ナーイアス

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ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの絵画『ナイアド(ヒュラスとニンフ)』(1893年, 個人所蔵)。ナイアドとヒュラースが描かれている。

ナーイアス古希: Ναιάς, Nāïas)は、ギリシア神話に登場する妖精種族で、ニュンペーである。ギリシア語νάειν, naein (流れ)またはνἃμα, nama (流水)に由来する。英語フランス語などではナイアド: Naiad: Naïad)。英語ではネイアドとも発音する。ドイツ語などではナヤーデ(Najade)。

複数形ナーイアデス古希: Ναιάδες, Nāïades)。英語ではナイアズ(Naiades)。

日本語では長母音を省略してナイアスナイアデスとも表記される。のニュムペーであるネーレーイス(ネレイド)とは別。

伝承[編集]

各々の泉や川に別のナーイアス(1人または複数)がいる。その泉や川の神の娘とされることが多いが、ホメーロスによればゼウスの娘。オーケアノスの娘とされることもある。

ナーイアスがいる泉や川のを飲むと、病気が治る。しかし、水に入ることは冒涜とみなされ、呪われ病気になったり気が狂ったりする。

地方の伝承には頻繁に現れる。また、人間のとなることがあり、英雄先祖や妻として系図に姿を現す。

主なナーイアス[編集]

アレトゥーサを捕らえようとするアルペイオス
ヘルマプロディートスを襲うサルマキス

同名の登場人物が他にいることがあるので注意。

ナーイアスからの命名[編集]

衛星ナイアド

脚注[編集]

  1. ^ ナイアスではなくオケアニデスの長姉とする説もある。

関連項目[編集]