アミロース

ウィキペディアから無料の百科事典

アミロースの構造

アミロース (英語: amylose) は、多数のα-グルコース分子がグリコシド結合(α1→4結合)によって重合し、直鎖状になった高分子化合物。「デンプン」の一種である。

デンプンに含まれるアミロースは完全な直鎖ではなく、1分子あたり5 - 20個程度の分岐がある。分枝の鎖長はグルコース残基で3 - 20程度と短いものが多い。通常のデンプンには 20% ほど含まれるが、トウモロコシの中には、このアミロース含量を 80% 程度にまで上げた品種(高アミロース種)もあり、そこから取り出されたものは「高アミロースデンプン」と呼称される。

性質

[編集]
  • アミロペクチンと異なり、熱水に溶ける。
  • 分子量は5×105~2×106程度(グルコース残基で3,000~12,000程度)で、アミロペクチンより小型。
  • ヨウ素デンプン反応における呈色は青紫色。
  • アミロースとアミロペクチンの比率により穀物の粘り気が違う。分子量の小さいアミロース比率が低いほど(アミロペクチンの比率が高いほど)、粘り気が強くなる。アミロース比率が低く粘りが強いものは「(もち)」、アミロース比率が高く低い粘りが弱いものは「(うるち)」と区分される。

出典

[編集]

関連項目

[編集]