ボンバルディア・トランスポーテーション
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種類 | Gmbh(有限会社) |
---|---|
本社所在地 | ドイツ Schöneberger Ufer 1, Berlin, Germany |
設立 | 1974 |
業種 | 製造業 |
事業内容 | 鉄道車両製造 |
代表者 | Laurent Troger (President) |
従業員数 | 34,900 |
主要株主 | ボンバルディア→(2021-)アルストム |
外部リンク | http://www.bombardier.com/en/transportation(リンク切れ) |
特記事項:2021年1月、アルストム社に吸収 |
ボンバルディア・トランスポーテーション(Bombardier Transportation)は、かつて存在していたカナダのボンバルディアグループの鉄道部門。本社はドイツのベルリンに所在していた。2007年時点の社長はアンドレ・ナヴァーリ。
概要
[編集]鉄道車両の製造メーカーとしては1970年代に設立された比較的後発のメーカーであったが、相次ぐ買収により規模を一気に拡大させてきた。現在は世界最大の鉄道生産設備を誇り、車体だけではなく台車、電装品や運行および制御システムと幅広く、完全な鉄道システムを供給できる。総合鉄道関連メーカーとしては、シーメンス、アルストムと並ぶ「ビッグ3」の一つで、世界の鉄道車両製造では約2割強のシェアを有していた(他の2社もほぼ同程度、日本企業は主要6社を合わせて約1割)。2021年1月29日、アルストムに吸収合併された。
生産拠点
[編集]ボンバルディア・トランスポーテーションの生産設備は以下に所在する。
歴史
[編集]ボンバルディア・トランスポーテーションは1974年に設立され、モントリオール運輸局 (Société de transport de Montréal, STCUM) からの契約を受注し、モントリオール向け地下鉄電車の製造を開始する。
1975年にはモントリオール・ロコモティブ・ワークス (Montreal Locomotive Works, MLW) を買収し、ボンバルディア・トランスポーテーションはLRC (Light, Rapid, Comfortable) の製造を行うようになる。ボンバルディア・グループは更にホーカー・シドレー・カナダを買収した。MLWはその後1988年にゼネラル・エレクトリックに売却された。
1980年代になると振り子式LRCの製造を始める。また、この頃から90年代にかけて欧州の多数の鉄道車両メーカーを買収してゆく。1988年にベルギーのBN Constructions Ferroviaires et Métalliquesを買収したことにはじまり、1989年にフランスのANF-Industries、1990年にイギリスのProcor Engineering、1995年にドイツのタルボット、1997年にドイツ(旧東ドイツ)の Deutsche Waggonbau AG (DWA) と、全土に及んだ。
そして、2001年にはドイツのダイムラー・クライスラー系鉄道車両メーカーアドトランツ(ADtranz)を買収し、世界で2番目に大きな鉄道車両メーカーに成長した。アドトランツの買収によりボンバルディア・トランスポーテーションは機関車製造メーカーとなった。
2020年2月17日、アルストムがボンバルディアの鉄道事業を買収することを発表[1]、2021年1月29日に完了した[2][3]。
製品
[編集]合併を繰り返した為、多岐に渡る。徐々に統廃合が進みつつある。
機関車
[編集]- TRAXX規格のBLSカーゴRe485形
- 長大編成をけん引するIORE
- アムトラックのHHP8形
など
地下鉄・在来線車両
[編集]北米
[編集]- アムトラック: ホライズン客車、スーパーライナーII客車
- ニューヨーク市都市交通局向け車両 R62A、R142、R179
- マサチューセッツ湾交通局 (MBTA) 向け車両
- シカゴ交通局: シカゴ・L向け車両 (5000系)
- バンクーバー・スカイトレイン向け車両の一部
- トロント交通局向け車両
- モントリオール交通局: MR73 モントリオール地下鉄車両
- ロングアイランド鉄道・メトロノース鉄道:M7電車
- コメット 都市圏向け客車
- LRC客車
- ボンバルディア・バイレベル・コーチ
アジア
[編集]- 青蔵鉄道用、高地走行用の与圧機能装備の25T型客車
ヨーロッパ
[編集]- アドバンスト ラピッド トランジット
- ムービア 地下鉄用電車
- AGC (Autorail à grande capacité)
- CP2000 (Portuguese Railways Class 3400)
- エレクトロスター (Electrostar)
- ドックランズ・ライト・レイルウェイ 電車
- IC3 気動車
- レギオスウィンガー
- タレント 電車・気動車
- ターボスター (diesel)
- ヴェロシティー ディーゼル気動車V/Line, in Victoria, Australia.
高速鉄道向け車両
[編集]- TGV の一部
- ICE の一部
- アセラ・エクスプレス の大半
- 中国のCRH1形電車
- ジェットトレイン (実験)
- ヴォイジャー, スーパー ヴォイジャーとメリディアン & パイオニア ディーゼル電気式気動車
など
LRV (Light Rail Vehicle)
[編集]ブレーメン形 (Typ Bremen)
[編集](買収前の)アドトランツの前身であるマン社が開発した世界最初の100%超低床LRVであり、1990年に発表された。正式なシリーズ名はなく、1993年にブレーメンで初めて導入されたので、便宜上「ブレーメン形」と呼ばれる場合がある。日本ではメーカーの形式名から「GTシリーズ」と呼ばれることもある。[4]
※現在生産されているモデルは、後述のアウトルックの一形式インチェントロのバリエーションであり、モジュラーを共用する。
詳細は該当ページ参照のこと。
フレキシティ (Flexity)
[編集]LRV発達の過程で頻繁な企業買収で乱立したブランド(製品)を整理・統合した新ブランド。
用途・仕様に応じて、アウトルック (Outlook)、クラシック (Classic)、スウィフト](Swift)、リンク (Link) の4種類が存在する。
詳細は該当ページならびにフレキシティ・スウィフトを参照のこと。
- フレキシティ・アウトルック(英語: Flexity Outlook) Eurotram and Cityrunner
- フレキシティ・クラシック
- フレキシティ・スウィフト
- フレキシティ・リンク(トラム-トレイン) BOCLF70
- フレキシティ・フリーダム
- メトロポリタン エリア エクスプレス (MAX) LRV in ポートランド, オレゴン
- ボンバルディア誘導軽量トランジット (GLT)
- モノレール
- 自動運転式人員輸送機
鉄道事業者での採用
[編集]日本向け車両は、新潟鐵工所がブレーメン形を基にライセンス生産しており、新潟鐵工所の経営破綻後は新潟トランシスにライセンスが引き継がれている。
※その他日本国以外のライトレールについては上記各シリーズのページを参照のこと。
脚注
[編集]- ^ パリ=白石透冴 (2020年2月18日). “アルストム、ボンバルディアの鉄道事業買収を正式発表”. 日本経済新聞. 電子版 (日本経済新聞社) 2020年4月13日閲覧。
- ^ 橋爪智之 (2021年3月31日). “世界2大鉄道メーカー、小さくない「合併」の代償”. 東洋経済新報社
- ^ “Alstom completes Bombardier rail purchase for 5.5 billion euros”. ロイター. (2021年1月29日)
- ^ ただしGTとは永久連結車・連接車など関節付車両を表すドイツ語Gelenk-Triebwagenの略語であり形式に使う例は他メーカーにも存在するGT6。GT8はGelenk-Triebwagen mit 8 Achsen 8軸多関節型路面電車、GT6はGelenk-Triebwagen mit 6 Achsen 6軸多関節型路面電車。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Bombardier Transportation
- V/LineCars.com VLocity 160 Page' - Comprehensive information on Bombardier's VLocity 160 type diesel multiple unit train made for V/Line, the passenger rail service operator in the state of Victoria, Australia.