ハットトリックヒーロー

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ハットトリックヒーロー
ジャンル サッカーゲーム
対応機種 アーケード (AC)
開発元 タイトー熊谷研究所
発売元 タイトー
デザイナー こぼりたけし
プログラマー 中村辰男
岩崎雄二
征矢野伸二
ながはらくさご
つねきよこうじ
黒沢孝
音楽 小倉久佳
渡部恭久
美術 こぼりたけし
関本努
平松信宏
PEACOCK
シリーズ ハットトリックヒーローシリーズ
人数 1 - 2人(対戦プレイ)
メディア 業務用基板
(4.56メガバイト
稼働時期 INT 1991031991年3月
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス 8方向レバー
2ボタン
システム基板 F2システム
CPU MC68000 (@ 12 MHz)
サウンド Z80 (@ 4 MHz)
YM2610 (@ 8 MHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
320×224ピクセル
60.00Hz
パレット4096色
その他 型式:K11T0647A
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ハットトリックヒーロー』 (Hat Trick Hero) は、1990年タイトーから稼働されたアーケードサッカーゲーム。北米ではFootball Champ、欧州ではEuro Champ '92のタイトルで稼働された。

「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において年間ヒットゲームで20位を獲得した[1]本作は、後に他機種向けに移植されたほか、続編も発売された(#移植版#続編)。

ゲーム内容[編集]

世界8カ国の中から1か国を選び、エースストライカーとなる選手を1人選んでゲームスタートとなる。試合は制限時間制で、相手チームより多く得点することによって、勝ち進んでいく。負けか同点の場合、選手の体力が無くなるとゲームオーバー。7カ国に勝つと優勝となり、エンディングとなる。簡単な操作で高等テクニックが繰り出せるようになっている。また、ラフプレイによる反則が出せるのも大きな特徴である。ラフプレイは審判の前で行うとファウルとなる。3回ファウルを取られると、退場となる。

特殊操作[編集]

  • ボール所持時に立ち止まって、リフティングができる。
  • パス時に、連続パスまたはダイレクトシュートができる。
  • ドリブル中、相手選手の直前でヒールリフトができる。
  • ボール所持時に、バックヒールパス(踵で後ろにパスを出す)ができる。
  • ボール非所持時に相手近くで、その選手を殴ることができる。
  • ボール非所持時に離れた相手選手に向かって走りながら、飛び蹴りを食らわすことができる。
  • 間合いによっては、ボール非所持時に相手選手の後ろに回りこんだ時に、その選手の服を引っ張ることができる。

参加国[編集]

なお、選手の顔データは髪の色を変えて他国にて使いまわされている物がある。

移植版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 日本 ハットトリックヒーロー
アメリカ合衆国 Super Soccer Champ
ヨーロッパ Euro Football Champ
日本 199203271992年3月27日
アメリカ合衆国 1992061992年6月
ヨーロッパ 1992年
スーパーファミコン タイトー タイトー 4メガビットロムカセット[3] 日本 SHVC-HT
アメリカ合衆国 SNS-HT-USA
ヨーロッパ SNSP-HT-NOE
2 Euro Football Champ ヨーロッパ 1992年
Amiga
Atari ST
コモドール64
Teque London Domark Software フロッピーディスク -
3 ハットトリックヒーロー 日本 2003年10月15日[4]
ボーダフォンライブ!
Vアプリ
タイトー タイトー ダウンロード
(タイトーGameセレクション)
-
4 タイトーメモリーズ下巻 日本 200508252005年8月25日
PlayStation 2 タイトー タイトー DVD-ROM SLPM-66092
5 Taito Legends 2 ヨーロッパ 200603312006年3月31日
アメリカ合衆国 200705162007年5月16日
PlayStation 2
Xbox
Windows
タイトー ヨーロッパ Empire Interactive
アメリカ合衆国 Destineer
DVD-ROM PS2:ヨーロッパ SLES-53852
アメリカ合衆国 SLUS-21349
アーケード版の移植、Xbox版は欧州のみ発売
6 ハットトリックヒーロー 日本 202203022022年3月2日
イーグレットツー ミニ 瑞起 タイトー プリインストール - アーケード版の移植
本体にあらかじめインストールされた40作品の1つとして収録

開発[編集]

ゲーム上に表示されている選手の顔データ(似顔絵)は、1990年当時にヨーロッパで活躍していた人気選手の顔を元にしている。タイトーの製作スタッフがヨーロッパのイラストレーターに似顔絵作成を依頼し、原画を描いてもらったのであるが、原画が出来上がった当初、こんな変な顔で大丈夫か、と物議を醸したそうである。

ユニフォームが一部実際の物と異なっている。西ドイツイングランドのユニフォームは第2ユニフォームを元にしている。また、日本のユニフォームは1990年当時採用されていた第2ユニフォームにアレンジが加えられた物が用いられている。

スタッフ[編集]

アーケード版

  • 企画:こぼりたけし
  • キャラクター・デザイン:こぼりたけし、関本努、平松信宏、PEACOCK
  • ソフトウェア:中村辰男、岩崎雄二、征矢野伸二、ながはらくさご、つねきよこうじ、TABBY KUROSAWA(黒沢孝)
  • システム:やまとゆういち
  • デザイン:永井寛保、こぼりたけし
  • サウンド:OGR [TEAM ZUNTATA](小倉久佳)、YACK [TEAM ZUNTATA](渡部恭久
  • スペシャル・サンクス:永田喜久、緒方正樹、河上聖治、ZIPPY AOKI(青木洋)、熊谷研究所

スーパーファミコン版

  • エグゼクティブ・プロデューサー:白坂武男
  • プロデューサー:さいとうみちひろ、今村善雄
  • プログラマー:みなみやすたか、いとうよういち、くろだたかし、鈴木治雄
  • キャラクター・デザイン:川石徹、斎藤慎
  • サウンド・ソフトウェア:NAO.NEKO
  • サウンド・エディター:ISHI BABO;ZUNTATA(石川勝久)、WIZ MASTER;ZUNTATA(古川典裕)、POCHI;ZUNTATA(大縫一行)
  • ゲーム・チェッカー:坂東清
  • ゲーム・デザイン・アドバイザー:こぼりたけし
  • スペシャル・サンクス:宮永佳祐
  • ゲーム・デザイン、ディレクター:やまざきこうじ

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー23/40点 (SFC)[5]
ファミ通22/40点 (SFC)[6]
ファミリーコンピュータMagazine21.94/30点 (SFC)[3]
(総合79位)
Aktueller Software Markt3/12点 (Amiga)[7]
3/12点 (ST)[8]
Commodore Format76/100点 (C64)[9]
受賞
媒体受賞
第5回ゲーメスト大賞年間ヒットゲーム 20位[1]
アーケード版
ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において年間ヒットゲームで20位を獲得した[1]
スーパーファミコン版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計22点(満40点)[6]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.94点(満30点)となっている[3]。この得点はスーパーファミコン全ソフトの中で79位(323本中、1993年時点)となっている[3]。また、同雑誌1993年8月情報号特別付録の「スーパーファミコンオールカタログ'93」では、「反則しても審判に見つからなければ退場しなくていいシステムというのがユニーク。パスなどもカンタンにできるので、初心者でもけっこうプレイしやすい」と難易度に関して肯定的なコメントで紹介されている[3]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.64 3.26 3.82 3.93 3.61 3.68 21.94

続編[編集]

ハットトリックヒーロー'93
アーケード 1993年。視点をやや水平にずらし、エースストライカーとなる選手に顔データだけでなく特徴や特性が加えられた。スーパーシュートなどがポイント使用によって使える。
ハットトリックヒーロー2
スーパーファミコン版 1994年7月29日発売
ハットトリックヒーロー'95
アーケード 1995年。参加国数が増えた。『'93』で追加されたスーパーシュートなどのポイント使用要素は削除された。
ハットトリックヒーローS
セガサターン版 1995年12月1日発売

脚注[編集]

  1. ^ a b c 「ゲーメスト大賞11年史」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、16 - 17頁、ISBN 9784881994290 
  2. ^ 当時は、西ドイツとしてエントリーされていた。
  3. ^ a b c d e 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店、1993年8月1日、72頁。 
  4. ^ 太田亮三 (2003年10月14日). “タイトー、ボーダフォンライブ!向けにゲーム4タイトル追加” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年5月5日閲覧。
  5. ^ Super Soccer Champ for SNES (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年9月18日閲覧。
  6. ^ a b ハットトリックヒーロー まとめ [スーパーファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2017年9月18日閲覧。
  7. ^ Super Soccer Champ for Amiga (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年9月18日閲覧。
  8. ^ Super Soccer Champ for Atari ST (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年9月18日閲覧。
  9. ^ Super Soccer Champ for Commodore 64 (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年9月18日閲覧。

外部リンク[編集]