中島京子 (作家)
中島 京子 (なかじま きょうこ) | |
---|---|
誕生 | 1964年3月23日(60歳) 東京都 |
職業 | 小説家 エッセイスト |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士 |
最終学歴 | 東京女子大学文理学部史学科卒業 |
活動期間 | 2003年 - |
代表作 | 『小さいおうち』(2010年) 『かたづの!』(2014年) 『長いお別れ』(2015年) 『やさしい猫』(2021年) |
主な受賞歴 | 直木三十五賞(2010年) 広島本大賞(2011年) 泉鏡花文学賞(2014年) 河合隼雄物語賞(2015年) 歴史時代作家クラブ賞(2015年) 中央公論文芸賞(2015年) 柴田錬三郎賞(2015年) 日本医療小説大賞(2016年) 紫式部文学賞(2020年) 吉川英治文学賞(2022年) 芸術選奨(2022年) |
デビュー作 | 『FUTON』(2003年) |
親族 | 中島昭和(父) 中島公子(母) 中島さおり(姉) |
ウィキポータル 文学 |
中島 京子(なかじま きょうこ、1964年3月23日 - )は、日本の小説家、エッセイスト。
東京都杉並区出身[1][2]。埼玉県和光市、八王子市育ち。父はフランス文学者で中央大学名誉教授の中島昭和。母はフランス文学者で明治大学元教授の中島公子。姉はエッセイストの中島さおり[3]。
経歴
[編集]共立女子第二高等学校[4][5]、東京女子大学文理学部史学科卒業[6][7]。早稲田国際日本語学校職員、出版社勤務を経る[1]。出版社では女性誌の編集に長く携わった後に退社する[8]。
1996年にインターンシップ・プログラムスで渡米。1997年に帰国、フリーライターとなる[9]。
2003年、『FUTON』で小説家デビュー。同作が第25回野間文芸新人賞候補となる[9]。
2006年、『イトウの恋』で第27回吉川英治文学新人賞候補。
2007年、『均ちゃんの失踪』で第28回吉川英治文学新人賞候補。
2008年、『冠・婚・葬・祭』で第29回吉川英治文学新人賞候補[9]。
2010年、『小さいおうち』で第143回直木三十五賞受賞[7]。
2011年、『ハブテトル ハブテトラン』で第1回広島本大賞受賞。
2014年、『小さいおうち』が山田洋次監督により映画化[10]。同作は第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され[11]、出演した黒木華が同映画祭最優秀女優賞の「銀熊賞」を受賞した[12]。同年、『妻が椎茸だったころ』で第42回泉鏡花文学賞受賞[13]。
2015年、『かたづの!』で第3回河合隼雄物語賞[14]・第4回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)[15]・第28回柴田錬三郎賞[16]をそれぞれ受賞。『長いお別れ』で第10回中央公論文芸賞[17]・第5回日本医療小説大賞[18]をそれぞれ受賞。
2020年、『夢見る帝国図書館』で第30回紫式部文学賞を受賞[19]。
2022年、『ムーンライト・イン』『やさしい猫』で第72回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞[20]。
2022年、『やさしい猫』で第56回吉川英治文学賞を受賞[21]。
作品一覧
[編集]小説
[編集]- 『FUTON』(2003年5月 講談社 / 2007年 講談社文庫)
- 『イトウの恋』(2005年3月 講談社 / 2008年 講談社文庫)[22]
- 『さようなら、コタツ』(2005年5月 マガジンハウス / 2007年 集英社文庫)
- 【収録作品】ハッピー・アニバーサリー / さようなら、コタツ / インタビュー / 陶器の靴の片割れ / ダイエットクイーン / 八十畳 / 私は彼らのやさしい声を聞く
- 『ツアー1989』(2006年5月 集英社 / 2009年8月 集英社文庫)
- 【収録作品】迷子つきツアー / リフレッシュ休暇 / テディ・リーを探して / 吉田超人
- 『均ちゃんの失踪』(2006年11月 講談社 / 2010年2月 講談社文庫)
- 【収録作品】均ちゃんの失踪 / のれそれ / 彼と終わりにするならば / お祭りまで / 出発ロビー
- 『桐畑家の縁談』(2007年3月 マガジンハウス / 2010年 集英社文庫)
- 『冠・婚・葬・祭』(2007年9月 筑摩書房 / 2010年9月 ちくま文庫)
- 【収録作品】空に、ディアボロを高く / この方と、この方 / 葬式ドライブ / 最後のお盆
- 『平成大家族』(2008年2月 集英社 / 2010年9月 集英社文庫)
- 【収録作品】トロッポ・タルディ / 酢こんぶプラン / 公立中サバイバル / アンファン・テリブル / 時をかける老婆 / ネガティブ・インディケータ / 冬眠明け / 葡萄を狩りに / カラスとサギ / 不存在の証明 / 吾輩は猫ではない
- 『ハブテトル ハブテトラン』(2008年12月 ポプラ社 / 2010年9月 ポプラ文庫)
- 『エ/ン/ジ/ン』(2009年2月 角川書店)
- 【改題】宇宙エンジン(2012年8月 角川文庫)
- 『女中譚』(2009年8月 朝日新聞出版 / 2013年3月 朝日文庫)
- 『小さいおうち』(2010年5月 文藝春秋 / 2012年10月 文春文庫)
- 『エルニーニョ』(2010年12月 講談社 / 2013年12月 講談社文庫)
- 『花桃実桃』(2011年2月 中央公論新社 / 2014年6月 中公文庫)
- 『東京観光』(2011年8月 集英社 / 2014年8月 集英社文庫)
- 『眺望絶佳』(2012年1月 角川書店 / 2015年1月 角川文庫)
- 『のろのろ歩け』(2012年9月 文藝春秋 / 2015年3月 文春文庫)
- 『妻が椎茸だったころ』(2013年11月 講談社 / 2016年12月 講談社文庫)
- 『かたづの!』(2014年8月 集英社 / 2017年6月 集英社文庫)
- 『パスティス 大人のアリスと三月兎のお茶会』(2014年11月 筑摩書房 / 2019年4月 ちくま文庫)
- 『長いお別れ』(2015年5月 文藝春秋 / 2018年3月 文春文庫)
- 『彼女に関する十二章』(2016年5月 中央公論新社 / 2019年3月 中公文庫)
- 『ゴースト』(2017年8月 朝日新聞出版)
- 『樽とタタン』(2018年2月 新潮社)
- 『夢見る帝国図書館』(2019年5月 文藝春秋/ 2022年5月 文春文庫)
- 『キッドの運命』(2019年12月 集英社 / 2022年10月 集英社文庫)
- 【収録作品】ベンジャミン / ふたたび自然に戻るとき / キッドの運命 / 種の名前 / 赤ちゃん泥棒 / チョイス
- 『ムーンライト・イン』(2021年3月 KADOKAWA) ISBN 978-4041110782
- 『やさしい猫』(2021年8月 中央公論新社) ISBN 978-4120054556
- 『オリーブの実るころ』(2022年6月 講談社)ISBN 978-4065279502
アンソロジー
[編集]「」内が収録されている中島京子の作品
- 放課後。(2007年7月 ピュアフル文庫)「ゴセイト」
- Re-born はじまりの一歩(2010年12月 実業之日本社文庫)「コワリョーフの鼻」
- きっと、夢にみる 競作集〈怪談実話系〉(2015年4月 角川文庫)「真昼の川辺で、太陽が照りつける中」
- 黒い結婚 白い結婚(2017年3月 講談社 / 2020年6月 講談社文庫)「家猫」
- 本格王2020(2020年8月 講談社文庫)「ベンジャミン」
単行本未収録作品
[編集]- 富嶽百景(『小説すばる』2006年7月号)
その他の著作
[編集]- 『だいじなことはみんなアメリカの小学校に教わった - 脱OLの見習い先生日記』(1999年3月 主婦の友社)
- 【改題】ココ・マッカリーナの机(2006年4月 集英社文庫)
- 『ライターの仕事』(1999年10月 角川書店)
- 『自然と環境にかかわる仕事』(2000年8月 主婦の友社)
- 『ココ・マッカリーナのしみこむしみこむえほん』(2005年9月 主婦の友社)
- 『堤中納言物語 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集03』(2016年1月 河出書房新社)、現代語訳
- 『堤中納言物語 作家と楽しむ古典2』(2018年1月 河出書房新社)、作品論
- 『ワンダーランドに卒業はない』(2022年8月 世界思想社)
- 『小日向でお茶を』(2023年3月 主婦の友社)
メディア・ミックス
[編集]映画
[編集]テレビドラマ
[編集]出演
[編集]- エアレボリューション(ニコニコ生放送、2023年5月14日)
脚注
[編集]- ^ a b 中島京子(ナカジマキョウコ)とは - コトバンク
- ^ “作家の読書道:第79回 中島京子さん | WEB本の雑誌”. www.webdoku.jp. 2020年11月22日閲覧。
- ^ “読書と創作はつながっていた | 中島京子講演会「わたしを育てた本たち」@教文館ナルニア国 | せかいしそう”. web.sekaishisosha.jp. 2023年10月11日閲覧。
- ^ “直木賞作家、実は卒業生!”. 共立女子第二中学校高等学校『まったり図書室』. 2020年11月22日閲覧。
- ^ “【卒業生・関係者の皆さま】創立50周年記念式典 アーカイブ動画配信のご案内”. 共立女子第二中学校高等学校. 2020年11月22日閲覧。
- ^ 中島京子さんインタビュー | BOOK SHORTS
- ^ a b 東京女子大学同窓会主催 東京女子大学同窓会
- ^ 楽天ブックス|著者インタビュー - 中島京子さん
- ^ a b c 角館図書館後援会主催「第53回文化講演会」 イベント情報 仙北市
- ^ “山田洋次監督が初めてラブストーリー&直木賞受賞作品を映画化!”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). (2012年11月20日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “山田洋次監督「小さいおうち」ベルリン映画祭コンペ部門に選出”. 映画.com (株式会社エイガ・ドット・コム). (2014年1月16日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “黒木華、ベルリン「銀熊賞」の快挙! 着物姿で「飛び上がりそうになりました」”. cinemacafe.net (イード). (2014年2月17日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “【文学】第42回泉鏡花文学賞 喜び語る”. CHUNICHI Web. (2014年11月8日). オリジナルの2014年11月28日時点におけるアーカイブ。 2020年8月7日閲覧。
- ^ “第3回河合隼雄物語賞に『かたづの!』、学芸賞は『自由という牢獄』”. ITmedia eBook USER (アイティメディア). (2015年5月14日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “第4回歴史時代作家クラブ賞決まる 中島京子『かたづの!』など作品賞に輝く”. 産経ニュース (産経デジタル). (2015年6月1日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “柴田錬三郎賞に中島京子さんの『かたづの!』”. 産経ニュース (産経デジタル). (2015年10月1日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “「谷崎潤一郎賞」に江國香織! 「中央公論文芸賞」は篠田節子・中島京子が受賞”. ダ・ヴィンチニュース (KADOKAWA). (2015年8月28日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “中島京子氏の『長いお別れ』が受賞 第5回日本医療小説大賞 授賞式”. 日医on-line (日本医師会). (2016年6月20日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “紫式部文学賞に中島京子さん”. 時事ドットコム (時事通信社). (2020年8月7日) 2020年8月7日閲覧。
- ^ “佐野元春さんに大臣賞 21年度芸術選奨、濱口竜介監督も”. 日本経済新聞 (2022年3月9日). 2022年3月9日閲覧。
- ^ “『やさしい猫』が第56回吉川英治文学賞を受賞”. 中央公論社 (2022年3月2日). 2023年6月1日閲覧。
- ^ 伊藤亀吉は伊藤鶴吉、I.B.は『日本奥地紀行』を書いたイザベラ・バードがモデル。