鼎部

ウィキペディアから無料の百科事典

康熙字典 214 部首
黽部 鼎部 鼓部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

鼎部ていぶは、漢字部首により分類したグループの一つ。 康熙字典214部首では206番目に置かれる(13画の2番目、亥集の20番目)。

概要

[編集]

「鼎」字は中国古代における器物の一種であるを意味する。三足両耳を備え、食物を煮炊きする食器として、また功績を銘に刻んだりする礼器として用いられた。

伝説によると夏王朝九州を象徴する九鼎を鋳造したとされ、歴代王朝に王権の象徴として受け継がれた。これにより「鼎」で政権・王権の比喩として使われた。引伸して勢力が盛大で、時めいているさまを表し、今まさにという副詞としても使われる。

また「鼎」字は三足あることから三つどもえの戦いの比喩として「三国鼎立」などと使われた。また、六十四卦の一つとしても用いられる。

その字形は鼎を側面からみた三足両耳の形に象っている。

偏旁の意符としては鼎に関することを示す。

鼎部はこのような意符を構成要素にもつ漢字を収めるが、多くはなく、日常の範囲内では「鼎」自身のみといってよく、JIS漢字では他に「鼐」「鼑」「鼏」「鼒」がある程度である(Unicodeで日常外の漢字を見れば更にもう少しあるが)。

部首の通称

[編集]
  • 日本:てい・かなえ
  • 韓国:솥정부(sot jeong bu、釜の鼎部)
  • 英米:Radical tripod

部首字

[編集]

例字

[編集]