デオキシリボース

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2-デオキシ-D-リボース

デオキシリボフラノース
IUPAC名(2R,4S,5R)-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2,4-ジオール
分子式C5H10O4
分子量134.13
CAS登録番号533-67-5
形状白色結晶
融点91 °C
比旋光度 [α]D-58°
SMILESC1C(C(OC1O)CO)O

デオキシリボース (deoxyribose) または2-デオキシ-D-リボースは、アルドースペントースおよびデオキシ糖の一つで、アルデヒド基を含む単糖である。1929年フィーバス・レヴィーンによって発見された。

リボースの2位のヒドロキシル基水素に置換され、元より酸素原子が1つ減少した構造をしている。デオキシリボ核酸 (DNA) の構成成分でもある。

五員環構造はデオキシリボフラノース (Deoxyribofuranose) と呼ばれる。

性質[編集]

弱い甘味を持つ白色の結晶で、エタノールによく溶けるが、プロピルアルコールには難溶である。リボースより不安定で、酸と一緒に加熱するとレブリン酸(4-ケト-n-吉草酸)に分解する。また、リボースに比べてはるかにグリコシド結合を作りやすい。水溶液中では、下図のようにフラノース形とピラノース形の平衡混合物として存在する。

核酸の中のデオキシリボース[編集]

核酸を構成するのはβ-フラノース形であり、それぞれの核酸塩基N-グリコシド結合している。リン酸とは3'と5'の位置でホスホジエステル結合を経て、ポリヌクレオチドを形成する。

関連項目[編集]