福井バイパス

ウィキペディアから無料の百科事典

一般国道
国道8号標識
福井バイパス
国道8号バイパス
地図
地図
路線延長 42.2 km[1]
開通年 1968年 - 2018年
起点 福井県あわら市笹岡[1][2][3][4]
終点 福井県越前市塚原町[1][2][3]
接続する
主な道路
記法
国道416号
国道158号
国道417号
国道365号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

福井バイパス(ふくいバイパス)は、福井県あわら市笹岡から同県越前市塚原町(つかばらちょう)に至る[1]国道8号バイパス道路である。

概要[編集]

道路諸元[編集]

福井バイパス(福井県坂井市)
  • 起点:福井県あわら市笹岡[1][2][3][4]
  • 終点:福井県越前市塚原町[1][2][3]
  • 延長:42.2 km[2][3]
  • 道路規格:第3種第1級[1]
  • 標準道路幅員:28.0 m
  • 車線数:4車線[1]
  • 車線幅員:3.5 m
  • 設計速度:80 km/h
  • 全体事業費:約1,005億円

概説[編集]

事業前の国道8号は、福井市鯖江市武生市(現在の越前市)といった都市の市街中心部を南北に縦貫しており、通過交通と地域内交通の棲み分けを図るため計画、福井市を主会場とする第23回国民体育大会(親切国体)に間に合わせるべく、開催2年前の1966年に工事に着手した[3][5]

全体延長が長いため工事は9つの工区に分けて行われた。2018年9月1日、用地の取得が難航した関係で時間を要し、未開通だったあわら市笹岡から坂井市丸岡町玄女にかけての5.4 kmが開通したことにより[5][6]、42.2 kmの全線が開通した[7]。1回目の福井国体である第23回国民体育大会(親切国体)を機に初めての区間が供用、2回目の福井国体である第73回国民体育大会(福井しあわせ元気国体)の開催前に最後の区間が供用となり[2][3]、途中で事業区間自体が追加されてはいるものの、初めての区間が完成してから全区間の完成までに、2度の国体を挟む50年を要する結果になった。なお、主要道路との交差部分は立体交差となっている場所もあり、国道158号との交差地点では1.1 kmに渡って側道の真ん中に高架道路が続いている。また、本線部法定最高速度は全区間で60 km/hとなっている[4]

軽車両・歩行者は本線の高架橋部や一部の跨線橋部を通行できないが、側道やそれに接続するスロープ付き階段あるいは歩道橋を利用してほぼ全区間通行でき、唯一並行経路がなく北陸本線を跨ぐ鯖江高架橋区間(長泉寺交差点 - 柳町交差点、0.8 km)は若干の迂回が必要となる(福井県道18号鯖江美山線新出跨道橋の側道アンダーパス、もしくは市道の土手川踏切を利用する)[独自研究?]

歴史[編集]

自治体名は当時の名称で記載。

  • 1966年度(昭和41年度) - 坂井郡金津町瓜生[1] - 武生市塚原町間の38.0 km事業化[8]
  • 1973年(昭和48年)4月23日 - 坂井郡丸岡町今福 - 福井市大土呂間が供用開始[9]
  • 1990年度(平成2年度) - 坂井郡金津町笹岡 - 坂井郡丸岡町玄女間の5.4 kmを追加事業化[1]。同時に、坂井郡金津町瓜生 - 坂井郡丸岡町玄女間の1.2 kmをバイパス経路から除外(福井バイパスと現道との連絡道扱いに)。
  • 1990年(平成2年)3月20日 - 鯖江市・武生市の区間が全線開通[10][11]、4車線での供用を開始[12]
  • 1993年(平成5年)3月2日 - 当初の事業区間が供用開始となり全線開通[1][13][14]
  • 1995年(平成7年)3月30日 - 坂井郡丸岡町一本田以南の4車線化が完成[15]
  • 2009年(平成21年) - 坂井市丸岡町玄女以南の4車線化が完成。
  • 2018年(平成30年)9月1日 - あわら市笹岡 - 坂井市丸岡町玄女間が暫定2車線で開通し[3][4][5][7]、福井バイパス全線開通[2][3][16][17]
  • 2019年度(平成31年度・令和元年度) - 起点側で現道拡幅事業である金津道路が事業化[18]
  • 以後、あわら市笹岡 - 坂井市丸岡町玄女の4車線化事業中。事業再評価計算参考資料における完成予定時期は2029年度(令和11年度)。

交差する道路[編集]

  • 上側が起点側、下側が終点側。左側が上り側、右側が下り側。
  • 交差する道路は、県道以上の道路および立体交差をするもしくは立体交差をする計画の道路。特記がないものは市町道
交差する道路など 交差する場所 備考
国道8号金津道路小松金沢方面
福井県道272号金津丸岡線 あわら市 笹岡[4] 分岐する県道は旧国道[4]
福井県道123号芦原温泉停車場北野線 福井県道110号北野松岡線 北野 あわら市街地・芦原温泉方面
福井県道159号長畑金津線   東田中
福井県道272号金津丸岡線 坂井市 玄女[4] ここより北の開通をもって全線開通。
全線開通により当バイパスから外れたあわら市瓜生方面が分岐[4]
福井県道9号芦原丸岡線 福井県道17号勝山丸岡線 一本田福所 あわら市街地方面
福井県道10号丸岡川西線 一本田 坂井市坂井町、同三国町方面
福井県道30号福井丸岡線 福井県道147号瓜生今福線 今福高架橋 今福 交差する両県道は旧国道。
南行側道から福井丸岡線へ、瓜生今福線から北行側道へは接続していない。
次の八ツ口交差点から丸岡インター線を利用。
福井県道38号丸岡インター線 八ツ口 丸岡IC方面
福井県道160号板倉高江線 安田第2 坂井市春江町方面
福井県道112号栃神谷鳴鹿森田線 上安田 羽崎交差点まで県道112号が重複
福井県道112号栃神谷鳴鹿森田線 羽崎 永平寺町松岡方面
九頭竜川 福井大橋
福井県道111号舟橋松岡線 福井市 大和田
国道416号 〈藤島通り〉 新保 福井北IC(北陸道)、松岡IC中部縦貫道)方面
福井県道128号福井停車場米松線 丸山 ここから〈東環状線〉との重複区間
福井県道114号吉野福井線 〈さくら通り〉 米松 福井市街地方面
福井県道・石川県道5号福井加賀線
〈城の橋通り〉
国道158号 淵上高架橋 西方 福井市街地、福井IC大野市方面
福井県道178号篠尾出作線 和田
福井県道242号勝見稲津線 足羽大橋北詰 旧国道158号
足羽川 足羽川橋
福井県道116号徳光福井線
〈板垣橋通り〉
福井県道180号東郷福井線 板垣 福井県立図書館一乗谷方面
花堂駅方面 福井県道116号徳光福井線 産業会館
福井県道182号三尾野別所線 大町 ここまで〈東環状線〉との重複区間
福井県道181号東郷麻生津線 下河北
福井県道32号清水美山線 大土呂
福井県道191号鯖江浅水線 末広第二
福井県道185号鯖江清水線
〈文珠近松通り〉
福井県道208号徳光鯖江線
〈文珠近松通り〉
鯖江市 御幸 越前町(朝日)方面
福井県道189号青野鯖江線
〈吉川橋通り〉
鯖江警察署前 越前町(朝日)方面
〈元三大師通り〉 福井県道18号鯖江美山線 長泉寺
福井県道39号鯖江インター線 柳町 鯖江IC方面
国道417号 〈嚮陽通り〉 東鯖江 鯖江市街地、越前町(宮崎、織田)方面
福井県道194号西尾鯖江停車場線 五郎丸
福井県道229号福井鯖江線 サンドーム北
福井県道212号寺武生線 越前市 馬上免
福井県道2号武生美山線 横市 越前市街地、池田町方面
福井県道40号武生インター線 葛岡 武生IC方面
福井県道269号越前たけふ駅線 (大屋町) 道の駅越前たけふ越前たけふ駅、武生IC方面
福井県道19号武生米ノ線 福井県道201号菅生武生線 庄田 越前町(越前)、池田町方面
福井県道136号帆山王子保停車場線 向新保
日野川 武生大橋
国道365号 行松高架橋 行松 南越前町木ノ芽峠トンネル方面
ここから塚原交差点まで国道365号重複
福井県道28号福井朝日武生線 国道8号 敦賀長浜方面 塚原 分岐する県道は旧国道
国道365号(旧丹南広域農道) 越前町(宮崎、織田)方面

接続するバイパスの位置関係[編集]

(敦賀方面) - 8号防災 - 現道 - 福井バイパス - 現道(金津道路) - 牛ノ谷道路 - 現道 - 小松バイパス - (金沢方面)

沿道にある主な施設等[編集]

その他[編集]

旧国道8号のうち、福井市域全線(現在は福井県道30号福井丸岡線福井県道・石川県道5号福井加賀線福井県道28号福井朝日武生線同229号福井鯖江線同32号清水美山線の各一部で構成)には「フェニックス通り」の愛称があるほか、同市田原-みのりには福井鉄道福武線との併用区間がある。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 福井県土木史 2022, p. 77.
  2. ^ a b c d e f g 国交省、国道8号福井バイパスを9月1日全線開通。豪雪による立ち往生減少に期待”. トラベルWatch (2018年7月24日). 2022年9月12日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i “福井)国道8号福井バイパスが全線開通 半世紀かけ”. 朝日新聞デジタル. (2018年9月2日). オリジナルの2022年9月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220912153719/https://www.asahi.com/articles/ASL805H13L80PGJB00L.html 2022年9月15日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g h 丸岡-笹岡、新旧8号ルートどちらが速い?!”. 日々URALA (2019年8月23日). 2022年9月12日閲覧。
  5. ^ a b c 国体・障スポに向けて開通する道路について” (PDF). 福井県知事公室広報広聴課 (2018年7月31日). 2022年9月12日閲覧。
  6. ^ “福井バイパス、国体前に開通 近畿地方整備局”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2016年11月9日) [要ページ番号]
  7. ^ a b 国道8号福井バイパス(あわら市笹岡〜坂井市丸岡町玄女)が9月1日(土)に開通します 〜「福井しあわせ元気国体」開催前に全線開通します〜” (PDF). 国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所 (2018年7月20日). 2018年7月20日閲覧。
  8. ^ 福井県土木史 2022, p. 78.
  9. ^ 福井県史 1998, p. 440.
  10. ^ 武生市 1998, p. 110.
  11. ^ 鯖江市 2005, p. 104.
  12. ^ 福井県史 1998, p. 474.
  13. ^ 武生市 1998, p. 116.
  14. ^ 鯖江市 2005, p. 110.
  15. ^ 福井県史 1998, p. 484.
  16. ^ 国道8号福井バイパスが全線開通 事業半世紀、最後の区間供用”. 福井新聞ONLINE (2018年9月2日). 2018年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月12日閲覧。
  17. ^ 広報あわら 2018年10月号” (PDF). あわら市. p. 8 (2018年10月15日). 2022年9月12日閲覧。
  18. ^ 4.道路事業” (PDF). 令和3年度事業概要. 国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所. 2018年7月20日閲覧。

参考文献[編集]

  • 『福井県史 年表』福井県、1998年1月30日。 
  • 『市制施行50周年記念誌 武生』武生市、1998年3月。 
  • 『市制施行50周年記念誌 鯖江』鯖江市役所、2005年5月。 
  • 『福井県土木史 第III巻』福井県建設技術協会、2022年3月10日。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]