大日本帝国憲法第53条
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大日本帝国憲法第53条(だいにほん/だいにっぽん ていこくけんぽう だい53じょう)は、大日本帝国憲法第3章にある、帝国議会に関する規定である。
原文[編集]
兩議院ノ議員ハ現行犯罪又ハ內亂外患ニ關ル罪ヲ除ク外會期󠄁中其ノ院ノ許諾ナクシテ逮󠄁捕セラル丶コトナシ
現代風の表記[編集]
- 両議院の議員は、現行犯罪又は内乱外患に関する罪を除くほか、会期中その議院の許諾なくして逮捕されない。
解説[編集]
衆議院及び貴族院議員の不逮捕特権について言及した条文である。
1943年の中野正剛事件では、予審判事は伊藤博文の憲法義解は「会期中とは召集後」となり、議会開会には至っていないものの召集はされているために既に会期に入っているとして憲法第53条を適用して中野の釈放を命じた。
脚注[編集]
参考文献[編集]
- 『法令全書.明治22年』、内閣官報局、1889年 近代デジタルライブラリー