ソ連運輸省ER200形電車
ウィキペディアから無料の百科事典
ソ連国鉄ER200形電車 | |
---|---|
基本情報 | |
運用者 | ソ連運輸通信省→ロシア鉄道 |
製造所 | リガ車両製作工場 |
製造年 | 1973年 - 1990年 |
製造数 | 2編成 |
運用開始 | 1984年3月1日 |
運用終了 | 2009年2月28日 |
主要諸元 | |
編成 | 14両編成 |
軌間 | 1,520 mm |
電気方式 | 直流3000V |
最高速度 | 200 km/h |
起動加速度 | 0.4 m/s2(0→60km/h) |
減速度 | 0.4 m/s2(80→0km/h) |
全長 | 26,000 mm |
全幅 | 3,130 mm |
全高 | 4,200 mm |
主電動機 | 1DT-001 |
主電動機出力 | 240 kW × 4 |
歯車比 | 1:2.346 |
制御方式 | 電機子チョッパ制御 |
制御装置 | TB353-630-16 |
制動装置 | 回生併用電磁直通ブレーキ |
ER200形(ロシア語:Электропоезд ЭР200)は、ソ連運輸通信省(МПС СССР, Министерство путей сообщения СССР)が1974年から運用を開始した直流特急形電車である。のちロシア連邦運輸通信省(Министерство путей сообщения Российской Федерации)、ロシア鉄道公開株式会社(ОАО «Российские железные дороги»)が承継した。
概要
[編集]1967年に直流3000V14両編成のER200型電車の開発が許可された。50以上の研究機関や工場が垣根を越えて開発や設計に携り、リガ車両製作工場(RVR)に於いて1973年12月に完成した。
翌1974年、多角的な試験のためモスクワのロシア鉄道輸送研究所に送られ、1975年からは運行性能の調査と、各種数値変動の連続した調査のため、当時の営業最高速度を越える200km/hでの運行試験を行った。
10年の試験の後1984年3月より、首都モスクワ市とサンクトペテルブルク市(旧レニングラード市)間を途中停車なし4時間51分で結ぶ、週1回往復の定期運行に就き、2009年2月に運用が終了した。
現在はER200-105がモスクワ・リガ駅併設のモスクワ鉄道博物館[注釈 1]およびノヴォシビルスク・シィエヤチリ駅隣接の鉄道技術博物館[注釈 2]に展示されている。
車両
[編集]第1編成は1973年製。車体はアルミ合金製で両端デッキの片側2扉、先頭車のみ構造上の理由から付随車となっている。連結器はSA-3自動連結器で、電動車はM+M'方式。シートは2+2で先頭車は24席、中間車は64席となっている。第2編成は1988年製で、内装に差異がある。1990年には先頭車が更に2両作られ、第1編成、第2編成どちらとも編成を組む事が可能である。
ソ連運輸省ER200形電車を扱った作品
[編集]映像作品
[編集]- ドキュメンタリー・ネット動画『Эр200. Полный большой обзор. Первый и последний скоростной поезд в СССР. Железнодорожное(邦訳:ER200 完全概要。ソビエト連邦で最初で最後の高速鉄道列車』) - YouTube』(2020年10月30日、作:SsVMedia)
- ドキュメンタリー・ネット動画『ЭР200 - "Сапсан" советской эпохи(邦訳:ER200 ソビエト時代の『サプサン(現ロシアの代表的な高速鉄道)』) - YouTube』(2015年3月7日、作:WikiRail - все о железной дороге)
- ドキュメンタリー・ネット動画『ВЫСШАЯ ПОЗИЦИЯ - ЭР200(邦訳:貴方のポジション ER200) - YouTube』(2014年9月20日、作:РЖД Просвещение)
- ドキュメンタリー・ネット動画『Поездка на электропоезде ЭР200-2 по курскому ходу[Полная версия](邦訳:ER200-2 電動電車がクルスク・コースに乗る[フル・バージョン]) - YouTube』(2014年2月18日、作:driver75film)
- ドキュメンタリー・ネット動画『ЭР200. Первый регулярный рейс. 1979 год.(邦訳:ER200 最初の定期便 1979年) - YouTube』(2009年11月28日、作:210373)
関連項目
[編集]- 東側諸国の動力分散式優等列車
- 主体号 - 北朝鮮の(高速)電車。同国の鉄道にしては珍しい電車方式で、ER200の技術が伝えられたものとされている。
- 東ドイツ国鉄VT18.16型気動車 - 旧東ドイツで開発され、1964年より運行が開始された特急用気動車。時速は160 km/h。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 書籍「地球の歩き方2018~19 A31 ロシア ウクライナ ベラルーシ コーカサスの国々」(ダイヤモンド社 ISBN 978-4-478-82193-0)収録「ロシア」章「モスクワ」内「モスクワ中心部 西エリア」内「そのほかのエリアの見どころ」内「貴重な車両がずらりと並ぶ鉄道博物館(リーガ駅)」P127
- ^ 書籍「地球の歩き方2019~20 A32 極東ロシア シベリア サハリン」(ダイヤモンド社 ISBN 978-4-478-82307-1)収録「シベリア」章「ノヴォシビルスク」内「ノヴォシビルスクの歩き方」内「貴重な車両を見学できる鉄道技術博物館」P120
出典
[編集]外部リンク
[編集]- ロシアの新幹線ER200 徹底解剖(webアーカイブ版) ※ エンコード「日本語(自動選択)」選択推奨。
- 旅行 第7日目 その2 ロシア版新幹線ЭР200(「エル200」と読む)(webアーカイブ版)