奈良学園大学奈良文化女子短期大学部

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奈良学園大学奈良文化女子短期大学部
大学設置/創立 1965年
廃止 2019年
学校種別 私立
設置者 学校法人奈良学園
本部所在地 奈良県奈良市中登美ヶ丘3-15-1
キャンパス 登美ヶ丘キャンパス
学部 学科を参照。
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奈良学園大学奈良文化女子短期大学部(ならがくえんだいがくならぶんかじょしたんきだいがくぶ、英語: Narabunka Women's College)は、奈良県奈良市中登美ヶ丘3-15-1に本部を置いていた日本私立大学である。1965年に設置され、2019年に廃止された。大学の略称は文短。

概観[編集]

大学全体[編集]

建学の精神(校訓・理念・学是)[編集]

  • 奈良学園大学奈良文化女子短期大学部における建学の精神[9]
    • 清楚の美 
    • 健康の輝き

教育および研究[編集]

  • 幼児教育学科が設置されており奈良文化幼稚園での教育実習が取り入れられていた。過去には、一般教育科目として「奈良文化論」や県内の文化財を建学する「臨地講義」もあった。過去にあった教養学科には、「教養」・「経営情報」の2コースが設置されており、カリキュラムは日本史・国文学・民俗学など人文系の科目が主で、文字通り教養系の科目を広く学ぶという意味合いが強いものとなっていた[10]

学風および特色[編集]

  • 最後まで設置されていた幼児教育学科では、「心の教育」が重視されていた。
  • 2011年3月24日財団法人短期大学基準協会の第三者評価より適格認定を受けた。
  • かつてあった第三部は、半日登校し、半日職場で労働といういわゆる昼間定時制で修業年限3年制で[10]大和高田市内にある工場で勤務する傍らで学ぶ女子学生が多かったともいわれ、近畿地方では珍しい存在となっていた。

沿革[編集]

  • 1965年
  • 1966年
  • 1967年
    • 4月1日 食物栄養科を設置する[21]。入学定員100名[22][23]に対して、学生数は女105[24]/定員100。
    • キャンパスの所在地が一部変更され「東中127」とする[注 9]
  • 1968年
    • 3月15日 教養科・保育科にそれぞれ三部の設置が認められ[27]、各々の入学定員を100名ずつとして[28][29]4月より開始する[注 10]
    • 学科の一部、入学定員を以下の通り変更する。
      • 食物栄養科の入学定員100名→150名[30]
      • 教養科第一部の入学定員100名→50名[30]
  • 1969年
    • 4月1日 この年度の入学生より保育科一部を初等教育学科に改組開始[31][32]
  • 1970年
    • 3月25日 経営母体である学校法人中和学園を学校法人奈良学園に名称変更する[25]
    • 4月1日 この年度の入学生より保育科三部を幼児教育学科に名称変更し、入学定員100名とする[33][34]
    • 教養・食物栄養の各をそれぞれ学科とする[注 11]
  • 1971年
    • 4月1日 衛生看護学科を設置し、入学定員50名とする[36]ちなみに学生数は女60[37]
  • 1973年
    • 4月1日 音楽学科を設置し、かつ以下の専攻課程を設ける[38][39]
      • 器楽専攻 入学定員30名
      • 声楽声楽 入学定員20名 学生数は女50[40]
  • 1974年
    • 12月25日 専攻科音楽専攻の設置が認可され[41]翌年より学生受け入れ開始する。
  • 1983年
    • 4月1日 左記を以て学科の入学定員を以下の通りに変更する[42]
      • 教養学科
        • 第一部 50名→100名
        • 第三部 100名→50名
  • 1984年
    • 4月1日 左記を以て学科の入学定員を以下の通りに変更する[43]
      • 音楽学科
        • 器楽専攻 30名→70名[44]
        • 声楽専攻 20名→30名[44] 音楽学科の学生数167[45]
      • 幼児教育学科第三部 100名→80名[44]
  • 1986年
    • 4月 教養学科第一部の入学定員100名から150名に臨時増加される[46][47]
    • 教養学科第三部の学生数が初公表される;女50[48]
  • 1988年 各種文化講座が行われる[49]
  • 1990年
    • 4月1日 教養学科第三部の学生募集がこの年で最後となる[注 12]
  • 1996年
    • 11月19日 左記をもって教養学科第三部が正式に廃止となる[52]
  • 1997年 前年に教養学科第三部が廃止されたことにより、教養学科第一部を教養学科に改称[52]
  • 1998年
    • 4月1日 福祉学科を新設[53]
    • 学科及び専攻の一部において入学定員を以下の通りに変更される[53]
      • 教養学科 100名→50名[53] 学生総定員150名に対して学生総数 女109[54]
      • 音楽学科 学生総定員150名に対して学生総数 女65 [54]
        • 器楽専攻 70名→40名[53]
        • 声楽専攻 30名→10名[53]
  • 1999年
    • 4月1日 衛生看護学科の入学定員50名を80名に増員[56]。総定員130に対し学生総数154[57]
    • 音楽学科における各専攻毎の学生募集はこの年度で最終とする[注 13]
  • 2000年
    • 4月1日 初等教育学科を幼児教育学科第一部に名称変更[58]。食物栄養学科食物課程の学生募集をこの年度で最終とする。
  • 2001年
  • 2003年
    • 3月31日 左記を以て食物栄養学科栄養課程、音楽学科を廃止する[60]
  • 2004年
    • 4月1日 教養学科を環境教養学科に改編開始[61]
  • 2005年
    • 3月31日 上記の理由により教養学科を廃止する[62]
  • 2006年
    • 4月1日 左記をもって環境教養学科、衛生看護学科、福祉学科、幼児教育学科第三部の各入学生が最後となる[注 16]
  • 2008年
  • 2009年
  • 2010年
    • 4月1日 幼児教育学科第一部を幼児教育学科(入学定員100名)に改称[66]
    • 長期履修コースを設置する。
  • 2014年
    • 4月1日 奈良学園大学奈良文化女子短期大学部に改称[67]
  • 2017年
  • 2019年

基礎データ[編集]

所在地[編集]

象徴[編集]

  • カレッジマークは六角形となっており、その中央にの絵と「大学」の文字が描かれたものとなっていた[9]

教育および研究[編集]

組織[編集]

学科[編集]

学科の変遷[編集]
  • 教養科→教養学科:入学定員50名[注 18]→環境教養学科;入学定員50名[注釈 4]
  • 保育科→初等教育学科→幼児教育学科:入学定員100名[注釈 3] 
  • 食物栄養科→食物栄養学科;入学定員150[注釈 5] 
  • 教養科第三部→教養学科第三部;入学定員50名[注 19]
  • 保育科第三部→幼児教育学科第三部;入学定員80名[注釈 4]
  • 衛生看護学科;入学定員80名[注釈 4]
  • 音楽学科;入学定員50[注釈 5]
  • 福祉学科;入学定員80名[注釈 4] 

専攻科[編集]

取得資格について[44][10] [編集]

  • 幼稚園教諭二種免許状保育士、認定ベビーシッター資格が幼児教育学科にて取得できた。初等教育学科には当初、小幼コースと幼保コースがあり、前者では小学校教諭二級免許状幼稚園教諭二級免許状、後者では幼稚園教諭二級免許状保母となっていた[72]
  • かつては、中学校教諭二種免許状の課程が設けられていた
    • 社会:環境教養学科の前身である教養学科にて設けられていた。
    • 家庭および保健:過去にあった食物栄養学科にて設けられており、当初は食物課程、栄養課程のいずれにも二教科分の課程があった[73]
    • 音楽:音楽学科にて設けられていた。
  • 司書:環境教養学科の前身である教養学科にて設けられていた。
  • 栄養士:食物栄養学科栄養課程にて設けられていた。
  • 衛生看護学科では、看護師受験資格に合せたカリキュラムとなっていた。
  • 介護福祉士:福祉学科にて設置されていた。

附属機関[編集]

学生生活[編集]

部活動・クラブ活動・サークル活動[編集]

以下は、奈良学園大学奈良文化女子短期大学部にて活動していたクラブ活動の一覧である。

学園祭[編集]

  • 学園祭は毎年10月に行われていた。

施設[編集]

登美ヶ丘キャンパス[編集]

[編集]

  • 大和高田に本部キャンパスがあった時、「かつらぎ寮」と称した学生寮を利用していた学生が多かった。

出身者[編集]

対外関係[編集]

姉妹校[編集]

奈良市中登美ヶ丘
奈良県大和郡山市
奈良県大和高田市
奈良県生駒郡三郷町

進路[編集]

編入学・進学実績[74][編集]

附属学校[編集]

注釈[編集]

注釈グループ[編集]

  1. ^ a b 平成30年度より学生募集停止[8]
  2. ^ なお、短期大学の資源と人材は実質的には人間教育学部として奈良学園大学に水増しされた。
  3. ^ a b 最終募集となった2017年における体制[70]
  4. ^ a b c d 最終募集となった2006年における体制[69]
  5. ^ a b 最終募集となった2001年における体制[71]
  6. ^ a b 最終募集となった1999年における体制。

補足[編集]

  1. ^ 当初は、学校法人中和学園[1]
  2. ^ 所在地は奈良県大和高田市礒野537-1。但し右記資料においては『春日町』と表記されている[3][4]。なおこの地は、附属定時制高等学校が所在していた場所である[5]
  3. ^ 同時に付属高校も開校している。。
  4. ^ 例えば私大バブル最後と言われた1992年度においてはうち1年生961[7]
  5. ^ 教養学科第三部が廃止された程度。
  6. ^ 現在の文部科学省
  7. ^ 出典[12][13]
  8. ^ 現在の厚生労働省
  9. ^ 出典[25][26]
  10. ^ 聖徳学園女子短期大学兵庫女子短期大学と共に、日本で初めて昼間定時制の三部が設置されたことになる。
  11. ^ 1969年度資料[35]と1970年度の資料を見比べればその違いがわかる[33]
  12. ^ 1990年度においては、まだ学生募集停止されていない様子[50]。1991年度より学生募集停止されている[51]
  13. ^ 平成12年度より専攻毎の学生募集停止[58]
  14. ^ 栄養課程のみ。
  15. ^ 平成 14年度より学生募集停止[59]
  16. ^ 平成19年度より学生募集停止[63]
  17. ^ 2009年3月31日廃止。
  18. ^ 最終募集となった2003年における体制[60]
  19. ^ 最終募集となった1990年における体制[50]
  20. ^ 最終募集となった2001年における体制[71]

出典[編集]

  1. ^ 学校法人名簿 昭和40年度より。
  2. ^ 事業年報 昭和39年度より。
  3. ^ 日本教育年鑑 1967年版より。
  4. ^ a b 全国学校総覧 昭和41年版より。
  5. ^ 全国短大・高専職員録 昭和45年版より。
  6. ^ 奈良県年鑑 1966年より。
  7. ^ 旺文社'1992.9, p. 402.
  8. ^ 地域科学研究会'2018, p. 210.
  9. ^ a b c 日本の私立短期大学より。
  10. ^ a b c 旺文社'2000.05, p. 369.
  11. ^ 短期大学一覧 昭和40年度 (短期大学資料)より。
  12. ^ 教育委員会月報 = Monthly reports of the board of education 17(2)(177)より。
  13. ^ 短期大学教育 (19)より。
  14. ^ 現行法令輯覧 26-2巻 学事2-昭和40年3月8日文部省告示第105号-より。
  15. ^ 現行法令輯覧 10巻 社会1より。
  16. ^ 短期大学一覧 昭和41年度 (短期大学資料)より。
  17. ^ 全国短大・高専職員録 昭和41年版より。
  18. ^ 短期大学教育 (20)より。
  19. ^ 全国学校総覧 昭和42年版より。
  20. ^ 現行法令輯覧 26-2巻 学事2-昭和41年4月1日文部省告示第175号-より。
  21. ^ 学習研究社'66, p. 255.
  22. ^ 大学資料 (22)より。
  23. ^ 短期大学教育 (22)より。
  24. ^ 全国学校総覧 昭和43年版より。
  25. ^ a b 奈良学園'84, p. 56.
  26. ^ 短期大学一覧 昭和42年度 (短期大学資料)より。
  27. ^ 文部省年報 第96年報(昭和43年度)より。
  28. ^ 大学資料 (27)より。
  29. ^ 短期大学教育 (24)より。
  30. ^ a b 大学資料 (27)より。
  31. ^ 短期大学一覧 昭和44年度 (短期大学資料)より。
  32. ^ 文部省年報 第97年報(昭和44年度)より。
  33. ^ a b 短期大学一覧 昭和45年度 (短期大学資料)より。
  34. ^ 短期大学教育 (28)より。
  35. ^ 短期大学一覧 昭和44年度 (短期大学資料)より。
  36. ^ 短期大学教育 (29)より。
  37. ^ 全国学校総覧 昭和47年版より。
  38. ^ 大学資料 (47)より。
  39. ^ 短期大学教育 (31)より。
  40. ^ 全国学校総覧 昭和49年版より。
  41. ^ 短期大学一覧 昭和51年度より。
  42. ^ 大学資料 (87)より。
  43. ^ 大学資料 (91)より。
  44. ^ a b c d 短期大学教育 (41)より。
  45. ^ 全国学校総覧 昭和60年版より。
  46. ^ 大学資料 (99)より。
  47. ^ 短期大学教育 (43)より。
  48. ^ 原書房'86, p. 62.
  49. ^ 大学資料 (107/108)より。
  50. ^ a b 短期大学教育 (46)より。
  51. ^ 短期大学教育 (48)より
  52. ^ a b 文教協会'1997.
  53. ^ a b c d e 文教協会'1998.
  54. ^ a b c 原書房'98, p. 77.
  55. ^ 大学資料 (137)より。
  56. ^ 文教協会'1999.
  57. ^ 原書房'99, p. 80.
  58. ^ a b 文教協会'2000.
  59. ^ 文教協会'2002.
  60. ^ a b 文教協会'2003.
  61. ^ 文教協会'2004.
  62. ^ 文教協会'2005.
  63. ^ 文教協会'2007.
  64. ^ 文教協会'2008.
  65. ^ 文教協会'2009.
  66. ^ 文教協会'2010.
  67. ^ 文教協会'2014.
  68. ^ 令和元年度廃止大学等一覧 (PDF) - 文部科学省、2023年9月2日閲覧。
  69. ^ 文教協会'2006.
  70. ^ 地域科学研究会'2017.
  71. ^ a b 文教協会'2001.
  72. ^ 奈良学園'84, p. 153-154.
  73. ^ 奈良学園'84, p. 159-161.
  74. ^ 旺文社'2000.05, p. 462.

参考文献[編集]

全国学校総覧[編集]

全国短期大学高等専門学校一覧[編集]

学研[編集]

短期大学史[編集]

蛍雪時代[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯34度43分13.7秒 東経135度44分45.6秒 / 北緯34.720472度 東経135.746000度 / 34.720472; 135.746000