アワディー語

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アワド語
アワディー語
अवधी
話される国 インドの旗 インド
ネパールの旗 ネパール
地域 ウッタル・プラデーシュ州
話者数 2,000万人
言語系統
表記体系 デーヴァナーガリー文字
言語コード
ISO 639-2 awa
ISO 639-3 awa
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アワディー語(アワディーご)はインド語派の言語である。アワド語ともいう。インドウッタル・プラデーシュ州アワド(旧称はアヨーディヤー)やネパールに話者がいる。

概要[編集]

アワディー語はウッタル・プラデーシュ州の中央部から東部にかけて話される。グリアソンバゲーリー語チャッティースガリー語とともに東ヒンディー語に分類した[1]

アワディー語はマトゥラーを中心とするブラジュ語と並んで、近代以前のヒンディー地帯で文学語として使われていた[2]。文学の伝統として、アヨーディヤーと関係があるラーマを賛美するのにはアワディー語、マトゥラーと関係があるクリシュナを賛美するのにはブラジュ語を使うという変わった習慣がある[3]

アワディー語文学の古いものでは16世紀のマリク・ムハンマド・ジャーヤシー英語版によるスーフィー文学『パドマーワト英語版』がある。この作品をもとにアルベール・ルーセルオペラ『パドマーヴァティー』を書いた。2018年の映画『パドマーワト 女神の誕生』もこの作品を元にしている。トゥルシーダースの『ラームチャリットマーナス英語版』はアワディー語版のラーマーヤナで、ヒンドゥー教の聖典とされる。

方言[編集]

  • Gangapari (awa-gan)
  • Mirzapuri (awa-mir)
  • Bagheli (awa-bag)
  • Uttari (awa-utt)
  • Pardesi (awa-par)
  • Tharu (awa-tha)

文字[編集]

表記はデーヴァナーガリー文字カイティー文字が使われる。

脚注[編集]

  1. ^ Masica 1991, p. 12.
  2. ^ Masica 1991, p. 9.
  3. ^ Masica 1991, p. 57.

参考文献[編集]

  • Masica, Collin P. (1991), The Indo-Aryan Languages, Cambridge University Press, ISBN 0521299446 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]