区に存在する

交通

鉄道

大阪駅南側
大阪駅南側
私鉄駅では日本最大の番線を持つ、阪急電鉄大阪梅田駅
私鉄駅では日本最大の番線を持つ、阪急電鉄大阪梅田駅

河南町、太子町、千早赤阪村、能勢町を除く全自治体に鉄道駅が存在[注釈 15]し、府内の鉄道路線は全て電化されている。ただし、西日本旅客鉄道(JR西日本)の特急「はまかぜ」、「ひだ」、「スーパーはくと」は、大阪府外で非電化区間を通るため気動車が使用されている。

JRの路線は神奈川県・香川県・滋賀県と同じくすべて幹線で、地方交通線は存在しない。なお、JR西日本の大阪近郊区間を中心としたアーバンネットワークエリアでは、IC乗車カードの「ICOCA」が導入されている(一部路線・区間を除く)。

大阪府内の鉄道路線網は私鉄の割合が大きく、「私鉄王国・関西」と呼ばれる。また、それら在阪の電鉄各社は百貨店ホテルなどの多角的な経営を行っている。さらに2006年10月には阪急と阪神が経営統合し、阪急阪神東宝グループが誕生した。私鉄各社や大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) などでは、関西共通カードシステム「スルッとKANSAI」「PiTaPa」(いずれも一部路線・区間を除く)が利用可能である。また、自動改札機の整備率は高く、北千里駅は日本で初めて設置された駅である。全国で唯一、全ての鉄軌道線で交通系ICカード全国相互利用サービスに対応したICカードが使える都道府県である。

新幹線の駅は新大阪駅が府内で唯一である。ただし、高槻市や枚方市などの北東部地域では、東海道新幹線への乗り継ぎは京都府の京都駅を利用するのが主流となっている(主に東京などの首都圏名古屋などの中京圏など東方面に向かう場合)。大阪市内を走るOsaka Metro御堂筋線やJR大阪環状線沿線には複数のターミナル駅が形成され、府内広域へのアクセスのみならず、隣接府県へのアクセス拠点にもなっている。例えば、梅田地区の鉄道駅(大阪駅、梅田駅など)は西日本最大のターミナル駅であり、神戸市・京都市のそれぞれの繁華街へは、三宮まで最短約20分(JR利用)、四条河原町(阪急利用)まで約40分で行くことができる。

大阪圏鉄道網図

ターミナル駅

大阪府内の連絡

隣接府県への連絡

国内主要都市への連絡

バス

このほか、自治体が民間事業者に委託し運行しているコミュニティバスもある。

道路

冬季、大阪府内の平野部の道路は積雪がめったにないため、自動車タイヤは一年を通してラジアルタイヤで走行できる。

有料道路

一般国道

主要地方道・一般府道

空港

京阪神都市圏の主要空港である関西三空港のうち、2空港が大阪府内に存在する。残る1つは神戸空港で、神戸市ポートアイランド沖に存在する。

  • 大阪国際空港(大阪空港・伊丹空港) - 「大阪第二飛行場」として1939年に開港。府内豊中市と池田市、兵庫県伊丹市にまたがる空港。下記の関西国際空港開港後も“大阪国際空港”が正式名称だが、わずかな例外[注釈 17]を除いて国際線の就航はなく、国内線専用の基幹空港として利用されている。
  • 関西国際空港(関西空港・関空) - 1994年に泉州沖に開港。関西三空港で唯一定期国際線が就航しており、関西における日本の空の玄関口として毎年数百万人[注釈 18]外国人観光客が訪れる。大阪国際空港に比べて便数は少ないが、国内線網も充実している。
  • 八尾空港 - 1933年に現在の八尾市に阪神飛行学校の養成施設として設置。中小規模空港で定期便はない[注釈 19]が、ゼネラル・アビエーションの拠点であり、自家用飛行機などを所有する一部の富裕層も利用している。自衛隊大阪府警をはじめ、公共機関も利用する。

港湾

分類 港湾
国際戦略港湾
国際拠点港湾
重要港湾
地方港湾
  • 二色港
  • 泉佐野港
  • 泉州港
  • 尾崎港
  • 淡輪港
  • 深日港
漁港
  • 堺(出島)漁港
  • 石津漁港
  • 高石漁港
  • 岸和田漁港
  • 佐野漁港
    • 佐野漁港食品コンビナート地区
  • 田尻漁港
  • 岡田漁港
  • 樽井漁港
  • 西鳥取漁港
  • 下荘漁港
  • 淡輪漁港
  • 深日漁港
  • 小島漁港

文化

方言

食文化

郷土料理

伝統工芸

経済産業大臣指定伝統的工芸品

伝統工芸品

音楽

民謡

ご当地ソング

スポーツ

観光・史跡

世界文化遺産

堺市、藤井寺市、羽曳野市の3市が擁する「百舌鳥古墳群・古市古墳群」は2019年7月6日に世界文化遺産に登録された[43]

百舌鳥古墳群

  • 仁徳天皇陵古墳(大山古墳)
  • 履中天皇陵古墳
  • 反正天皇陵古墳
  • いたすけ古墳
  • ニサンザイ古墳

等、47基。

古市古墳群

  • 誉田山古墳(応神天皇陵古墳)
  • 仲津山古墳(仲津媛皇后陵古墳)
  • 市野山古墳(允恭天皇陵古墳)
  • 岡ミサンザイ古墳(仲哀天皇陵古墳)
  • 野中ボケ山古墳(仁賢天皇陵古墳)
  • 軽里大塚古墳(日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の墓)

等、123基。

文化財

富田林

特別史跡

史跡

  • いたすけ古墳
  • 阿武山古墳
  • 安満遺跡
  • 一須賀古墳群
  • 河内寺廃寺跡
  • 海会寺跡
  • 観音塚古墳
  • 住吉行宮跡
  • 観心寺境内
  • 岩屋

[44]

重要伝統的建造物群保存地区

天然記念物

名勝

重要無形民俗文化財

選択無形民俗文化財

  • 上神谷のこおどり
  • 能勢の浄瑠璃

重要有形民俗文化財

  • 民家(白川の合掌造)
  • 背負運搬具コレクション
  • おしらさまコレクション

国宝(建造物)

国宝(美術工芸品)

56件(2010年11月現在)[注釈 20]

重要文化財(建造物)

98件169件(2010年11月現在)
近畿地方にある建造物の重要文化財一覧#大阪府を参照

重要文化財(美術工芸品)

597件(2010年11月現在)

登録有形文化財

513件(2010年11月現在)。各都道府県中、最多[47]

観光地

大阪市北区
大阪市中央区
大阪市天王寺区
大阪市浪速区
大阪市阿倍野区/住吉区/東住吉区/平野区
大阪市此花区/港区
大阪市住之江区
大阪市外

文化劇場

文化施設

対外関係

友好交流都市

大阪府の友好交流都市は以下のとおり[48]

国・名称
中華人民共和国の旗 中国上海市 1980
インドネシアの旗 インドネシア東ジャワ州 1984
フランスの旗 フランスヴァル=ドワーズ県 1987
オーストラリアの旗 オーストラリアクイーンズランド州 1988
ロシアの旗 ロシア沿海地方 1992
アメリカ合衆国の旗 アメリカカリフォルニア州 1994
イタリアの旗 イタリアロンバルディア州 2002
アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦ドバイ市 2002
ベトナムの旗 ベトナムホーチミン市 2007

その他の交流都市

その他、以下の都市とも実質的な交流を進めている[48]

中華人民共和国の旗 中国・江蘇省

人物

大阪府を舞台とした作品

脚注

注釈

  1. ^ 地方行政機関としての裁判所であり、司法権を行使す