Synchronous Digital Hierarchy

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同期デジタル・ハイアラーキ英語:synchronous digital hierarchy、略称:SDH)は、地域によって異なっていたプレシオクロナス・デジタル・ハイアラーキ(plesiochronous digital hierarchy、PDH)を世界的に統一する目的で、1988年ITU-Tが制定[1]した。同期網の構成である。Bellcore社によって提案されANSI(米国規格協会)で規格化されたSONET(Synchronous Optical NETwork)を元にしているため、SONET/SDHとも表記される。SONETとSDHは、伝送速度系列が違うなどいくつかの相違点がある。

特徴[編集]

多重化は、ブロックフレームの周期を125μsに一定にして、内部の利用者データーのペイロードの入れ物であるバーチャルコンテナ(VC : Virtual Container)の数を増やすことによって行われる。また、フレームには、バーチャルコンテナの他に網管理のためのセクションオーバーヘッド(SOH)、周波数位相同期のための管理ポインタ(AUPTR)、各パスを識別するためのパスオーバーヘッド(POH)が付加される。

このようにして、次のような機能を実現している。

  • 利用者データーから独立した網管理情報を持つため、信頼性の高い通信が可能である。
  • 管理ポインタを利用して周波数・位相の同期をとるため、交換機間のずれの補正が容易でより高速な通信に対応できる。
  • 管理ポインタ・パスオーバーヘッドを利用して、低速なチャネルから高速なハイアラーキへの多重化や、高速なハイアラーキから直に各チャネルの情報を取り出すことが可能である。

伝送速度系列[編集]

名称 伝送速度 ペイロード
SDH SONET (Mbps)
STM-0 OC-1 51.84 49.536
STM-1 OC-3 155.52 149.76
STM-4 OC-12 622.08 599.04
STM-16 OC-48 2488.32 2396.16
STM-64 OC-192 9953.28 9584.64
STM-256 OC-768 39813.12 38338.56

脚注[編集]

  1. ^ ITU G.783 : Characteristics of synchronous digital hierarchy (SDH) equipment functional blocks https://www.itu.int/rec/T-REC-G.783

関連項目[編集]